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熱気沸騰、大学マッチ真剣勝負!

3月10日、日産マリーナ東海で「選抜大学対抗マッチレース」がはじまりました。雨上がりの三河湾は陸よりからの北西風が吹くなか、予選・第8フライトまでおこなわれました。本大会で採用されるのは、日本でもっとも普及するワンデザインキールボートJ/24。選手たちは気合十分で、日産マリーナ東海は最高潮に盛り上がりを見せています。(BHM編集部)


はじめてのマッチレース勝負は真剣。選手たちに話を聞くと、「キールボート、マッチレースがおもしろい!」という意見がたくさん聞こえました。photo by Junichi Hirai

この大会は、これまでバルクヘッドマガジンで紹介してきたとおり、選抜大学9校により競われます。推薦枠で出場するマッチレース経験者の吉田工作〈吉田セーリングチーム〉、東京大〈仰秀〉以外は、キールボートに乗るのも、マッチレースするのもはじめて。選手たちは全日本インカレが終わった昨年末からキールボートに乗り始め、マッチレースを特訓して大会に挑んでいます。

各校ともチーム構成はさまざまです。金沢大のように卒業を控えた4年+OBというチームもあれば、同志社大はオール現役生(1〜3年生)で構成。それぞれの学校ごとに目標を持っていますが、いやがうえにも大学名の勝ち負けが表に出るマッチレースゆえ、選手はもちろんのこと、観戦するOBにも気合いが入ります。この大会の途中成績を心待ちにしている関係者の方も多いことでしょう。

大会初日は、風にムラのあるシフティーな海面でおこなわれました。ラウンドロビン(予選)途中のため、成績は出ませんが、吉田工作が4勝0敗で好調を見せています。大学からマッチレースをはじめた吉田は、今年でマッチレース4年目。「マッチレース経験者として、勝つことが当たり前。プライドがあります」と優勝候補ならではのコメントです。

続いて4勝2敗の同志社大と早稲田大、金沢大が三つ巴です。同志社大のスキッパー、西村秀樹と吉田工作は、OP時代からのライバル。西村は、吉田だけには絶対に勝ちたい、という気負いもあります。同志社大は、先輩でもある和歌山のシエスタチームからマッチレースの指導を受け、この大会に挑んでいます。

早稲田大は序盤戦でつまずきましたが、三崎でおこなわれた講習参加の成果もあり、後半は安定感が出てきました。「マッチレースの経験が少ない分、リスクはなるべく避けようという作戦です」と横田敏一スキッパー。明日日曜には、初っ端から早稲田 vs 慶應の早慶戦が組まれています。これには、両校とも「ここだけは負けられない」という真剣勝負が待っています。

さらに、金沢大が相手艇のミスやペナルティーなどもあって、上位に食らいついています。2月は全員練習ができなかったこともあり、大会直前の2日間を琵琶湖でJ/24を借りて練習し、その感覚を持ったまま大学マッチに参戦しました。実際に各校全体を見ていると、大会初日のなかでは、同志社大、金沢大にはボートスピードがあり、この部分だけでもアドバンテージを持った戦いができているように見えました。

明日日曜は、大学マッチ最終日です。ラウンドロビンの続きがおこなわれ、予選フライト終了後に上位から順番で、1位2位決定戦、3位4位決定戦、5位6位決定戦(ベストオブ3)がおこなわれます。


各大学スキッパーによる艇長会議。大会の注意事項、1日の流れがアナウンスされます。photo by Junichi Hirai


スターンには大学のフラッグを掲揚しています。photo by Junichi Hirai


女性ふたりが乗り、元気いっぱいの金沢大。photo by Junichi Hirai


関西学院大には470全日本2連覇、オーストラリア武者修業帰りの市野直毅選手も同乗。大学マッチには年齢制限をもうけたOB参加枠があります。photo by Junichi Hirai


快調に走る同志社大(左)。卒業を控えた4年が同志社ウィークの準備で忙しいため現役選手だけでチームを作りました。photo by Junichi Hirai


大学の垣根なく広く選手を募り、同年代の仲間でマッチレース活動する吉田セーリングチーム。photo by Junichi Hirai

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