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全日本インカレ個人選470級 展望と解説

 9月4日から愛知県蒲郡で始まる「全日本学生ヨット個人選手権」を直前に控え、外道無量院さん、生ちゃん共作の「展望と解説」が届きました。毎回ながら事前調査にぬかりなし。今年も学生セーリングを盛り上げてくれます。(BHM編集部)

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インカレ個人戦の会場としておなじみの「豊田自動織機・海陽ヨットハーバー」。今年度から3年間ネーミングライツパートナーとして上記の名称に。photo by Junichi Hirai

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 夏が終わりに近づくといよいよ「学生全日本3大タイトル」の幕開けの季節となる。まず最初は『全日本学生ヨット個人選手権』(愛知・豊田自動織機海陽ヨットハーバー)が、9月4日〜9月7日の日程で実施される。文字通り個人選手権であり、各水域を勝ち抜いた各クラス46チームが学生日本一をかけて争われる。学生ヨットご意見番『外道無量院』氏に展望と解説をお願いすることにした。(文/生ちゃん)

外道無量院
 例年通り、蒲郡の夏の終わりに開催される全日本個人選手権。過去、捨てレースなしだったり、あったり、また得点もボーナス得点だったりコロコロとルールが変わって来たが、ここ2年ほどは「捨てレースあり」の低得点方式で定着してきたようだ。

 ただ、近北大会の470では、村田(同志社)落選などで波乱もあったようだ。成績表を見るとOCSが効いていた。予選の方式も各水域でまだまだバラバラで、改善の余地ありですな。

 今回は、江の島インターハイで実況・解説を務めた「生ちゃん」との対談方式とする。生ちゃん、インターハイでは大活躍だったね、お疲れさまでした。

生ちゃん
 外道さん、お久しぶりです、っていうか、この前インターハイ会場にいらしてたじゃないっすか。コソコソして、何なさってたんでしょうか? 優秀な選手でも探してたのでは?(笑)

外道無量院
 たまには高校生のレースでも観たいなと思って行ったんだよ。しかしよくあの強風&うねりでやったよね。

なまちゃん
 本当にびっくりしましたね。しかもレース毎に選手が対応して、うまくなっていったのには見事だと思いました。レスキューの体制も万全で運営の采配も見事。インカレ関係者も見習うべきだと思ったほどです。このままだと大学生は負けちゃいますよ〜〜!?

外道無量院
 ここ3年のインターハイは良いレースばかりなんじゃない? インカレでもそうなってほしいよね。

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インカレ個人戦・470級エントリーリスト

『全日本インカレ個人選 展望と解説 470級』

外道無量院
 昨年の西宮インカレでは、ナショナルチーム入りした土居一斗を擁しながら終始冴えることがなかった日本経済大ではあるが、そのエースの土居の卒業でだいぶ層は薄くなったとはいえ、やはり個選ではまだまだ「日経470」だろう。

 充実の九大勢に隙を見せずに九州トップの座を守り続ける。その中心が磯崎哲也である。ここは、迷わず磯崎哲也/津留健組(日本経済大・4年)を本命に推す。

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470級優勝候補、磯崎哲也/津留健(日本経済大)。photo by Junichi Hirai

 対抗は、関東個選チャンプの中村睦宏/木村直矢組(日大・4年/1年)とした。彼も早くも4年生、最後のチャンスとなった。まとめて負かすとすれば、今年は 春からたびたび関東に遠征をし、意欲的に活動する神木聖/疋田大晟(関西学院大・3年/4年)か。

 昨年のインカレでクラス優勝した同志社のエース艇が水域予選で落選したのは意外だったが、同等の力を有する徳重樹/原あやみ(同志社大・4年)は争覇圏の1艇だろう。

 関東勢の小泉颯作/江畑陽太(早稲田大・3年/4年)、玉山千登/清原遼(日大・2年/4年)、樫本真徳/富田弘之(慶應義塾大・4年)という昨年来の既成勢力に岡田圭樹/原海志(早稲田大・1年/3年)、榊原隆太郎/ 岡田拓己(中央大・1年/3年)というルーキースキッパー勢も何処まで戦えるか? 北詰有人/高濱良(4年/3年)と田中航輝/平松和弥(3年/4年)という2艇の九州大勢にも注目したい。

 また、今年も女子スキッパー陣が男子勢を予選で下して数多く出てくる。なかでも、正規チームでもレギュラー格で活躍し、かつ女子ペアで出場してくる山本佑莉/畑山絵里(日本経済大・2年/4年)組が筆頭格だが、新谷つむぎ/本吉剛志(日大・2年/3年)、山口優/槌谷祥吾(早稲田大・4年)、長堀友香/鳥羽雄太(慶應義塾大・3年/2年)、松浦朋美/甲斐晋平(関西学院大・3年/2年)、吉泉葵/野本達郎(甲南大・4年/3年)も正規チームでのレギュラー格だけに条件が合えば入賞圏可能だろう。

 生ちゃんはどう考えてるの?

生ちゃん
 はい、外道さんの挙げたチームの中から優勝チームが出るのは間違いないと思いますが、昨年もそうでしたが、オールラウンドで戦えるチームが優勝に近いような気がします。

 となると、昨年の成績が参考になるのではないでしょうか?となると昨年3位の磯崎/津留(日経大)、4位の田中航/平松(九州大)、6位の小泉/江畑(早稲田大)がまず挙げられる。

 これに加え、関東個戦で小泉を上回り優勝した中村/木村(日本大)や、関東470で学生最高位となったスーパールーキー岡田/原(早稲田大)も十分対抗できるのかな? また昨年7位の神木/疋田(関西学院大)までが争覇圏なのかな? と思っております。

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関東2強の日大中村艇、早稲田小泉艇、関東2強の戦い。photo by M.Hada

外道無量院の470まとめ
◎・・・・磯崎/津留(日経大)
〇・・・・中村睦/木村(日大)
▲・・・・神木/疋田(関学大)
△・・・・徳重/原(同志社大)
△・・・・小泉/江畑(早稲田大)
△・・・・岡田/原(早稲田大)
△・・・・北詰/高濱(九大)
△・・・・田中航/平松(九大)
△・・・・樫本/富田(慶應義塾大)
注・・・・山本/畑山(日経大)

生ちゃんの470級まとめ
◎・・・・中村/木村(日本大)
〇・・・・小泉/江畑(早稲田大)
▲・・・・田中航/平松(九州大)
△・・・・磯崎/津留(日経大)
△・・・・岡田/原(早稲田大)
△・・・・神木/疋田(関西学院大)
△・・・・玉山/清原(日本大)
注・・・・山口優/槌谷(早稲田大)

外道無量院
 全然印が違うじゃないか? その真意は?

生ちゃん
 みんなインターハイに関係しています。中村は中村三陽出身、後輩達の優勝に触発されているでしょう。小泉も弟・維吹が男子ソロ優勝、田中航の妹・美紗樹も同点女子ソロ準優勝とそれぞれ活躍しましたからね。

 さすがに負けられないでしょう?(笑)。他にはスーパールーキーの岡田(早稲田大)や、安定感が出てきた玉山(日本大)を推したい。

 あと女性スキッパーでは、成長をみせている早稲田大の山口優に期待ですね。軽風域なら新谷つむぎ(日本大)の出番もあるのか?

外道無量院
 ずいぶん強引だねぇ〜(笑)。でもその考え方も面白いなぁ。

※次回スナイプ編へ続きます。

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