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日本SailGP 梶本和歌子選手のイタリア・フォイリング修行

 SailGPシーズン2から日本チームの育成選手として参加している梶本和歌子選手は、ターラント大会終了後にガルダ湖へ移動。フォイリング艇によるセーリンング技術をさらに磨くため、ガルダ湖で開催されたマジェンタ・プロジェクトのトレーニングキャンプに参加しました。(文/日本SailGP)

ガルダ湖で開催されたマジェンタ・プロジェクトに集まった女性セーラー。フォイリングボートの69Fに挑戦しました

 マジェンタ・プロジェクトとは、セーリングスポーツにおける女性の活躍の場を広げることを目的とし、世界中から志を持つセーラーが集まり、有志者や組織と協力しトレーニングやレース活動を行うプロジェクトです。梶本選手も、誰にも負けない志を胸に、次のプリマス大会に向け、休む間もなくトレーニングに励んでいます。

69Fはペルシコ・マリンによる全長6.9mのワンデザインボート。2020年よりイタリア国内で8艇(3〜4人乗り)によるサーキットが始まっています

◎梶本和歌子選手の現地レポート
 このトレーニング・キャンプにはベルギーやイタリアからの参加に加え、私を含めたSailGPオーストラリア、ニュージーランド、フランスの各選手ら計8名が参加しました。もちろん全員女子選手です。今回使用した69F級は3人乗りのフォイリング艇です。

 初日は初めてのメンバーで、初めて69F級に乗り、緊張してクルーワークがうまく行かずに大変でしたが、2日目、3日目となると、さすが世界の女子のトップ選手たちなので、コミュニケーションを取りながらすぐに慣れてフォイリングを楽しむことが出来ました。

 初日の講習で、コーチ陣に「ほとんど沈(チン=転覆)することはないよ」と言われていたので、全員沈する事はないだろうと思っていたのですが、実際は毎日、何回も沈をしてみんなで笑っていました。ただ、雪解け水が流れ込んでくる湖なので、水温が低く、沈をして水の中に入るとぶるぶると震え上がる寒さでした。

 ガルダ湖は風の吹き方が特徴的で、ほぼ北風か南風しか吹きません。午前中は北風が吹き、それが11時頃になくなり、無風となった後、午後になると気温の上昇と共に南風が入ってくるとはっきり決まっています。

えい航中の梶本和歌子選手(写真左)

 そのため、時間の調整がしやすく、午前中の練習が終わった後に陸でゆっくりご飯を食べながら南風を待って再度練習するという流れで練習しました。また、湖なので淡水です。練習後に船を洗う必要がないのはセーラーにとっては楽でした。

 69Fはフォイリング艇として非常によく出来た船で、フォイリングをしても船が安定しているし、船からクルーが落ちたり、フォイリングしている高さから船が水面へ落ちたとしても安全が確保されているので、女子セーラーでもすぐに適応することができました。

 日本では女子選手がフォイリング艇に乗る機会が少ないですが、このプロジェクトを通して女子選手もこういったトレーニングをすればフォイリング艇を操作することができると感じました。

 また今回参加した女子選手たちは、オリンピック種目に限らず、外洋レースやキールボートのプロリーグにも参加している事を知り、日本の女子選手も色々な艇種、レースに挑戦していける機会を作っていければいいなと思います。

 私はこのプロジェクトの後、ガルダ湖で開催されるオプティミスト級の世界選手権大会にコーチとして帯同します。日本からは3名の選手が参加予定です。日本の若い選手に今までの経験を少しでも伝えられるように準備し、彼らをサポートしたいと思います。

◎SailGP シーズン2スケジュール
1 4月24、25日 バミューダ
2 6月5、6日 ターラント・イタリア
3 7月17、18日 プリマス・イギリス
4 8月20、21日 オーフス・デンマーク
5 9月11、12日 サントロペ・フランス
6 10月9、10日 カディス・スペイン
7 2022年1月29、30日 クライストチャーチ・ニュージーランド
8 2022年3月26、27日 サンフランシスコ・アメリカ

◎SailGP シーズン2 チーム/ヘルムスマン
オーストラリア/トム・スリングスビー
デンマーク/ニコライ・セヘステッド
フランス/ビリー・ベッソン
イギリス/ベン・エインズリー(交代:ポール・グッディソン)
日本/ネイサン・アウタリッジ
ニュージーランド/ピーター・バーリング(交代:アルノー・プサロファギス)
スペイン/ジョルディ・シャマール(交代:フィル・ロバートソン)
アメリカ/ジミー・スピットヒル

CATEGORY:  FOILINGINSHORENEWS
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