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潮と微風の神経戦。高松470全日本2日目

 11月23日。高松470全日本2日目。予選最終日となる本日は、朝から雨。高松沖は視界が悪く、さらに風がないという絶望的なコンディションです。昨日と同様に470全日本2日目は陸上待機からはじまりました。(BHM編集部)


朝のブリーフィングで「レース中、前グループと後グループが交差してしまう」という選手側からの問題提起により、レース委員会は帆走指示書を変更。アウターループ、インナーループのコースを採用することになりました。photo by Junchi Hirai

 12時を過ぎて吹き始めた風に選手たちは一斉に出艇。レース海面に行くまでは、ブローでフルトラピーズになることもあり、ようやく吹き始めた風に満足のレースが期待されましたが…。レースが始まる頃には3〜4メートルに落ちて不安定な状態に。午後1時過ぎにスタートを試みますが、瀬戸内海特有の強烈な潮と30度も振れる風に、なかなかスタートできません。

 結局、第2レースの第1グループは、2回のゼネリコ後に黒色旗が上がるもスタートシークエンス中に4度のAP。スタートできたのは、最初のスタート予告から約1時間後となりました。風はさらに弱まって「微風+潮」の神経戦に。こうした状況のなか、日暮れ前までに2レースを消化しました。

 このような微風レースでも、元ナショナルチームはハズしません。ロンドン五輪代表の原田龍之介と早稲田大ヨット部を卒業し、アビーム社で一般社員として働く今井 充の即席チームは、スタートをズバズバ決めて上マークをトップ回航すると後続を1レグ近く離す独走を見せました。原田/今井は、第2、第3レース共にトップを取って首位へ。

 しかし、スリーボンドの松永鉄也と、チームアビームの吉田雄悟も負けていません。1上こそ出遅れる場面も見られましたが、一段上のボートスピードで着実に上位でフィニッシュ。原田/今井と同点首位に並び、決勝シリーズへ駒を進めます。

 予選3レースが終わり、上位39艇(ゴールド)、下位38艇(シルバー)に振り分けられ、明日の大会3日目より決勝シリーズがはじまります。原田艇、松永艇に続くのは、リオ五輪の活動を表明している飯束潮吹/八山慎司(SPN)、高校生の深沢瑛里をクルーに出場する近藤愛(アビームコンサルティング)、五輪銅メダルコンビの関一人/轟賢二郎(トヨタ自動車東日本)らが上位に。さらに学生チャンピオンの土居一斗/外薗潤平(日本経済大)、早稲田大の小泉颯作とスナイプ、470ともクルーとして実績のあるマルチプレーヤー山近宏(日鐵住金溶接工業)が続きます。

 微風と潮に翻弄された大会2日目。決勝シリーズはいい風が吹くことを願います。


強い潮の影響で本部船のバウ先は風向の真逆に。選手たちは強烈な潮に苦戦を強いられました。photo by Junichi Hirai


1-1位で暫定トップに立った原田/今井。国体以来のセーリングとなるロンドン五輪代表の原田は、レース中も笑顔がでるほどリラックスしていました。photo by Junichi Hirai


「470に乗るのは8年ぶり。(クルーアクションは)意外に身体が覚えているものですね」と話すのは、アテネ五輪銅メダルクルーの轟賢二郎。関一人も470に乗るのは久々とのこと。photo by Junichi Hirai


大会2日目成績表

◎全日本470選手権(成績速報など)
http://470alljpn2012.jimdo.com/

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