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強風のイエール、470級男子浮上。ISAFワールドカップ2日目

 4月23日、ISAFセーリングワールドカップ2日目。初日の曇天とはうってかわり、カラッと晴れ渡る空に濃いブルーの海が映える、イエール・カラーが戻ってきました。470級男子は、松永鉄也/吉田雄悟が15位、土居一斗/今村公彦が18位へアップ。女子の吉田 愛/吉岡美帆は14位につけ、最終日トップ10で戦うメダルレースを目指します。(BHM編集部)

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リオ五輪代表日本第1号を決めた富澤 慎。4月はテレビ番組にも出演するなど話題の人となりました。phtoo by Juncihi Hirai

 ゴールドフリートだけの戦いとなるワールドカップは、初日から激しい攻防が見られます。撮影している編集部としては、実力差の出る予選で見られるようなバラバラで走るシーンがなく、ギリギリのせめぎ合いやボートが押し寄せる上マークラウンディングは興奮するばかりです。

 昨日の記事で大会2日目を軽風予報と書きましたが、予報ははずれ20ノット前後まで風があがる迫力の1日となりました。日本選手は浮き沈みあり。RS:X級男女は、強風のレースでなかなか前を走らせてもらえません。

「きびしい戦いです。走りが悪いわけではないと思っていても、上マークに着くと前にごっそりといる。スタートもシビアです。でも、こうしたなかで走る機会は少ないし、ワールドカップは出場できるだけでも価値があります。少しでも前を走れるようにがんばります」(須長由季)

「きょうは吹いて良い所ありませんでした。軽風と言っても昨日も最後はプレーニングの風になったし、RS:Xはいい風が吹いています。3レース目は上スタートを狙っていて弾かれてしまった。なかなか思うようにいきません」(富澤 慎)

 これまでのワールドカップや五輪レガッタは、予選・決勝方式が取られるので、ゴールドフリートに進んでもレース数は限られています。しかし、このワールドカップでは、初日からゴールドフリートの戦いと同じで、合計8レース予定されています(RS:X級、49er級は12レース予定)。各国1チームのオリンピックよりもレベルの高いヨットレースがおこなわれているので、選手には1レース1レースが貴重な経験になっています。

 オープニングシリーズは前半を終えて後半へ。大会3日目は、10位以内のメダルレースに進出し、上位を狙う重要な1日になりそうです。

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スリーボンドらしい冒険をしないクレバーな走りで14位へ上った松永鉄也/吉田雄悟。photo by Junichi Hirai

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レース海面は5つ。使い終わったマークはハーバーのなかでブイに固定され翌日の出艇を待ちます。photo by Junichi Hirai

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プリンセスソフィア杯でワールドカップの出場権利を取った須長由季。「プリンセスソフィア杯で9番目に権利をとったので全体で見れば39番目の実力。この大会は20番台を目指します」。photo by Junichi Hirai

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「五輪代表第1号っていろいろ話題になるものですね。メダルをとっても時期によっては全然話題にならないし、よい経験ができました」と富澤 慎。photo by Junichi Hirai

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初日、2日目と王者の勢いが感じられない常勝オーストラリア470は現在7位。後半、起死回生でメダル獲得なるか?photo by Junichi Hirai

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470中国女子の活躍はもはや定着。RS:X級、ラジアル級を例にだすまでもなく、中国の勢いは日本にはないものがあります。いまアジアで一番パワーがあると断言できます。photo by Junichi Hirai

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昨年までナクラ17で活動していたイタリアのガブリオ・ザンドラが470に復帰。ブランクを見せず総合2位につけています。photo by Junichi Hirai

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18位に浮上したチームアビームの土居一斗/今村公彦。photo by Junichi Hirai

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セールが美しく並ぶ470級女子のスタート。photo by Junichi Hirai

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世界ランキング6位の吉田 愛/吉岡美帆。photo by Junichi Hirai

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日本代表選考となったプリンセスソフィア杯からの遠征はまだ続いています。山口祥世/畑山絵里。photo by Junichi Hirai

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49er級の牧野幸雄/高橋賢次は19位へダウン。photo by Junichi Hirai

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現在3位、アメリカズカップ、モス、そして五輪活動を並行するネイサン・アウタリッジ/イアン・ジャンセン(AUS)。ネイサンは来年の葉山モスワールドにぜひ行きたい、とのこと。photo by Junichi Hirai

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RS:X級女子の須長由季は33位に。photo by Junichi Hirai

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ヨットレースを見ながらビールを飲む、そんな風景が普通のイエールです。photo by Junichi Hirai

ISAFセーリングワールドカップ・イエール大会・2日目成績
470級男子
1. CRO Sime Fantela / Igor Marenic 3-3-(6)-2 8.00p
2. ITA Gabrio Zandona / Andrea Trani 6-4-3-(26) 13.00p
3. GBR Luke Patience / Elliot Willis 14-(18)-4-1 19.00p
14. 松永鉄也/吉田雄悟 (RET)-15-5-20 40.00p
18. 土居一斗/今村公彦 (33)-28-10-7 45.00p

470級女子
1. GBR Hannah Mills / Saskia Clark 7-6-1-(18) 14.00p
2. USA Anne Haeger / Briana Provancha 4-3-(22)-7 14.00p
3. NZL Jo Aleh / Polly Powrie 3-(25)-6-5 14.00p
14. 吉田 愛/吉岡美帆 27-2-(28)-9 38.00p
37. 山口祥世/畑山絵里 24-(UFD)-30-31 85.00p

49er級
1. NZL Peter Burling / Blair Tuke 2-(9)-3-1-1-2 9.00p
2. DEN Jonas Warrer / Anders Thomsen 5-15-(32)-4-3-3 30.00p
3. AUS Nathan Outteridge / Iain Jensen (33)-4-1-17-12-6 40.00p
19. 牧野幸雄/高橋賢次 17-2-(38)-15-34-22 90.00p

レーザーラジアル級
1. DEN Anne-Marie Rindom 3-(24)-6-1 10.00p
2. BEL Evi Van Acker (17)-4-4-2 10.00p
3. LTU Gintare Volungeviciute Scheidt 6-3-(8)-4 13.0p
29. 土居愛実 27-13-(32)-25 65.00p

RS:X級男子
1. POL Piotr Myszka 7-10-3-7-(18) 27.00p
2. ISR Nimrod Mashiah (28)-23-2-2-1 28.00p
3. POL Przemyslaw Miarczynski 15-(27)-6-4-5 30.00p
30. 富澤 慎 13-29-17-31-(37) 90.00p

RS:X級女子
1. NED Lilian De Geus (15)-3-2-4-4 13.00p
2. GBR Isobel Hamilton (26)-8-5-7-2 22.00p
3. POL Maja Dziarnowska (29)-28-1-1-1 31.00p
33. 須長由季 28-29-29-(35)-28 114.00p

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