トランスパック最終フリート明日スタート
7月12日、トランスパックの最終スタート前日。日本から出場するのは〈ビーコム〉〈KLCベンガル7〉の2艇。本日は〈ビーコム〉は最終の荷物積み込みをおこない、〈ベンガル〉はすでに準備を終えてオフ。各選手はゆっくりと過ごしていたようです。(BHM編集部)
ビーコムのナビゲーションスペース。コンパニオンウェイの裏の壁に作られたもので、TP52の大きさからするとかなり狭いスペースです。当然イスすらありません。photo by Junichi Hirai
明日スタートするのは、エントリーリストのなかで最も大きくて、速いグループ。最大モノハル艇の〈ラガマフィン〉(ELLIOT100)、VOR70〈マセラティ〉をはじめとするマキシクラスのディビジョン1。さらにコースレコードを狙うトライマラン〈レンディングクラブ〉(ORMA73)もスタートします。
日本2チームが出場するディビジョン2は、本大会で最も熱いクラスといえます。TP52が4艇、R/P52が2艇、昨年進水したばかりのKer51、さらに〈ベンガル〉のHumphreys 54が加わる怪物グループといえます。
TP52のなかでも〈ビーコム〉は2011年進水の元〈アウディ〉で、他のTP52とはジェネレーション(TP52は作られた世代で性能、デザインが異なります)が違うこともあり、優勝候補筆頭にあげられています。
また、乗艇するメンツはニュージーランドの「レジェンド・セーラー」ばかりで、これでもかというほど豪華です。昨年、編集部もレガッタをともにしたドン・コウイ(メインセール)、ロビーナイ・スミス(トリマー)といった陽気なレジェンドをはじめ、ケルビン・ハラップ(ヘルムスマン)、スコット・ビービス(バウ)、マイク・キルター(ナビゲーション)ら一級のボルボオーシャンセーラーが乗り込みます。
「トランスパックは、1979年に〈都鳥〉のクルーで出場したのがはじめて。2005年のビーコム(R/P72)に続いて3回目になります。チームとしてはRC44の5号艇で2年間サーキットをまわって以来になります。今回はこのトランスパックを視野に入れて計画をはじめました。5月にサンフランシスコで練習をして、この大会の約一週間前から現地でトレーニングしています。目指すのは優勝。できれば、TP52の記録(記録はサンバ・パ・ティの持つ7日)を越えたいですね」(三田功オーナー)
〈ビーコム〉のキャンペーンは現地でも話題になっていて、取材を受けることもしばしば。今回のトランスパックで最も注目されているチームのひとつです。さあ、注目の第3スタートは13日13時。ロサンゼルス・ロングビーチから最後のフリートが出発します。
ニュージーランド+日本人の11名で挑む〈ビーコム〉。今年9月のサンフランシスコ・ビッグボートシリーズの出場も予定しています。photo by Junichi Hirai
インショア専用のTP52をロング仕様に改造してあります。そもそもTPとはトランスパックを意味しますが、これは当初コンセプトで活動がヨーロッパに移行してからは長距離レースとは別次元の船となっています。写真は、キャビンとは呼べない空間にはこのレースのために作られた炊事場。バンク(寝床)も簡素なものがしつらえてあり、かなり窮屈です。photo by Junichi Hirai
自身3度目のトランスパックとなる三田オーナー。本大会をターゲットにプロジェクトが進行しました。photo by Junichi Hirai
ビーコム、ベンガルが出場するディビジョン2のエントリーリスト
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