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岡田/外薗が代表内定。歴史に残る名勝負、470日本代表選考を振り返る

 江の島の夏が終わりました。東京五輪470日本代表に内定した岡田奎樹選手、外薗潤平選手、おめでとうございます。そして、最後までフェアに戦った日本選手のみなさん、おつかれさまでした。(BHM編集部)


470世界選手権、五輪テストイベント、ワールドカップ江の島大会と続いた8月江の島シリーズが終了しました。photo by Junichi Hirai

 470男子の最終選考となったワールドカップ江の島大会では、土居一斗/木村直矢が銅メダルを獲得しました。しかし、決勝メダルレース出場を逃したものの、岡田/外薗はポイント36点を獲得し、日本チーム最高得点で日本代表を手にしました。

 第1回選考(4月プリンセスソフィア杯)終了時点で市野/長谷川がリード、第2回(8月470ワールド)で岡田/外薗が逆転首位に立ち、その勢いを持って最終選考のワールドカップへ。

 2ポイント差で次点につける市野/長谷川との一騎打ちかと予想されましたが、最終選考のワールドカップで圧巻の走りを見せたのは土居/木村でした。

 強風シリーズとなったワールドカップの土居/木村の走りは、鬼気迫るものがありました。初日におこなわれた軽風レースで2位に食らいつき、その後も上位の順位を保守。予選最終日には1-6-2位を取り、総合3位でメダルレース進出を決めました。

 彼らの走りを目のあたりにして、ブルッと身震いしたほどです。しかし、この時点で岡田/外薗が11位の順位をほぼ確定とし、選考の総合得点差を巻き変えすことは不可能となり、岡田/外薗の選考突破が確定しました。

 メダルレースに進んだ土居一斗/木村直矢は、複雑な気持ちを抱えながらも考えはシンプルだったはずです。最終選考で日本人最高順位を取り、ワールドカップでメダルを取ることで有終の美を飾ることができます。

 ライブ中継を見ていた方は、メダル獲得が簡単なことでなかったのを知っているでしょう。メダルレースは、スウェーデンに先行され、メダルを逃してしまう展開で進みました。しかし、最終ダウンウインドレグでインサイドに進んだスウェーデンと進路を分け、ブローをつかんだ土居/木村が抜き返しに成功。フィニッシュ直前にドラマのような逆転劇が起きたのです。

 銅メダルを確信してフィニッシュを切った土居/木村は、大きな喜びとともに涙を流しました。東京五輪の日本代表選考は、歴史に残る名勝負をみせ、幕を閉じました。


W杯メダルレース再放送。470男子は1:11:10あたりから始まります

バルクヘッドマガジン編集長が見た日本代表選考最終戦

 予選最終日、バルクヘッドマガジン編集長は、感傷的な気持ちを持って海上でカメラを構えていました。「もう二度と彼らの写真を撮れないかもしれない」と考えていたからです。この気持ちを4年に一度、最終選考のたびに繰り返してきました。

 彼らは、毎日のように練習で走り合わせして、数え切れないほど戦ってきました。この時間が止まることになります。最終選考が終わり編集長が考えてしまうのは、敗れた選手たちのことです。

 日本代表選考後、選手たちは変化を求められます。それは、厳しくつらいものです。走り続けてきたランナーが急ブレーキをかけてストップするように目標を失ってしまうのです。次の戦いはありません。

 バルクヘッドマガジン編集長は、リオ五輪から東京五輪にかけて多くの国際大会を取材してきました。これほど日本男子が表彰台にあがるシーンを見たことは過去になく、カメラケースに入れていたけれど使われることのなかった日本国旗が役に立ちました。

 編集長の私見だけでなく、彼らが残してきた成績からも、日本チームが過去最高にハイレベルで、微風から強風まで世界と真っ向勝負できる実力を身に付けたと思います。

 日本代表選考が終わり、次のパリ五輪へ向かう選手もいるでしょうし、これを機に五輪活動を止め、別の道へ進む選手もいるでしょう。選手たちには、これからのことをゆっくり考えてほしいと思います。

 予選最終日、戦いが終わり陸に戻った日本選手たちは、岡田/外薗の日本代表決定を讃え、お互いに握手を交わしました。編集長はその場にいませんでしたが、このエピソードを聞いて、良い戦いができたんだな、と熱い気持ちがこみ上げてきました。

 日本選手のみなさん、感動をありがとう。そして、代表選考を勝ち抜いた岡田奎樹選手、外薗潤平選手、みんなのパワーを手に東京五輪で活躍することを願っています。


岡田奎樹(右)。1995年12月2日生まれ、佐賀県唐津西高、早稲田大を経てトヨタ自動車東日本(株)所属、身長170cm、体重64kg。
外薗潤平。1991年3月20日生まれ。鹿児島商業高、日本経済大から九州旅客鉄道(株)所属。身長174cm、体重73kg。

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