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軽風サンタンデールISAFワールド初日

 9月12日、サンタンデールISAFワールド初日。朝は霧に包まれていたサンタンデールは、昼になる頃には晴れ渡り、日本の初夏のような日差しです。しかし、風は弱く、13時のスタート予定から大幅に遅れて開始されました。(BHM編集部)

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大会初日は両クラスとも軽風2レースを消化。全選手が苦手風域、得意風域はあるでしょうが、トップセーラーは必ず上位に入ってきています。photo by Junichi Hirai

 ISAFワールドの初陣を切ったのは、レーザー級とレーザーラジアル級です。この2クラスは、予選2日(4レース)、決勝2日(4レース)、さらに最終のメダルレース1日が予定されています。

 前回の2011年パースISAFワールドに比べるとレース数が少なく設定されていて、他クラスと重ならないようにスタート日時、メダルレース日時がずらされています。

 日本から出場するレーザー3選手、ラジアル4選手には、少ない予選数を考えれば、スタートダッシュを決めたいところです。1時間以上の風待ちの後、7ノット程度の風が入りレースが始まりました。

 軽風ゆえに両クラスともスローな展開でレースは進行しますが、日本選手はなかなか上位に食い込むことができません。3クラスに分かれて予選が行われているレーザー級は2レースを終えて、谷口斉謙(島精機製作所)の81位が最高順位。この成績は過去の日本男子レーザー級の成績を踏まえれば、残念ながら実力通りといえます。

 ラジアル級は土居愛実(慶応大)が健闘しています。第1レースを6位フィニッシュ、第2レースではスタートの失敗もあり21位。総合21位につけゴールドフリート出場圏内につけています。

 これまでバルクヘッドマガジンの記事でも紹介しましたが、レーザーラジアル級の土居愛実は、ロンドン五輪から最も成長している選手といえます。

 レース後に「この大会の目標は?」と質問すると、「メダルレース入りです!」と元気よく答えてくれました。数年前なら「夢のような目標」でしたが、いまの彼女を見ていると「もう少しで手が届く目標」に変わってきているのが分かります。日本選手が、この高いハードルを超えてくれることを期待してやみません。

 レーザー級、ラジアル級は明日も引き続き予選シリーズ。そしてスタート第2陣となるRS:X級男女が始まります。

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レーザー級とラジアル級で始まったISAFワールド。両クラスのバースには所狭しと船が並んでいます。photo by Junichi Hirai

レーザー級 出場147艇
1. GUA Juan Ignacio Maegli Aguero 4.00p
2. AUS Tom Burton 8.00p
3. AUS Matthew Wearn 9.00p
81. JPN 谷口斉謙 53.00p
84. JPN 南里研二 56.00p
98. JPN 安田真之助 61.00p

レーザーラジアル級 出場120艇
1. CZE Veronika Kozelska Fenclova 4.00p
2. CHN Min Gu 6.00p
3. BEL Emma Plasschaert 7.00p
21. JPN 土居愛実 27.00p
55. JPN 蛭田香名子 59.00p
72. JPN 長谷川哲子 73.00p
81. JPN 冨部柚三子 78.00p

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和歌山を拠点に活動する谷口斉謙。470スキッパー、クルー、J/24、そしてシングルハンドにも乗るマルチセーラーです。photo by Junichi Hirai

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初日84位の南里研二。第1レースは17位ながらもその上の壁が超えられません。photo by Junichi Hirai

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宮津高校(教員)に勤めながら五輪活動をおこなっている安田真之助。高校ヨット部も指導しています。photo by Junichi Hirai

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ラジアルで好調なのは中国チームです。軽風が得意とはいえ、初日総合2位、5位は驚愕。これもロンドン五輪金メダル効果でしょうか。金メダリストのリージャは出場していませんが、後輩セーラーが大活躍しています。photo by Junichi Hirai

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「第2レースはスタートで出られなくて。でも、調子はいいです」と土居愛実。初日総合21位。photo by Junichi Hirai

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なんとしてもゴールドフリートに駒を進めたい蛭田香名子。photo by Junichi Hirai

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ナショナルチーム外ですが実力はNT級。ロンドン以降も五輪活動を続けている長谷川哲子。photo by Junichi Hirai

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冨部柚三子。今年から海外遠征など本腰を入れて活動していますが、なかなか結果が出せません。photo by Junichi Hirai

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レース後、公式掲示板に集まる日本ラジアルチームと斎藤愛子さん、鈴木國央コーチ。photo by Junichi Hirai

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夕方、騒がしいなと思ってメディアセンターの外を見たら、大会会場にフェリペ国王がやって来るとのこと。今年6月に即位したばかりの国王は、元五輪選手で今もTP52などで活躍するセーラーです。会場は大勢の人、警備の警察が集まり大変なにぎわいでした。photo by Junichi Hirai

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サンタンデールISAFワールド日程表
12-18 September, Laser and Laser Radial
13-19 September, RS:X Men and RS:X Women
14-20 September, 470 Men and 470 Women
15-21 September, 49er, 49erFX, Finn and Nacra 17

◎Santander 2014 ISAF Sailing World
http://www.santander2014.com/

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