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強風の境港へようこそ!全日本スナイプ初日

 11月8日、鳥取県境港で開幕した「第65回全日本スナイプ級ヨット選手権」。大会初日は、軽風から一気に強風へ。さらに軽風へ戻るコンディションで3レースおこなわれました。本大会には水域予選を勝ち抜き、また上位成績によるシード権を持つ59艇がエントリーしています。(BHM編集部)


急激に吹き上がった第2レースではゼネリコを連発。5回目でようやくスタートしました。スナイプ級ではクラスルールにより黒色旗が使われません。photo by Junichi HIrai

 境港といえば、ゲゲゲの鬼太郎の作者・水木しげるさんの出身地でもあり、町には「水木しげるロード」があり、境港の最寄りの空港の名前を「米子鬼太郎空港」と名付けるほどの「妖怪推し」の町。しかし、セーラーには「カニと強風の町」として知られています。大会直前11月6日にズワイガニ(松葉蟹)漁が解禁になりました。季節は秋から冬へと移行するこの時期。強い西風が吹きだす境港の全日本スナイプは、強風シリーズを予感させます。

 スナイプ級は、学生選手の活躍にも注目が集まるのが特長と言えます。470級と違って、学生と社会人で使用するボート性能の差が少ない、というのも理由ですが、クラスの雰囲気も大きく影響しています。本大会にも、琵琶湖・全日本インカレを終えたばかりの大学生セーラーも集結。同志社大、慶應義塾大、甲南大、関西大、福岡大、立命館大、金沢大などは、全日本インカレの翌週にもかかわらず遠征してきました。どの大学もすでに次の目標を設定して活動を開始しています。

 また、実業団を含む社会人チームの活躍も注目されます。特にアルゼンチンで開催される西半球選手権(11月19〜25日)を直前に控えたチームにとっては、ぜひとも優勝杯を手にして勢いをつけたいところです。

 さて、軽風予報で迎えた大会初日。約1時間の風待ちではじまった第1レースこそ軽風でしたが、第2レースには風が西にまわって強風に。ブローで10メートルを超える風に初日からハードな様相となりました。風が吹き上がると学生チームは社会人に追いついていけません。順当な優勝候補選手が上位に名を連ねます。


◎全日本スナイプ大会初日成績
1. 近藤/石川 12p
2. 白石/上田 18p
3. 関口/鈴木 20p
4. 児玉/田中 23p
5. 神/坂口 30p
6. 中島/伊藤 32p

 学生トップは、総合8位につけた同志社大の4年コンビ、西村秀樹/西井 亮。全日本インカレで優勝して勢いに乗り、全日本スナイプに殴りこみをかけます。

「勝ちたいですね。でも、風があがると上位チームはうまい。走りに余裕があるからブローをつかみそこねない。自分が「あ、しまった」という時でも必ずいい風をつかんでる。さすがです。きょうは3レースとも定位置。ここから抜け出さないといけません」(西村)

 強風シリーズを予感させる全日本スナイプ。明日も3レースが予定されています。


前週の全日本インカレを制して波乗る西村/西井。学生王者は社会人を相手にどこまで戦えるのか!? photo by Junichi Hirai


スナイプ全日本優勝最多5回の記録を持つ甲斐幸選手も出場しています。photo by Junichi Hirai


早稲田大の関口功志コーチは後輩の鈴木恵詞と出場。第1レース1上マークをトップ回航するなど見せ場を連発。大会初日を総合3位につけました。photo by Junichi Hirai


ゲゲゲの鬼太郎も出場しています。photo by Junichi Hirai

◎全日本スナイプ級ヨット選手権(着順速報がアップされます)
https://sites.google.com/site/2012snipealljapan/

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