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稲毛テーザーミッドウインター

2月19日、冬の寒空の下、毎年恒例のテーザー級ミッドウインターが、稲毛ヨットハーバーで開催された。昨年より参加艇数は増え、地元稲毛から7艇、葉山から3艇、江の島から3艇、そして関東圏外からは大阪北港から1艇、芦屋から1艇、浜名湖から1艇が遠征。合計16艇の参加を得て開催された。(レポート・写真/日本テーザー協会


16艇が千葉県稲毛に集まったテーザーミッドウインター

レース前日は、練習会が開催され、昨年のミッドウインターレガッタ、スプリングレガッタを制した池田選手(稲毛)が講師。今回は、クルーワークをテーマに、陸上で艇に乗り込んで解説し、参加者間でディスカッションを行った。タックの動作ひとつをとっても、各チームにはそれぞれの工夫があり、テーザー歴20年になるベテラン勢にとっても、“目からウロコが落ちる”発見があった。


レース前日におこなわれた池田選手による講習会

その後、海上練習となったが、徐々に風速が上がり、一部の艇は出艇するも、10メートルのオーバーの風(最大15メートル)になった結果、出艇禁止となり、練習自体は短時間で終了した。その後は、中華料理屋に場所を移動。この場だけの参加者も加え、総勢40名ほどで大いに盛り上がった。

レース当日は打って変わって、レース日和の風(3〜5メートル)となり、予定していた4レースが順調に行われた。風向は北西〜西で、安定とは程遠いシフティーな海面。そんな中、上位争いを演じたのは、昨年の全日本で優勝をおさめた佐藤/村岸(江の島)、地元稲毛の3チーム、田中/田中、軽部/軽部、山村/河合だった。山村は、いつもとはポジションを入れ換え、池田をヘルムスとして出場予定だったが、池田は風邪でダウン。急きょ女性レーザーセーラーの河合をピンチクルーとして出場することとなった。

上位4チームが4位までを独占するレースが続き、3レースが終わった時点で、佐藤/村岸が6点、軽部/軽部が7点、田中/田中が9点と、優勝争いは最終レースに持ち越された。軽部夫妻が、佐藤/村岸を逆転するには、最終レースを3位以上でフィニッシュし、かつ佐藤/村岸より前でフィニッシュする必要がある。しかし、軽部夫妻は痛恨のリコール。大きく出遅れる。

佐藤/村岸は右寄りの風を使ってシフトに合わせ、田中/田中は左サイドに大きく伸ばす展開。わずかなリードで田中/田中(稲毛)が1上をトップでまわる。田中夫妻が、佐藤/村岸を逆転するには、1位フィニッシュが必須条件だ。さらに、間に1艇以上入れる必要がある。リコールを解消してスタートした軽部/軽部も驚異の追い上げを見せるが、3位でフィニッシュ。田中夫妻は最終レースをトップで終えるが、総合得点では佐藤/村岸が逃げ切り優勝が決まった。

結果、上位3艇が1点差、2位と3位は同点という、とても激しい優勝争いとなった。シフティーな軽風コンディションだったが、上位陣の安定した走りが印象的なレースであった。

5位には、第3レースで3位とトップ争いを演じた中村/高松(葉山)。中村の経歴は西南学院高校、同志社大学と、ヨット界のエリートコース。テーザーのヘルムスマンとしてはデビュー戦となったが、今後の活躍が大きく期待される。

マスタークラス(乗員合計年齢80歳以上)の優勝は、昨年秋に仲間入りしたばかりの佐藤/村岸(江の島)でダブルタイトル。グランドマスタークラス(乗員合計年齢100歳以上)の優勝は、浜名湖より遠征の蜂須賀/新井。

そして、スーパーグランドマスタークラス(乗員合計年齢120歳以上)の優勝は、大阪北港より遠征してきた池田/小澤。池田/小澤は金曜日の夜より前入りし、前日の練習会でも強風の中積極的に出艇、総合でも6位と大きな活躍を見せた。

大西レース委員長の「上位艇とそれ以外の艇でのレベル差があり、そこを埋めていくのが今後のテーザークラスの課題」というように、上位4艇がレースを終始リードしたが、ワールドイヤーでもなく、かつ2月の寒い時期に16艇が集まり、和気あいあいとした雰囲気の中、たいへん盛り上がった大会だった。


優勝は昨年度全日本覇者、佐藤/村岸


ミッドウインター成績

◎日本テーザー協会・2012年度レーススケジュール
4月28〜29日 スプリングレガッタ 葉山
7月8日 西日本選手権 芦屋
8月 ミッドサマーレガッタ 未定(候補:浜名湖、稲毛他)
9月14〜16日 全日本選手権 芦屋
10月(予定) 和歌山ワールドメモリアルレガッタ 和歌山
11月(予定) オータムレガッタ 江の島
2013年2月17日 ミッドウインターレガッタ 稲毛
※このところニューフェイスの参入が見られるテーザークラス。ますます盛りあがってます。

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