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メルジェス32、ハイレベルな頭脳戦

前日のノーレースによりスタートを1時間早めて始まったキーウエスト4日目。朝のキーウエスト沖は風が弱く、海上待機ではじまりました。その後、そよそよと吹き出した北東風が、シフティーながらも気持ちよく15ノット前後まで上がり第1レース開始です。(BHM編集部)


美しく見えるスタートですが、位置取りでは1メートルの隙間をついてくるシビアなチームばかり。衝突しているシーンもよく見ます。photo by JOY / International Melges 32 Class Association

メルジェス32のような軽風のワンデザインレースでは、ボートスピードも変わらず、第2レグまでは常に大混戦の団子状態になります。クルーたちもベテラン揃いなので基本的なミスはありません。コースの選択やタッキング、ジャイビングポイント、マークラウンディングの位置取りなどの、ちょっとした差で上位と下位グループに分かれていきます。

〈Samba Pa Ti〉〈Pisces〉のトップ争いは依然として白熱。その差4ポイントで最終日に突入します。〈Samba Pa Ti〉はロレンツォ・ブレサーニ。〈Pisces〉にはエド・ベアードがタクティシャンで乗り込んでいて、両者の頭脳合戦が見ものです。

ひとつでも成績をアップしたい日本チームには、きびしい1日となりました。〈スレッド〉は第1レースでリコール解消のため大きくロス。〈スウィング〉は第3レースで失速。成績をコンスタントにまとめるむずかしさを痛感します。〈エスメラルダ〉も他艇とのせめぎ合い、コース選択やマーク回航の場面で少しづつ順位を落とす自滅パターンとなってしまいました。

20日はレース最終日。残り2レースを悔いのないように戦います。


アメリカのメルジェスフリートを牽引する〈Samba Pa Ti〉。ボートの仕上がり度も高く、走らせ方も高さをキープできていて、後方からでも上位にくるしぶとさがあります。昨年のワールド2位。photo by JOY / International Melges 32 Class Association


本大会でがらりと印象が変わったという〈Pisces〉。最終日の逆転を狙います。photo by JOY / International Melges 32 Class Association


イタリアから参戦する〈Mascalzone Latino〉。アメリカズカップを断念した後はビッグボートから撤退し、メルジェス32フリートで本格的に活動しています。舵を取るのはもちろんヴィンセント・オノラート。photo by JOY / International Melges 32 Class Association


大会4日目ダイジェストニュース

◎Quantum Key West 2012 / Melges 32
1. USA Samba Pa Ti 1-1-(5)-3-4-2-4-3 18.0p
2. USA Pisces 3-3-1-1-6-6-(8)-2 22.0p
3. USA Heartbreaker 10-(13)-6-8-2-1-3-4 34.0p
4. USA Warpath 12-5-(15)-5-3-4-6-1 36.0p
5. BER Hedgehog 4-2-8-4-7-(13)-1-13 39.0p
6. ITA Mascalzone Latino 2-4-2-(11)-9-11-2-9 39.0p
8. JPN Swing 11-9-4-(12)-5-10-7-15 58.0p
15. JPN Esmeralda 16-(19)-9-2-18-14-18-10 87.0p
17. JPN SLED 14-11-(19)-18-17-18-13-12 103.0p


宿泊しているコンドミニアムから見える夕日。BHM編集部はレースに出場しているため、取材用の一眼レフカメラを持っていません。わたくしの写真はすべて携帯電話で撮影したものですが、なかなか画質がよくて驚きました(コンパクトカメラが売れなくなるわけですね)。photo by Junichi Hirai

◎Key West 2012
http://www.premiere-racing.com/

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