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若手セーラーの挑戦。和歌山NT選考4日目

 12月9日、和歌山セーリングセンターで開催されている「ナショナルチーム選考レース」。大会4日目は朝から北西風が安定して入り、中風から強風、波の悪いラフコンディションで全クラス3レースおこなわれました。(BHM編集部)

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レーザー級に出場する高校生・西尾勇輝(和歌山県立桐蔭高校。写真手前)と大学生・北村勇一朗(関東学院大)。今年の選考は若手が多く出場しています。photo by Junichi Hirai

 このナショナルチーム選考はレイデイを含めて9日間のレースです。予定されているレース数は16レース。2016年リオ五輪の日本代表を決める第一次選考だけあり、十分なレース数と内容でナショナルチームを決定したいという考えです。

 出場するのはオリンピックを目標に活動する選手たちです。この選考に敗れれば、オリンピックの夢は絶たれ、勝ち残れば、次のステージに駒を進めることになります。全日本選手権とは違った、精神的にも厳しくシビアな戦いが繰り広げられています。

 また、本大会で注目されるのは、リオだけでなく東京五輪を視野に入れて活動する若手選手です。例年のナショナルチーム選考と比較して高校生、大学生セーラーのエントリーが多く、次世代セーラーにも注目です。

 レーザー級の西尾勇輝(桐蔭高校)は高校を1年で休学し、JSAFによるユース強化を目的にした「パースプロジェクト」に参加。オーストラリア・パースで(あのトム・スリングスビーを育てた)アーサー・ブレッドコーチのもと1年留学してセーリングを学んでいます。

「和歌山出身ですが、きょうは波が悪くてうまく走れませでした。パースではフリーマントル・セーリングクラブで練習しています。来年1月で留学してちょうど1年。セーリングは上達したと思うし、英語の聞き取りも理解できるようになって、話しもだいぶできるようになりました」(西尾)

 また、11月江の島全日本470級にも出場した高山大智(星林高校2年)、女子の田中美紗樹/高野芹那(関西大学第一高2年)らも挑戦しています。高山は自身の修学旅行を辞退してこの選考に出場。本日は現ナショナルチームを抑えて上マークを2番手で回航するシーンも見られました。田中/高野は選考初日に学校のためDNC。2チームしか出場していない470級女子は、男子と同時スタートのため、先輩セーラーの胸を借りて挑戦しています。

 大会は前半戦を満足の風で8レースが終了しました。10日はレイデイとなり、11日より後半戦(4日間8レース予定)がはじまります。

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新設された和歌山セーリングセンター(ナショナルトレーニングセンター)の施設。1、2階が艇庫、3階に事務所、更衣室、会議室などがあります。2015年のインターハイ、国体に備えて準備万端。建物に設置されたクレーンが船の積み込みに便利です。photo by Junichi Hirai

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RS:X級にも高校、大学セーラーが多数出場しています。photo by Junichi Hirai

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田中/高野。インターハイではFJ級、アジア大会は420級、その後470級に乗り始めて数カ月で選考レースに出場したガッツは賞賛ものです。photo by Junichi Hirai

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RS:X級男子でトップに立つ板庇(いたびさし)は立命館大4年。今後の成長が期待されます。photo by Junichi Hirai

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高校生の高山は、全日本470選手権と同じく和歌山大の出口と組んで出場しています。全日本470の成績は16位でした。photo by Junichi Hirai

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470級男子(NT枠3艇)、470級女子成績(NT枠1艇)
※五輪国枠を獲得した男子・松永/吉田(スリーボンド)、女子・吉田/吉岡(ベネッセ)はNT認定済のため不参加

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レーザー級(NT枠2艇)、レーザーラジアル級成績(NT枠2艇)

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RS:X級男子(NT枠1艇)、RS:X級女子成績(NT枠2艇)
※五輪国枠を獲得した富澤(トヨタ自動車東日本)はNT認定済のため不参加

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