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明治学院大参戦!仏・学生ワールドカップ

 第34回SYWoC(Student Yacting World Cup)が、10月15〜22日の1週間にわたって、フランスのラ・ロシェルで開催されました。この大会は、フランスのEcole Polytechnique大学の学生が運営する、「学生による、学生のためのワールドカップ」です。この大会に、今年は日本から明治学院大学外洋ヨット部が参加しました。(レポート/前場菜々美・明治学院大、写真/明治学院大学外洋ヨット部)

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レース艇には、女性2名を含む8名まで乗船可能。日本チーム他国に比べて圧倒的に体重が軽く苦戦を強いられました

 SYWoCは、同型のクルーザーヨットを使って戦う、いわば学生クルーザーヨット世界選手権です。日本では現在、日本学生外洋帆走連盟(外洋学連)に9校が所属し、ディンギーではなくクルーザーヨットを使って活動しています。その外洋学連が毎年3月に主催する「全日本学生外洋ヨット選手権(アニオールズカップ)」の2014年大会に優勝した明治学院大学が日本代表としてSYWoCへの出場権を得ました。

 今回のSYWoCには、アイルランド、アメリカ、イタリア、イングランド、ウェールズ、カナダ、スイス、スコットランド、ノルウェー、フランス(前年度優勝校と開催校)、そして日本と、11カ国12チームがエントリー。主催者が用意した競技艇は、Grand Surpriseという31ft艇です。シリーズ中は、毎日約3レース(最初に上下のソーセージ(3〜4レグ)を2本、長いコースのレースが1本)おこなわれました。

 大会期間中は、国際交流で毎晩のようにパーティーが行われました。しかし、ひとたびレース海面に出れば、前の晩の陽気だった面影は消え失せ、怒号が飛び交います。

 そんななか日本チームは、うまい位置取りができません。スタートを切った後は、優勝したイングランドなどトップ勢に、大きく水を開けられてしまうレースが何度もありました。上マークをトップで回航したこともありましたが、なかなかいい順位が取れず、世界との実力差を見せつけられました。

 また、海外の選手たちの、セーリングや海を心から楽しむ姿も印象に残りました。例えば、微風時のAPが揚がって日本チームが船でご飯を食べ始めたとき、海外の選手たちは海に飛び込んで遊び始める場面がありました。一応はレース中にもかかわらず、笑い声があたりいっぺんに響きわたり、どの国も飛び込み始めるのです。その時、私は、彼らはレースはもちろん、まずヨットが大好きで、良い意味で遊び方をよく知っているのだと感心しました(その後は、日本も負けじと飛び込みました)。

 一方、この大会は、国際的な文化交流も兼ねています。例えば、大会初日の晩には、各国のチームが地元料理とお酒を持ち寄るパーティーが行われました。日本チームは、そばとお好み焼き、おにぎりを振る舞って大好評。12ものチームがお国自慢をするパーティーは、まるでお祭りようににぎやかで、身振り手振りと片言の英語で、国境を越えた交流ができたように思います。

 本大会の結果はイングランドが圧倒的な力で優勝。われわれ明治学院大学チームは、12チーム中12位という結果に終わりました。フランスでワールドカップに参加できたことで、私たちは、世界のヨットのレベルの高さを身を持って知りました。今回は大変悔しい結果となりましたが、来年はリベンジできるように、まずは日本で1番になり、さらには世界に食い込めるように、今後の練習をがんばっていこうと思います。

◎SYWocのウェブサイト
http://www.sywoc.org/
◎明治学院大学外洋ヨット部
http://mgyc-fleurdelis.jimdo.com/

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Grand Supriseはジェネカー艇ですが、今大会ではスピンを使って実施されました。遠征前には、〈サモア〉(大石好幸オーナー)の協力の下、同型艇で練習をさせていただきました

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会場となったラ・ロシェルは、フランス大西洋岸の港町。町全体が巨大なヨットハーバーのようで圧倒されました

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同型艇を使って競うStudent Yachting World Cup。12艇のGrand Surpriseがスタートラインに並びます

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今回の遠征メンバーは、3〜4年生10名で構成。普段は大島レースなどのレースに参加するほか、夏季には長期遠征航海も実施しています

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