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ドラゴン級インターポートレガッタ参戦記(1)

 10月11日から14日まで、ロイヤルシドニーヨットスコードロン(オーストラリア・シドニー)で「ドラゴン級2012インターポートレガッタ」が開催されました。このレガッタは古くからロイヤルシドニーヨットスコードロン、ロイヤル香港ヨットクラブ、ロイヤルバンクーバーヨットクラブ、関西ヨットクラブ(KYC)の4クラブ間でドラゴン級を用いて定期的に行われている、ヨットクラブ対抗レガッタです。開催は各ヨットクラブ持ち回りで主催され、今回は今年がヨットクラブ創設150周年という歴史のあるロイヤルシドニーヨットスコードロンで開催されました。(文・写真/関西ヨットクラブ


シドニー湾内の入江で行われるレース海面付近のロケーションはどこも美しく、レースの合間の一時を癒してくれました

 ドラゴン級は1929年にデザインされ、1964年の東京オリンピックなど1948から1972年までオリンピック種目となった歴史あるキールボートです。美しい外観と戦闘能力は未だ世界中の多くのセーラーから愛され、4クラブのカナダ、オーストラリア、香港、日本をはじめヨーロッパなど世界各国で多くのレガッタが開催されています。

 関西ヨットクラブにおいても、ドラゴン級に魅了され所有するメンバーの方が多く、以前からインターポートレガッタをはじめ、ドラゴン級全日本選手権や年間ポイントレースなど多くのレースが行われてきました。

 今回のインターポートレガッタには、澤田チームキャプテンをはじめ、そんなメンバーの方々を中心に3つのチームが構成され、関西ヨットクラブチームとして参加しました。

◎関西ヨットクラブチーム
チームA 田中良三、安田大助、大澤光正
チームB 杉原寛信、桝田隆、松永剛幸
チームC 澤田朗、猪上真教、長尾正博(事務局)
サポート:松永てぃんてぃんさん、桝田綾子さん


ロイヤルシドニーヨットスコードロンで開催されたドラゴン級インターポートレガッタ

 レースはチームレースとして行われ、各クラブ3艇がひとつのチームを組み、1対1(計6艇)でレースを行い合計得点の少ないチームが勝ちとなります。これを総当たりで4回行い(今回は都合で3回)、最終上位2チームが決勝(2戦先勝) 、下位2チームが順位決定戦を行うというレースフォーマットです。

 コースはスタート後上マークを回航、ダウンウインドで途中のゲート(スタートライン内)を通過し、スタートラインより下に設置された下マークを回航、同様のコースをもう一周し、最後にアップウィンドでフィニッシュとなる、上下0.7マイル位のかなり短時間で終わるショートコースです。

 初日、レースは陸上での風待ちの状態から始まり、風が少し上がってきた午後1時過ぎにようやく第1レースがスタートしました。最初の相手は香港です。しかし、途中で風が無くなりこのレースはキャンセルに。ようやく安定した風が入ってきた午後2時頃から第2レースのスタートとなりました。

 次の相手はバンクーバー。このレースでKYCチームは1位、2位、4位を取り初戦を完勝します。これで勢いに乗ったKYCチームはこの日を4勝1敗とし、トップで初日を終えました。夕方遅くまで短いコースで連続して行われるレースに、みな疲労困ぱいでしたが、チームワークや各艇のボートの走りは良く、最高の滑り出しとなりました。

 チームレースは普段のフリートレースと違い、全艇がトップを目指しても上手くいかないようです。各艇がそれぞれの位置で、相手艇をカバーしたり味方艇を先に行かせたり、順位を確認しながらレースを進めて行かなければいけません。しかしそこが難しくも非常に面白いところであるようです。

 ボートはホストクラブのロイヤルシドニーヨットスコードロンにて12艇(+スペアボート1艇)が準備され、総当たり1回ごとに乗り替えていきます(ただし今回は時間の都合もあり、1日ごとに乗り換え)。準備されたボートはどれも新しく整備が行き届いた素晴らしいボートで、みなが自身所有艇との艤装やシステムの違いなどに興味津々のようでした。

(つづく)

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