世界のヨットレースを紹介する、デストップニュース最新号です。まずはイタリア・ナポリで開催された「アメリカズカップ・ワールドシリーズ」から。25歳以下のユースアメリカズカップを残しAC45を使用する最終戦となったこの大会に９チームが出場。レーザー界の王様、トム・スリングスビーと、オリンピックヒーロー、ベン・エインズリーが出場することでも注目を集めました。（BHM編集部）

　マッチレースの最終結果は、マッチの経験がほとんどないスリングスビーのオラクルUSAが勝ち、フリートレースでは最終日の大量ボーナスポイントで逆転した（こちらはマッチレースの経験値が高い）フランチェスコ・ブルーニのルナロッサ・ソードフィッシュが優勝する、というチグハグな結果に。

　エキシビジョンとして盛り上がる内容だったので、イベントとしては、たぶん成功、なのでしょう。逆に、船の性能には興味あるものの、レース内容については誰もあまり興味を示さない、のが今回のアメリカズカップの特徴と言えます。

　続いてショートハンド艇ミニ650が出場するオフショアレース「グランプリ・イタリー」。また、アメリカズカップ挑戦者代表で１チームだけ飛んでいない、アルテミス・レーシング（SWE）も特集されています。次回アメリカズカップイベントは７月にはじまるルイヴィトンカップです。本番はどうなるのでしょうか？

先週土曜日に他界したマグナス・オールソン（1948-2013）。photo by Gustav Morin/Ericsson 3/Volvo Ocean Race

　最後はボルボオーシャンレースと前身のウィットブレッドレースを含め、過去６回の世界一周レースに出場した伝説のオフショアセーラー、マグナス・オールソン（64歳）が脳卒中により他界したニュースです。オールソンは2008〜2009年大会で〈エリクソン3〉のスキッパーをつとめ、現在進行している女性だけの世界一周チーム〈SCA〉のトレーニングコーチをつとめていました。ご冥福をお祈りします。

◎マグナス・オールソンの世界一周レース経歴
1985/86 – Whitbread Round the World Race, on DRUM
1989/90 – Whitbread Round the World Race, on THE CARD
1993/94 – Whitbread Round the World Race, on INTRUM JUSTITIA
1997/98 – Whitbread Round the World Race, on EF LANGUAGE
2001/02 – Volvo Ocean Race on ASSA ABLOY
2008/09 – Volvo Ocean Race on ERICSSON 3

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