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「大学対抗&U25マッチレース」に向け練習会を開催!

 3月11〜13日に開催が迫った「第5回大学対抗&U25マッチレース」。参加チームは全12チームで、今年も全日本インカレを終えて引退した4年生を中心に、全国からセーラーが集まります。参加選手の皆さんも、大会の様子や結果が気になる皆さんも、大会HPで過去の映像などを見てもらえると、実際の雰囲気がつかめると思います。(レポート・写真/市川航平)

◎大学対抗&U25マッチレース・ウエブサイト
http://www.collegematchracing.com

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大学対抗&U25マッチを控え全国で練習会が開催されています。写真は関東でおこなわれた練習会の様子

 2月20、21日、大学対抗&U25マッチ本番に向けて、関東から参加するチームを対象にしたマッチレース講習会が、 油壺ヨットハーバー(三崎マリン)さんの協力の下、2日間の日程で開催されました。参加した大学は、早稲田、慶應、中央、江ノ島連合、東大の計5チームです。

 今年で5回目の開催となる学生マッチですが、関東のマッチ講習会は月光チームを中心に、関東のJ/24フリートの各チームの協力で開かれています。今年も、月光、LULL、だぼはぜ、リップルの4チームに協力いただき、艇や講師陣を用意することができました。

 また、毎年恒例となっている月光ハウスでの懇親会も盛大に行い、選手たちは大学の垣根を越えて、大会のこと、これからの話で楽しんでいる様子でした。

 大会の実行委員長であり、日本ヨットマッチレース協会・伊藝会長にも来ていただき、『セーリングを続けていくこと』、そして大会のテーマでもある『ディンギーからキールボートの世界へ』についてお話しもいただきました。

 肝心の講習会は、キールボートに慣れていない彼らには少し強い風が吹いた2日間となりましたが、みんな若さ溢れるアグレッシブな姿勢で、休憩も忘れて練習に取り組んでいました。

 各チーム講師陣が乗り込むことで、J/24の基本動作を中心に講習を進めていき、2日目の終わり頃には実戦形式のスタート練習も行うことができました。

 海上練習後は陸上でもミーティングを行い、その日の疑問に答えるとともに、マッチレースの基本的なことや、適用規則ルールについてなどの座学も行いました。

 正直、マッチレースのいろはを2日間で教え切るのは時間的に難しく、講師として満足に教えきれない部分もあったので、この場を借りて出場選手たちに向けていくつか要点を伝えたいと思います。

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海上練習の前後は座学でマッチレース、キールボート操船の基本を学びました

1. 『マッチレースを理解しよう!』
 ヨットレースとなるとNOR(Notice of Race)やSI(Sailing Instruction)を理解するのは当たり前のことですが、マッチレースの場合はマッチレースというゲーム用に適用ルールがいくつか変更になっています。まずはスタートシークエンスから、ルール、そして戦術まで一通りレース前に理解する、理解する為に努力することは重要です。

 ディンギーとは異なり、このゲーム性をクルー全員が理解して助け合う、それぞれのすべきワークを全うできなければ、マッチレースというゲームを優位に進めるのは不可能です。良いクルーワークのためには、クルー全員の意思統一が大事なので、スキッパーに頼らずにチーム全員で支え合えるよう、ゲームをよく理解しましょう。

 まずは、下記サイトの第1回から第21回までの記事を参考にマッチレースのゲーム性を理解しましょう。特に、15条や16条についての解説は大事な部分です。テキストもダウンロード可能なので、目を通しておくといいでしょう。
(※ダウンウィンドでの17条、上マークでのルーム18条、またバック中(バッキング)での権利関係については、新ルールで変更になってるので要注意)

MatchRace Learning
http://fish-tail.yacht-club.jp/?p=4

2. 『J/24、キールボートでの動作を理解』
 それぞれのポジションで役割が異なるキールボートの乗り方ですが、全員が共通で持つ意識で大事なのが『Sail fast』です。より速く、確実に走るためにはミスのない動作が必要だし、ミスをした後のリカバリーや動作後のスピードビルドも大事です。

 まずは、下の動画を参考にクルーワークやポジションごとの動きをしっかり覚えましょう。動画で特に注意して見てほしいのが、タックやジャイブでのアクションでみんなの呼吸を合わせて、同時にウェイトコントロールをするという点です。聞き取りにくいですが、ヘルムがウェイト移動のタイミングを指示をしています。

 また、誰かがワークしてヒールバランスが変わる時は、他のメンバーがSail fastを意識してウェイトコントロールする。こういった1つ1つの細かい意識が、Sail fastを実現する大事なポイントです。


月光チーム・マッチレース練習


シエスタチーム・マッチレース練習

スタート前の攻防
https://www.facebook.com/worldmatchracingtour/videos/10152886319963310/
解説 : リードバックタイムの読み合いと、どう相手をプッシュするかの駆け引き。バウマンのコールをもとに、どうスタートラインのダイアモンド内(スターボー&ポートのレイライン内)で時間を何秒削ればいいか、時間内にプッシュしきれるかの攻防。最後のラフは13条(タッキング中)に抵触しそうだが、head to win状態とのことでノーペナルティーになっている模様。

スタート前、マニューバリング(サークリング)
https://www.facebook.com/worldmatchracingtour/videos/10152848900293310/
解説 : スタート前、相手に動きを制限されない状態をキープしつつ、スタートラインへ戻る時間の調整でサークリングを行うことが多い。通常ならば2艇が相手の後ろを追い合うかたちで時計回り(ポート→スターボーへの移行がジャイビングになるのでクイックに行える為)で行うことが多い。この動画はサークリングとは少し異なるが、15条と16条の兼ね合いで互いに相手からペナルティーを取られることのない状態をキープしてのマニューバ。ヘッドセールとメインセールのバランスを意図的に崩すことで、スムーズに艇を回している一例。

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