モス野郎全員集合!葉山スプリングレガッタ
4月20、21日、2013年度初戦となる「モススプリングレガッタ」が葉山港で開催されました。当初スプリングレガッタは三重県津で開催予定でしたが、天気予報によると風が弱すぎてこれでは飛べないと判断し、やむなく急遽レース開催48時間前に場所を葉山に変更となりました。(文/中川剛志)
「風がない」という予報から前々日に津から葉山へ変更して開催されたモススプリングレガッタ
しかしながらその24時間後には選手達が続々と葉山へ集結し前日練習を行うという、レッドブル・ストームチェイスもびっくりのモスらしい2013年シリーズ幕開けとなりました。
レース初日は、ギリギリ飛べるか飛べないかの軽風コンディションの中、3レースを消化。高橋、鈴木両選手がうまく風を拾いながら飛び続けトップ争いを繰り広げたのに対し、今回が新艇デビューレースの後藤選手は大きく出遅れてしまいます。
モスは一度飛ぶとどんどん加速し、相対風速もあがるため飛び続けることができますが、一度落ちてしまうと軽風下でもう一度飛び上がるのは至難の技。このためトップを走っていても一気にビリになることがよくあります。
レース2日目は打って変わって大雨、強風、極寒の厳しいコンディションとなりました。この強風下では後藤選手が実力を発揮してオールトップ。ボートスピードも29ノットオーバーを叩き出し、逆転優勝を飾りました。
それに続いたのは、モスの適正体重が75キロと言われている中なんと体重60キロの高橋選手。より高く飛ぶ、よりアンヒールさせて走るという非常にコントロールがむずかしいエッジの部分を攻めるのが上手い選手です。残念ながら総合2位となりましたが、今後もトップ争いを繰り広げてくれるでしょう。
ニューセール、カンティングマスト、加圧トレーニングと、1日24時間より速く飛ぶ事を考えているモス若手有望株の鈴木選手は、悔しい3位となりました。
アメリカズカップセーラー、オリンピックセーラーが集まるモスの魅力はなんといってもスピードと浮遊感でしょう。水面から飛び上がると水切り音がなくなり、まるで風になった様な感覚に陥ります。
また風よりも速く飛ぶためにガストから飛び出てしまうこともあり、止まっているようにみえる風を拾いに行く、という他のヨットでは考えられない走らせ方もします。
実際乗りこなすはとてもむずかしく知識も必要ですが、一度モスで飛んでしまうとその感覚は二度と忘れられなくなります。モスを見てみたい、乗ってみたいと思う方は日本モスクラス協会まで!
◎日本モスクラス協会
http://www.moth-japan.org/
1位の後藤浩紀。真っ赤なハルの新艇MACH2で逆転優勝を勝ち取りしました。photo by ムラキノボル
2位の高橋洸志。昨年の浜名湖全日本では2日目を会社の運動会のため欠席しました
3位はモス伝道師として全国へ信者を広げているSAILFAST所属の鈴木晶友
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