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【W杯最終戦】5日から開始。マルセイユ・ワールドカップファイナル

 6月5日からフランス・マルセイユで「ワールドカップシリーズ最終戦」が開催されます。この大会は、昨年の蒲郡大会から続くW杯シリーズのファイナルで、2018年度のシリーズチャンピオンが決定します。(BHM編集部)


マルセイユで開幕したワールドカップシリーズファイナル。大会は6月10日までおこなわれます。photo by Junichi Hirai

 出場するのは34カ国/218選手、158艇。この大会に日本から次の選手が出場します。大会は5日から予選がはじまり、9日(土)、10日(日)にメダルレースがおこなわれます。

 バルクヘッドマガジンは現地マルセイユから大会の様子をレポートします。みなさん、日本チームを応援しましょう!

ワールドカップシリーズ マルセイユ最終戦 出場日本選手
470級男子
磯崎哲也/高柳 彬、高山大智/今村公彦、土居一斗/木村直矢、市野直毅/長谷川孝、岡田奎樹/外薗潤平

470級女子
吉田 愛/吉岡美帆、宇田川真乃/工藤彩乃、林 優季/西代 周

レーザー級
瀬川和正

RS:X級男子
富澤 慎、倉持大也、尾川 潤

レーザーラジアル級
土居愛実、冨部柚三子

RS:X級女子
大西富士子、伊勢田 愛、小嶺恵美、須長由季

◎2018 World Cup Series Final
http://evenements.ffvoile.fr/wcsf2018/

49er級、49erFXは開催中止。足並みが揃わないW杯と選手たち

 ワールドカップ最終戦にあたる本大会で、49er級とFX級は開催されないことが、大会の直前、約一週間前に発表されました。これは参加艇が集まらなかったからで、突然の中止発表に困惑する選手や関係者が多数いました。

 この理由のひとつは、49er級、FX級、ナクラ17級(この3クラスの協会は合同で運営されています)の、ヨーロッパ選手権が変更になったことに端を発します。

 当初ヨーロッパ選手権は、6月フランスのラ・ロシェルで開催予定でしたが、そこでは開催されず、7月初旬(ポーランド)に変更されました。この発表があったのは今年3月後半のことです。

 これで、マルセイユ(本大会)、6月後半ドイツ・キールウィーク、7月初旬ヨーロッパ選手権が近い日程で開催されることになり、選手たちは大会出場の選択を余儀なくされました。これでは選手が困ってしまいます。

 また、世界中のセーラーにとって2018年の目標は、8月にデンマークで開催されるオーフス・ワールドセーリングチャンピオンシップ(全五輪種目合同の世界選手権)。この大会は、2020年東京五輪の出場国枠(出場権利)がかかる重要な大会です。

 選手たちがマルセイユを辞退して、ポーランドもしくはキールウィークに出場したほうが、ロジスティック(ボートの運搬)上、デンマークに近い分効率が良い、と考えるのは無理もありません。

 もちろんその背景には、選手たちの行動を無視した「むずかしい日程」を組むワールドセーリングやクラス協会への不満のあらわれとも取れます。

 同時に参加艇を限定するあまり、ワールドカップの魅力が失われているのも事実です。

 大会の内容を選手自身が選び、トップ選手が出場しないとなると、結果的に大会の質を下げてしまい「世界で1番のセーラーを決めるシリーズ最終戦」でなくなってしまっています。

 このような理由から、本大会では49er級、FX級は開催されないことになりました。こうした選手を翻弄させる大会スケジュールは、リオ五輪前にも見られました。

 ワールドセーリング、各クラス協会、選手たちの意見を合わせることが大切なのでしょうが、なかなか理想どおりにいっていないのが現実です。

 選手たちは、活動費用がふんだんにあるわけではありません。「選手に負担をかけないスケジュール」ですすめることも、ワールドセーリングやクラス協会の重要な仕事だと思います。


悲しくもメインポスターには開催されない49er級が描かれています。photo by Junichi Hirai

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