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ロンドン五輪・近藤/田畑、順位を落とす

 ロンドン五輪7日目。470級女子に総合5位で出場した近藤/田畑は第3レースを17位と振るわず。気を引き締め直して挑んだ第2レースでは、イタリアに次いで風下ピンエンド2番手でスタートし、クリアエアをつかんで走ります。スタート直後、艇団はまとまって左へと動く左海面有利の展開に。走りにくさを嫌ったチームからポートに返していきますが、返した順番に負けというがまんくらべとなりました。(BHM編集部)


470級女子の近藤/田畑。最悪の1日となりました

 近藤/田畑はいいポジションを守りながら艇団をリードしていきます。途中、シフトを選んだのか、他艇とのポジショニングを気にしたのか、一旦レース海面の内側に返してタックバック。左集団の風上に出しました。テレビ映像はGPSにより仮順位トップを走る近藤/田畑を捉え、快走する日本が映し出されます。

 しかし、ここでトラブルが起こりました。突然、メインセールが半分近くまでずれ落ち、トラピーズに出ていた田畑が落水。なにかしらの原因でマストトップでロックしていたメインハリヤードがはずれたようで、順位は1位から最後尾へ急降下しました。近藤/田畑は、ボートを転覆させて、海面でマストトップを修理。レースに復帰しますが、10分近くのロスを巻き返すのは不可能となり最後尾でフィニッシュしました。

 帰着後のアビーム女子チームはさすがに落胆の様子だったようです。ボートコンディションは、レース前に何度もチェックしていたことでしょう。それでも信じられないトラブルが起きてしまうのがオリンピックです。しかし、得点的には大きなダメージでしたが、まだ14位にとどまっています。また、5レース以上でディスカード(捨てレース)が入ることを考えると、順位は上昇するしかありません。

 メインハリヤードのトラブルはなかったでしょうが、このように連続で凹んだ場面は過去に何度もありました。北京五輪でもありました。トラブルの気持ちを引きずらず、頭を切り替えて彼女たちの走りを見失わないように戦うことを願います。

 他種目の結果は下記のとおりです。470級男子は総合14位へアップ。メダルレース出場射程圏内に入りました。レーザーラジアル級の土居は最終レースを終えて31位の結果に。帰着後の土居は「とにかく悔しい」とコメント。しかし、この成績を冷静に見ると日本にとって正当な結果であり、初五輪というだけでなく初めての長期海外遠征となった土居は健闘したといっていいでしょう。日本にとっても大きな収穫になったことを期待します。


順位を上げた原田/吉田。しかし、自分たちのボートスピードに不満があるようです


「何をやっても駄目。本日は1レース目は自分のセッティングでやって駄目で、2レース目は関コーチのセッティングでまったく違う感じで試してみたが、スピードが改善されず。どこか壊れてるんじゃないかと思うくらい」。RS:X級男子の富澤


ロンドン五輪最終日となったレーザーラジアル級の土居愛実


土居と佐々木コーチ。土居は4年後のリオも目指したいとのこと

◎ロンドン五輪成績
470級女子 参加20艇
1. NZL 2-6-2-5 15.0p
2. GBR 6-1-4-6 17.0p
3. NED 1-8-6-4 19.0p
14. 近藤/田畑 9-4-17-19 49.0p

470級男子 参加27艇
1. AUS 3-(9)-2-1-1-1 8.0p
2. GBR 2-1-(4)-2-3-4 12.0p
3. NZL 3-5-4-16-3 31.0p
14. 原田/吉田 19-12-(25)-12-7-11 61.0p

49er級 参加20艇
1. AUS 8-1-2-4-2-1-(10)-6-9-5-4 42.0p
2. NZL 9-7-1-7-3-5-9-(11)-7-2-1 51.0p
3. FIN (19)-18-4-11-6-8-2-2-1-11-3 66.0p
19. 牧野/高橋 16-13-17-14-(18)-11-18-16-18-18-14 155.0p

レーザー級 参加49艇
1. AUS 2-1-2-6-9-2-(14)-1-1-1 25.0p
2. CYP 9-4-1-1-2-4-(12)-7-7-4 39.0p
3. SWE 11-5-4-5-(25)-10-4-9-10-2 60.0p

レーザーラジアル級 参加41艇
1. CHN 5-8-(11)-3-5-4-1-4-1-2 33.0p
2. NED (6)-3-4-5-6-1-4-3-6-1 33.0p
3. IRL 1-1-1-1-8-(19)-2-10-3-7 34.0p
4. BEL 3-2-3-(8)-1-5-8-1-8-3 34.0p
31. 土居愛実 29-32-31-27-26-(36)-30-22-27-29 253.0p

RS:X級男子 参加38艇
1. NED 1-1-1-(3)-1-2-1-2 9.0p
2. GBR 5-7-5-1-(10)-1-2-3 24.0p
3. GER 3-3-4-(9)-2-5-6-1 24.0p
30. 富澤慎 25-25-25-29-24-26-(34)-30 184.0p

RS:X級女子 参加26艇
1. ESP 2-1-1-1-5-2-3-(7) 15.0p
2. ISR 1-3-7-2-2-(11)-2-1 18.0p
3. UKR 3-4-(14)-10-3-3-1-3 27.0p
23. 須長由季 19-23-22-22-22-(24)-22-20 150.0p

フィン級 参加24艇
1. DEN 1-1-2-7-1-2-(8)-4-5-3 26.0p
2. GBR 2-2-6-(12)-4-3-1-3-6-1 28.0p
3. NED 5-10-3-4-(20)-13-2-2-1-2 42.0p

スター級 参加16艇
1. GBR (11)-2-3-2-1-2-1-2-4-1 18.0p
2. BRA 4-1-(9)-6-2-1-3-5-1-3 26.0p
3. SWE (10)-4-4-1-5-3-4-1-2-6 30.0p


女子マッチレース。AUS、RUS、ESP、USA、FIN、FRA、GBR、NEDが準々決勝へ進出します

◎ISAF OLYMPIC
http://www.sailing.org/olympics

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