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江の島に470が集結。関東470予選レポート

 6月16〜17日、梅雨空のなか91艇のエントリーで選手も運営もしびれる微風、神経戦のレースがおこなわれました。この大会は、関東470選手権予選、関東470マスターズ、関東実業団ヨット選手権を兼ねています。(文・写真/伊藤譲一・関東470協会)

 今年のマスターズ参加は4艇。関/関(聖マリアンナ医大/所属なし)娘父チームのレース出場は、最高の父の日プレゼントです。海外赴任からクルーが戻りチーム再結成した倉橋/岡村(住友商事/アラビア石油)。マスターズ常連の村橋/古山(東水大)はスピンを新調して参加。太田/武尾(所属なし)の太田は東京大学卒業の新社会人で後輩の武尾をクルーに出場しました。実業団は6艇(マスターズ2艇兼)。リオ五輪に向け活動を始めた飯束/八山(エス・ピー・ネットワーク)の走りに注目です。

 初日、吹き出しが遅く、昼前に南東の風がやっと入りました。参加艇数が多いのでレースは4ディビジョンに分け、2ディビジョン毎にレースをおこないます。風向150度のコース設定で風速は軽順風、風上からくる潮の影響で艇がスタートラインに対して下がり気味でレースは始まりました。

 最初のスタート赤青ディビジョンは、1マークからトップ回航した村田/片山(KOS.com)がそのまま後続を抑えてトップフィニッシュ。村田選手は今年新調した協会の順位識別ビブスのデザイン公募に応募してデザインが採用されております(翌日は1位の黄色ビブスを着用しました)。2位は植木/清原(日本大)。3位市川/谷口(早稲田大)。関東学連の実力チームが入りました。 

 黄緑ディビジョンでは、コース選択にセンスを感じる大橋/中澤(日立製作所)が、その日におろしたニューセールでトップフィニッシュ。2位は若林/本吉(日本大)今年入学した1年生コンビです。3位飯束/八山です。続いて2レース目がおこなわれますが風が落ちたので、途中でノーレースとなり初日は1レースで終了しました。

 レース終了後のレセプションは、実業団のスナイプの選手も参加して江の島ヨットハーバー2階の大会議室は、人があふれるほど大盛況。今年のビンゴは通常ビンゴ景品の他にディズニーランドペアチケットが当たるMビンゴ(通常のビンゴではなくM字が並べば当たり)で盛り上がりました。みごとMビンゴを射止めたのはスナイプ実業団の斎藤選手(エス・ピー・ネットワーク)で喜びを体で表現してくれました。

 夜中に前線通過で吹き荒れましたが、2日目の朝には、風は落ちて雨予報なのに曇りから晴れになりました。海面は沖合南方向からの大きなうねりが残っているのに風は北東寄りから吹き、風とうねりが反対方向。クローズはセールが後ろからのうねりに叩かれ、のぼり角度を安定させるのが難しく、またフリーは前からくるうねりでスピンが潰れる、非常に走りづらいコンディションになりました。

 2レース目、東寄りの微風でレースが始まりました。葉山から江の島方向に流れる潮がちょうど風上からくるので、スタートライン上で艇を止めていても前に出ていきません。この潮のため4分経過してもスタートができない艇が続出しました。赤青ディビジョンはいつも積極的なスタートをする牟田口/福田(法政大)、黄緑ディビジョンは飯束/八山が貫禄のトップフィニッシュ。赤青、黄緑の両ディビジョンとも潮と微風に翻弄され10艇しかフィニッシュできない波乱のレースになりました。

 3レース目は風待ちのあと、13時過ぎにレースがはじまりました。このレースも風が弱く潮が強いため、クローズでは前に進むのが遅く、選手はブローを見ながら海面全面に散らばって風を探しながら走ります。赤黄ディビジョンは2レース目に続き飯束/八山が、青緑ディビジョンは大橋/中澤が1レース目に続き2回目のトップフィニッシュになりました。安定して走るのが難しい風が弱くて潮が強いコンディションでも上位にくる選手の顔触れは変わりません。

 レースは3レースで終了。
 関東470予選は、1位飯束/八山、2位大橋/中澤、3位市川/谷口となりました。
 マスターズ選手権優勝は倉橋/岡村、2位太田/武尾、3位関/関。
 関東実業団優勝は飯束/八山、2位大橋/中澤、3位萩原/吉田(KOS.com)という結果になりました。

 選手のみなさん、微風の神経戦で胃が痛い思いをしながらレースをしたと思います。関東470選手権では、グッドコンディションを期待しましょう。


関東470予選優勝のSPNの飯束/八山。関東実業団選手権も優勝しました


マスターズ最年長の村橋/古山


ビブスをデザインした村田/片山(KOS.com)

◎関東470協会
http://www.kanto470.org/

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