全日本インカレ個人選470級 展望と解説
夏も終わりに近づき、学連界も全日本インカレに向けて動き出した。まず第一弾として「全日本インカレ個選」が8月31〜9月1日までの3日間、愛知・海陽ヨットハーバーで開催される。全日本インカレの覇権を占う意味で、重要な一戦と言えるだろう。今回は私(なまちゃん)も展望に加わり、外道無量院さんとの対談形式で紹介します。(文/なまちゃん・外道無量院)
470級
生「今年は『春季勝手ランキング』の発表もなく、沈黙を守っていた外道無量院さん、今週末に迫った全日本個選の展望はいかがでしょうか?」
外「いや〜、それを発表しようとした矢先に猿田クン(辻堂加工)が突然に亡くなったりして、実は喪に服してました」
生「石川のインターハイでは、開会式で発表され追悼されていました。ご冥福をお祈りしたいと思います」
外「南無阿弥陀仏」
生「それでは、気を取り直して『展望』の方をよろしくお願いします」
外「昨年は台風の影響でたったの1日。それも長く待機した後、多くが中止かと思った時間ギリギリになってから大慌てでやった3レースのみでした。とはいえ、土居一斗(福岡第一・3年)を筆頭に上位独占を果たした日経大勢の力が抜きん出ていたことは誰が見ても明らか。今年も、土居/津留(福岡水産・2年)を筆頭に、チャンピオンクルーの磯崎哲也(福岡第一・2年)が乗り込む岩下(長崎鶴洋・3年)/磯崎、さらには主将の外薗(鹿児島商・4年)が乗り込む今村(羽咋工・4年)/外薗という日経大勢が中心になるのは仕方ないでしょう」
生「昨年は台風でしたのであのような結果になりましたが、この時期の蒲郡は吹くとは限りませんよね。そうなると、仮に微・軽風シリーズになった時には、昨年の江の島インカレのように日経大勢にも隙が生じ、特に微風でもレースをやってしまう事では評判の関東勢の出番はありませんかね?」
外「確かに負けるとしたら、そのようなケースに限られるでしょう。それでも、470に「日経時代」が来てからここ数年の全日本個選で、「日経大勢を破って優勝」したという選手は、市野直毅(中村三陽〜関西学院大)と河合龍太郎(慶應義塾高〜慶應義塾大)のみ。どちらもその大学チームにとっての「絶対的エース」という存在だった。他の大学から日経大勢を倒すには、そういった「絶対的エース」しかないと考えるが、今のところ今年は残念ながらそういった存在が見当たらないなあ…」
生「そうは言っても、やはり日大勢ははずせないでしょう? 関東個選優勝の植木剛志(4年・磯辺)は諸事情により欠場、となると中村睦宏(2年・中村三陽)しかいなくなるが、彼も名門中村三陽でインターハイ・全日本FJなど実績は土居君に引けを取りませんし、この辺で破っておかないと、っていう気持ちもあるかと思います。あと昨年、全日本インカレで団体獲った、関西学院の西尾君も気になります。というのが私の意見です。では外道さん、『展望』を、シルシと寸評にまとめていただけますか?」
外「シルシと寸評は以下の通り」
◎・・・・土居/津留(日経大)
〇・・・・岩下/磯崎(日経大)
▲・・・・今村/外薗(日経大)
△・・・・西尾/溝上(関西学院大)
△・・・・市川/谷口(早稲田大)
△・・・・奈良/北川(同志社大)
△・・・・中村/長谷川(日大)
△・・・・飯野/成川(慶應義塾大)
△・・・・高木/金谷(中央大)
△・・・・牟田口/福田(法政大)
外道無量院の寸評
今年はついに九州個選で1〜7位(6位まで本戦出場)を日経大勢が独占するということが起きた。昨年の本戦でも上位を独占した日経大勢が変らずにその力を見せ付けるか。その強力布陣で6艇が出場してくる日経大勢に対し、各校のエース艇が挑む、という構図に誰も異論はあるまい。予選順位とは異なるが、本命はやはり、昨年の個選チャンプ、エース・スキッパーの土居が乗る土居/津留。対抗は昨年まで土居とペアを組んだ磯崎が乗る岩下/磯崎、単穴も日経大の今村/外薗とした。2年連続での表彰台独占なるか。
これに、昨年の江の島インカレでクラス優勝した関西学院大のエース・西尾(関学高等部・3年)/溝上(中村三陽・4年)、復活成った名門日大の若きエース・中村(中村三陽・2年)/長谷川(海津明誠・1年)、同志社のエース・奈良(別府青山・3年)/北川(土佐塾・3年)、慶應義塾のエース飯野(慶應義塾・4年)/成川(慶應義塾・1年)、中央大のエース・高木(中村三陽・3年)/金谷(1年)、法政大のエース牟田口(唐津西・4年)/福田(公文国際学園・3年)などがどこまで戦えるか?
外「生ちゃんのシルシもほぼ異論はないと思うが、あえて穴予想といきましょう」
生「そうですね、そうさせて頂きます」
◎中村/長谷川(日大)
〇土居/津留(日経大)
▲西尾/溝上(関西学院)
あとは外道さんが挙げている候補ですね。
なまちゃんの寸評
先ほど挙げた通り、土居君に対抗できるのは、日経大以外では中村君しかいないと考えている。高校時代のライバル校であり、ある意味エリート対決と思っている。プライドをかけた戦いとなるであろう。
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