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タスマニア沖に大暴風地帯。トップ艇団は日付変更線を越えて太平洋へ

 12月14日、フランスをスタートして38日が経った世界一周ヴァンデ・グローブは、依然として過酷な戦いが続いています。トップ艇団は、インド洋からオーストラリア大陸南部を走り大西洋へ。ニュージーランド南方を通り、日付変更線を越えていきます。南緯40〜50の南氷洋レグは予想通りの大荒れとなり、豪・タスマニア沖で発生している低気圧は風速60ノット超の暴風地帯となっています。(BHM編集部)

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12月14日、バス海峡で撮影されたJean Pierre Dick。photo by Rob Burnett / St-Michel Virbac / Vendee Globe

 この暴風域を避けるために〈StMICHEL-VIRBAC〉のJean Pierre Dick(FRA。51歳)は、針路を変更して北上。タスマニア島とオーストラリア本土間のバス海峡を走るという大胆な戦略に出ました。

 また、〈QUÉGUINER – LEUCÉMIE ESPOIR〉Yann Eliès(FRA。42歳)と〈FINISTÈRE MER VENT〉Jean LE CAM(FRA。57歳)は、スピードダウンしながら暴風地帯を乗り切る作戦。いまのところトラブルはないようですが、サバイバル状態であることが想像できます。

 トップを走るArmel LE CLÉAC’H(FRA。39歳)は、南緯50〜55度の境界線上を果敢に攻め、2位のAlex THOMSON(GBR、42歳)を約300マイル離して単独首位に立ちました。トップ2艇は、これから南緯50〜60度地帯を走ります。このエリアは、「狂う50度」(Furious Fifties)と呼ばれる危険地帯です。

 現在、ヴァンデ・グローブは29艇中7艇がリタイア。トップと最後尾のSébastien DESTREMAU(FRA。52歳)は、6800マイル(12593キロ)離れてしまいましたが、それぞれの目的を達成するために走り続けています。

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ケープタウンへ緊急避難して真っ二つに折れた左右のラダーを修復して再出発したRomain Attanasio。photo by Romain Attanasio

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こちらが何かに衝突して折れたラダー。photo by Romain Attanasio

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南氷洋から子どもの誕生日を祝うArmel LE CLÉAC’H。フォイリングの驚異的なスピードを維持しています。photo by Armel Le Cleac’h


ヴァンデ・グローブ37日目ハイライト。タスマニア沖の暴風地帯について等


マストに登るSébastien DESTREMAU。以前、バルクヘッドマガジン誌面で毎週ニュースを伝えてくれた「デストップニュース」のセバスチャンです。

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12月4日にリタイアを発表した白石康次郎選手は、南アフリカ・ケープタウンに無事到着、船を日本へ運搬するため現地で作業しています。photo by Yoichi Yabe

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