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日本国別3位、ブラインド世界選手権閉幕

世界6か国19チームが参加して開催された「2013 IFDSブラインドセーリング世界選手権」は、5月24日から6月1日まで全15レースが実施され、B1、B2クラスはイギリス、B3クラスはニュージーランドが優勝。3クラスに各2チームが参戦した日本チームは、B1(参加7艇)で4位、5位、B2(同5)で3位、4位、B3(同6)で3位、4位を獲得。世界の強豪チームと互角以上に戦い、国別対抗でも3位に入賞するなど実力を発揮しました。(文・写真/2013IFDSブランドセーリング世界選手権 実行委員会)


表彰されるイギリスチーム。一歩上の実力を見せました

大会最終日となった6月1日は日本セーリング連盟の名誉総裁の高円宮妃久子殿下のご観覧のもと2レースが実施されました。梅雨を忘れさせる青空が広がり、5〜7m/sの北東の風が吹く絶好のコンディションで、10時45分にスタート。リコール艇が続出したり、マーク回航も大混戦となり、ひとつでも順位をあげようと各艇の気合いが伝わるバトルが繰り広げられました。

大庭レース委員長は「風の振れの激しいレースエリアで、コース設定も難しかった。フルに15レースを行うことができたので、レースを堪能していただけたと思います」と講評。大会前に「風速7m/s以上の時の走りが日本チームの課題。体重差なのでいかんともしがたいところですが」と話していた秋山日本チーム監督の言葉通り、風速が上がってきたときのレースでの差がポイントになったようです。

また「3クラスで入賞にからむ戦いを最後までできたことは、大きな収穫。次にやるべきことが明確になった大会だったと思います」と全レース終了後にコメントし、ブラインドセーリングの普及とレベルアップの手ごたえをつかんだようです。

閉会式では、高円宮妃久子殿下が「今日はとても楽しかったです。セーリングというのは目の見える方のするスポーツとばかり思っていた考えが、本日変わりました。ブラインドセーリングは、ハンディキャップのある方々のスポーツへの参加にとても勇気意を与えると信じています。また日本にセーリングに来てください、私たちはいつでもみなさまを歓迎します」と英語でご挨拶され、海外選手からも大きな拍手が送られていました。

また大会主催クラブの大野シーボニアヨットクラブ理事長、大会会長は、「ブラインドセーリングは、障害者と健常者が手を取り合う社会の理想的な姿。そのことを日本と世界に発信したいと思います」と話し、本大会を締めくくりました。各クラスの表彰に続いて、マスコミが選ぶベストセーラー賞がオーストラリアのB1ブラインドヘルムス、カイリー・フォースさんに贈られ、喝采を浴びていました。


リビエラシーボニアマリーナを拠点に一週間にわたって開催されたブラインドセーリング世界選手権が終わりました


最終成績。全15レースおなわれました

◎各クラス優勝ブラインドヘルムスインタビュー
B1クラス1位:イギリスチーム/シャロン・グレンナン
夢のようです。このイベント関係者に感謝します。特にレースコミッティのアレンジは抜群で、とてもやりやすいレースでした。この価値ある経験をさせていただけたことに、世界中からきている選手を代表してお礼を申し上げます。この優勝をかみしめつつ、トロフィーを私たちが取ったことをあらためて(ライバルの)ニュージーランドチームに対して誇りたいと思います。このトロフィーは、次回もきっと私たちのもとになると信じています」

B2クラス1位:イギリスチーム/ルーシー・ホッジズ
私たちのチームは8年間、毎月練習してきました。特にライバルチームは考えていませんでした。ニュージーランドチームは新しいチームだったけれども、素晴らしいチームだったし、日本チームもよくやりました。J/24は日本に来る前に、イギリスで3日間練習しただけですが、イギリスのJ/24のチャンピオンがコーチをしてくれたので、とても効率的に中身のある経験ができました。日本は軽風と思っていましたが、強風でのレースがたくさんあって、それもラッキーでした。

B3クラス1位:ニュージーランドチーム/トニー・ホームズ
日本に来る前は特にライバルは考えていませんでした。来てレースをしたら勝った! という感じです。今回のチームでの練習は5日間だけです。直前でメンバーも変わりました。この大会は全て良かった。場所、会場、組織、そして天候も素晴らしかった。特に印象深かったのは、レース艇がイーブンコンディションだったことです。初めての来日でしたが、フレンドリーな対応にもとても感謝しています。72歳ですが、このあと日本の観光も楽しみにしています。

◎2013IFDSブランドセーリング世界選手権
http://2013blindworldsyc.com/

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