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ニューイヤーR、小学生チャンピオン誕生!

 1月13日、山口県光市で開催されている「2014GORE-TEX New Year Regatta」(ゴアテックス ニューイヤーレガッタ)最終日。軽風〜順風のコンディションの中、OP級Aクラスが3レース、OP級Bクラスと420・FJクラスが4レースをおこないました。(レポート/大会実行委員会、写真/池上亜樹、小泉周三)

 前日と異なり、マジュルカビブス(1位・黄色、2位・青色、3位・赤色)の着用により、選手達は否が応でも、タイトルを意識し、相手の状況が気になります。その状況で、周期的なシフトとめまぐるしく変わるブローに対して、風の傾向を掴み、変化の予兆を捉えて、先回りした判断を的確に下せたかどうかが勝敗を分けました。

 OP級Aクラスでは、勝負の行方は最終第7レースまでもつれ、最終レースを迎える段階で、前日4位の前田選手(広島)がトップに立ち、僅差の1点差で村瀬選手(広島)、5点差で藤原選手(兵庫)が後ろにつけて最終レースを迎えました。

 今回のレガッタでは、最終レースには、距離をそれまでのレースコースから1.5倍伸ばしたロングコースの設定で実施されました。これは、海外のレースに出た場合に対応を余儀なくされるロングコースで必要となる要素を磨くことを目的です。

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OP級Aクラス優勝の前田選手(広島)

 このロングコースでは今まで以上にボートスピードの維持と、先を見据えたコース展開力の力量が問われます。この実力が試されるレースで、藤原選手が見事トップフィニッシュを果たしましたが、前田選手が2点差で逃げ切り、史上初の小学6年生でのAクラスでの優勝を果たしました。また、今回は女子優勝も、同じく小学6年生の抜井選手(兵庫)に輝きました。

 Bクラスでは前日1位の矢野選手(新居浜)がそのまま逃げ切り、念願のビッグレースでのタイトルを獲得し、ご両親も大感激のご様子でした。

 420・FJクラスは、本日も小泉/松尾(光高校)が安定したスコアでまとめ、男子優勝を果たしました。クルーの松尾選手は12月から本格的にクルーをやり始めたとのことですが、わずか1カ月間の準備期間とは思えない素晴らしいクルーワークでした。また、女子の方は序盤のレースで調子を崩した中山/姫野(玄海セーリング)に変わって、本日、手堅く安定したスコアでまとめた藤井/内富(光高校)が優勝に輝きました。

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6回目を迎えたゴアテックス・ニューイヤーレガッタ。今年はあらたに420、FJ級も加わり、イベントが定着したのはもちろんのこと、大きく成長しています。来年も楽しみな大会ですね!(BHM編集部)

才能あふれる小学生セーラー
 OP級Aクラス総合優勝の前田選手は、ヨット競技歴わずか3年です。また、女子優勝の抜井選手は今回の大会参加に対して、保護者の同伴なく自ら行動していました。今回、優勝した2人の6年生に共通しているのは、先を見据えたコースを上手引いている点でした。

 総合優勝した前田選手に、今日のレース中、コース選択で意識した点を質問したところ、「先に長いタックを走ること。ブローを使うこと。風の振れを使うこと。この3つの中で、レースで走っている最中に、今、どれが最も重要なのかをいつも考えてコースを引くようにしていましたが、今回はそれが結構当たりました」との答えが返ってきました。

 また、女子優勝の抜井選手は、非常に細かな体の動きで、艇がフラットにキープされている時間が長く、舵の無駄な動きが少ない帆走をしていました。共に、将来性豊かな小学生が出現したことを強く感じました。

420・FJクラス導入の反応
 今回、新たなチャレンジとして、従来のOPクラスと共に、420・FJクラスを追加致しましたが、OP側、420・FJ側の双方の関係者とも、今までにない画期的な刺激があったとのことで、継続を望む絶賛の声を多数お聞きしました。

 「今回、かつて無い刺激を受けた」との声や、「いつもこのイベントに来る度に、そこに夢や感動があり、セーリングに対する興味、発想が豊かになります」との嬉しいご意見もお聞きしました。

 今回、新たに420・FJクラスを導入したことで、小学生/中学生/高校生のジュニア・ユースの選手達が一同に集まる環境ができましたが、みなさんから寄せられる声をよく聞いていくと、それはただ単に一緒に集まることを意味しているのではないことに気付きました。

「そこに子供と共に大人までもワクワクするような感動や楽しさがあること。子供も指導者も自由な雰囲気で自然に学べる環境があること。その中で、真剣にレースを体験し、レベルアップに繋がると感じられること」。参加者のみなさんの声を詳しく聞いていくと、この3つが揃っているからこそ、これだけの評価を頂けているのではないかということに気付きました。

 このような素晴らしい大会が今年も無事、開催できたのも大会協賛各社の皆様のご支援、運営スタッフのご協力のお陰です。来年度以降も、更にみなさまに喜んでいただける大会へと進化していけるよう努力していきたいと思います。

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OP級Aクラス上位入賞選手

OP級 Aクラス
1位:前田海陽(広島セーリングスクール)
2位:藤原達人(B&G兵庫ジュニア海洋クラブ)
3位:抜井理紗(B&G兵庫ジュニア海洋クラブ)
4位:村瀬也海(広島セーリングスクール)
5位:下石 煕(B&G別府海洋クラブ)
6位:尾道佳諭(B&G時津海洋クラブ)

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OP級Bクラス上位入賞選手

OP級 Bクラス
1位:矢野正景(B&G新居浜海洋クラブ)
2位:豊島有壮(光セーリングクラブ)
3位:橋本歩波(広島セーリングスクール)
4位:西澤佳菜(北九州ジュニアヨットクラブ)
5位:児島緋音(B&G兵庫ジュニア海洋クラブ)
6位:若林陽太郎(B&G福岡ジュニアヨット海洋クラブ)

OP級 女子優勝:
抜井理紗(B&G兵庫ジュニア海洋クラブ)

OP級 小学生優勝:
前田海陽(広島セーリングスクール)

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420級上位入賞選手

420・FJクラス 男子
1位:小泉維吹/松尾虎太郎(山口県立光高等学校)
2位:高竹義樹/山下滉平(広島県セーリング連盟)
3位:山野航/光森慎之介(山口県立光高等学校)

420・FJクラス 女子
1位:藤井 渚/内富佳恵(山口県立光高等学校)
2位:田中美紗樹/高野芹奈(B&G兵庫ジュニア海洋クラブ)
3位:中山由紀美/姫野紗采(玄海セーリング)

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OP級Bクラス成績

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OP級Aクラス成績

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420・FJクラス成績

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