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東北ジュニアは元気です!松島ジャンボリー

 10月6、7日、宮城県松島町で「ジュニアヨット復興ジャンボリー」が開催されました。このイベントは、震災後はじめてとなるジュニアヨットのイベントで、松島名取ジュニアヨットクラブをはじめとする宮城のセーリング関係者が協力しあってできあがった企画です。(BHM編集部)


昼はヨットレース、夜はキャンプ。バーベキューの後、キャンプファイアーを囲んで子供たちはたくさんの思い出を作りました。photo by Junichi Hirai

「震災の津波で、ヨットから設備までなにもかも流されてしまいました。それから、たくさんのセーラーの方から物資援助をいただき、ようやく活動を再開できるまでになりました。この復興ジャンボリーは援助して下さった方々への恩返しと、“東北のジュニアは元気にやってますよ!”とみんなにお知らせする企画なんです」(金矢泰弘さん・松島名取ジュニアヨットクラブマネージャー)

 普段、松島名取ジュニアヨットクラブは、宮城県名取市の閖上ヨットハーバーで活動していましたが、マリーナ施設が全壊し、いまも再開の目処は立っていません。艇庫が壊れ、船が流され、一時は「もう活動は無理だ」という状態でしたが、関東水域OP連絡会をはじめとするジュニアヨットのつながりで、船やセール、艤装品、設備が集まりました。いま松島名取ジュニアは、場所を松島町磯崎港にうつして、オプティミスト級やレーザー4.7級で活動を再開しています。

 この復興イベントに集まったのは、関東水域からの参加を含めた35艇(35選手)。今回は、昨年は開催できなかった「東北ジュニアヨット大会」も共催されたため、浅虫(青森)、宮古(岩手)、いわき(福島)の東北ジュニアセーラーも参加。さらに保護者やコーチ、関係者も集まり、100人前後となる大所帯のイベントになりました。


松島を背にスタートするOP級。松島湾では東北学院大、塩釜高校、レーザー仙台フリートなどが松島海岸駅近くの松島ヨットハーバーを拠点に。松島名取ジュニアは磯崎港で活動しています。photo by Junichi Hirai

 松島は、広島の厳島、京都の天橋立と並ぶ、日本三景の景勝地です。海を見れば、大小の島々が浮かぶ独特の雰囲気があります。そんな美しい景色の中でヨットレースができる機会はそうそうありません。保護者の人たちに話しを聞くと、このような「セーリングの魅力」と同時に、食べ物や温泉といった観光地としての楽しみも期待して参加した、とのこと。

「松島は、海もきれいだし、食べ物もうまい。最近のヨットレースは、レースばかりで楽しみが少なくなっているようにも思えます。レースはレースでいいけれど、わいわいとキャンプしながら友達になる、というイベントもいいもんですよ」(前出・金矢さん)

 日中は松島湾に出てヨットレース。夜はキャンプ場に移動して、バーベキューとキャンプファイヤーがおこなわれました。テントには子供たちだけで一泊。きっといい思い出ができたことでしょう。また、大会2日目は松島でならではのヨットレースがおこなわれました。通常のブイまわりではなく、沖に定置してある「牡蠣棚を2周」するというコースです。牡蠣棚をまわる、というヨットレースを作れるのも松島ならではといえます。

 2日間はあっという間に過ぎ、合計4本のヨットレース+キャンプのジュニア復興ジャンボリーが終了しました。普段は、レースに焦点をあわせた選手権ばかりを取材しているバルクヘッドマガジン編集部ですが、普段と違った感覚で取材することができました。松島の海も好きになったし、何よりもボランティアでジュニア選手を迎え入れる方々のあたたかいもてなしがうれしかったです。

 実は、編集部がこの復興イベントを取材したのにはひとつの理由があります。昨年の3月11日の出来事の後、電話の通信網が遮断され、現地の方と連絡が取れない状態でした。そんなとき、松島名取ジュニアの方が、クルマの発電をつかってPCから安否情報を発信してくれました。そのことは、バルクヘッドの記事でも取り上げましたが、全国のジュニアヨット関係者の強い結びつきを感じ、機会があれば松島名取ジュニアを取材したいと考えていたことがあります。

 実際に、松島名取ジュニアの活動の現場へ行き、またOP関係者と話してみて、セーリングに対する熱い思いを感じ、また前向きな考え方に共感を得ました。「絆」という言葉は、この震災でよく使われている単語ですが、セーリングという共通の趣味のなかでつながっている人と人の絆、そして大きなエネルギーを感じました。

 バルクヘッドマガジンとしては、すばらしいイベントに同行することができて、感謝の気持ちでいっぱいです。松島名取ジュニア、そして東北でセーリングするみなさんの今後の活躍に期待します! そして、また遊びに行きます!


復興ジャンボリー参加者全員集合。たのしい2日間を過ごしました。photo by Junichi Hirai


入賞者にはたくさんの賞品が。参加者全員に配られたお米や笹かまぼこ、花。ノースセールジャパン社、パフォーマンス・セイルクラフト・ジャパン社、ゴールドウィン社からはウエアやセールの賞品。また、江ノ島JYCの寺原さんからはワイン、シャンパンが120本も寄贈(こちらは大人用ですね)。他にも協賛がいっぱいありました。photo by Junichi Hirai


2日目は牡蠣棚を2周する特別コースでおこなわれました。牡蠣棚コースのヨットレースは日本でも数少ないことでしょう。photo by Junichi Hirai


伝説のOP対決、アテネ五輪銅メダリスト関一人(右)vsOP全日本4連覇の神谷航路のガチンコ勝負の様子は次回紹介します。おたのしみに! photo by Junichi Hirai

ジュニアヨット復興ジャンボリー成績 参加30艇
OP級
1. 宇田川真乃 横浜JYC 8p
2. 藤本 諒 江ノ島YCJ 15p
3. 桐井航太 江ノ島YCJ 16p
4. 神谷航路 NTT東日本 25p
5. 谷口甲斐 千葉YBCJ 27p
6. 関一人 千葉YBCJ 29p

レーザー4.7級 参加5艇
1. 遠藤 悠 松島名取JYC 9p
2. 菊池千陽 松島名取JYC 10p
3. 浜松郁美 いわきJYC 13p

東北ジュニアヨット大会 小学生 参加9艇
1. 及川慧吾 松島名取JYC 4p
2. 角田一瑳 浅虫JYC 9p
3. 岩花 岳 宮古JYC 16p

東北ジュニアヨット大会 中学生 参加3艇
1. 庄子文人 松島名取JYC 4p

◎松島名取ジュニアヨットクラブ
http://www.geocities.jp/matsushima_jr/

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