72艇出場!第2回関東470フリートレース
いよいよ夏本番といった好天に恵まれ、江の島沖で6月29日、30日に「2013年第2回関東470協会フリートレース」が開催されました。第1回を大きく上回る75艇のエントリーがあり、社会人トップセーラーの参加も多く、とても見応えのあるレースが繰り広げられました。(文/関東470協会 板倉広佳、写真/A’s Photos)
江の島に夏がやってきた!今年も関東470フリートレースは大人気
◎リオ五輪を視野にオリンピアンが競演!
注目は、アテネオリンピック銅メダリストの関選手 、2010年インカレ総合3連覇時の早稲田大学主将の古谷選手(トヨタ自動車東日本/Hafa adai)がチーム結成し、今年の東京国体へ出場する神奈川県代表チーム。過密スケジュールのため国体までの練習は5日と宣言していた関選手、どんなレースが展開されるのか楽しみです。
艇数が多いため4つのディビジョン(赤、青、黄、緑)に分かれて、2ディビジョン毎にレースは実施されます。初日はフリートレース特有のディビジョン分け、赤ディビジョンに社会人トップセーラー、学連有力チーム、第1回のフリートレースで上位に入ったチームが選ばれます。コンセプトは赤ディビジョンは、ハイレベルのレースが経験でき、入らないフリートは自身が上位を走るレースを経験できます。
初日は陸上で風待ちをしている間、オリンピアン松永/吉田(スリーボンド)艇を囲んで艤装のポイントなどミニ講習会をおこない有意義な時間を過ごしました。
午後から2〜4m/sの軽風コンディションで3レース実施され、第1レースのスタートでは、トップセーラーが競り合ってスタートする場面があり、本部船寄りから松永/吉田、渡邊/野呂(エス・ピー・ネットワーク)、吉田/吉岡(ベネッセホールディングス)、関/古谷が並んでスタートを試みます。その中で飛び出したのは渡邊/野呂でしたがリコールでした。
学生で健闘していたのは中村/清原(日本大学ヨット部)です。社会人トップセーラーを抑えて堂々トップ回航をする場面もありました。中村/清原は、7月にフランス・ラロッシェルで開催される「2013年国際470級ジュニア世界選手権大会」への出場が決まっています。
レース終了後は、柳川選手(トヨタ自動車東日本)を筆頭に、松永選手、吉田選手、吉田愛選手を講師に講習会が開催されました。3つのグループに分かれて講習が行われ、オリンピック選手の話を聞いたり質問をしたりと、参加した選手にとって貴重な機会となりました。
国体出場を目標に関一人が古谷信玄と出場。関選手はOPから470、49erまでなんでも乗れますね。マルチプレーヤーの古谷選手も久々の登場? やはりクルーが似合います
レース後は五輪選手が中心になって講習会がおこなわれました。五輪活動する選手は、オリンピック本番が近くなると海外遠征に出てしまうので、質問するなら今がチャンスです
スリーボンド、松永/吉田が優勝を飾る
2日目は前日の成績から、上位1/4を赤ディビジョンとし残りの3/4を上位から順番に振り分けます。2〜6m/sとレースを重ねる度に徐々に風速が上がり、前日よりもやや強めのコンディションで4レース実施されました。
パンピングフラッグが掲揚され、トップグループは後続グループとの差をどんどん広げていきます。そんな中、最終マークに差し掛かったところで熱い戦いがありました。
トップを走るのは、オリンピックキャンペーンを開始し、和歌山からレースに参加している宮川/内野(Siesta)がトップフィニッシュ。
続いて吉田/吉岡のすぐ後ろで松永/吉田がぴったりくっついて回航し、残すはリーチングでのフィニッシュへ向かうコースで風上に出た松永/吉田が先に風を掴み、吉田/吉岡を上突破、そのままスピードに乗ってフィニッシュをしました。
吉田/吉岡 vs 松永/吉田の攻防。吉田夫婦のバトルとも言い換えられます。これは負けられません
レース結果は優勝、松永/吉田、2位、吉田/吉岡、3位、宮川/内野とリオ五輪キャンペーンを始めているチームが貫禄の上位独占に。第2回フリートレースは風にも恵まれて合計7レースを実施して無事に終えました。
日本を代表するトップセーラーが多く参加する「関東470協会フリートレース」。学生選手には積極的に参加し全日本に向けてのレベルアップにつなげてほしいと思います。
第3回フリートレースは、7月13日、14日に開催されます。関東470協会ホームページでエントリーしているので、奮ってご参加ください。
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