470級世界選手権6日目、日本代表決定

  • 19
  • May

 バルセロナ470級世界選手権6日目。朝から曇り空のバルセロナは、風が大幅にアップダウンする不安定なコンディションです。得点差を保ち逃げきりたい原田/吉田(アビーム)に対して、その差を詰めたい松永/今村(スリーボンド)。注目の第1レースですばらしいスタートを決めたのは原田/吉田でした。スタート後、大きなシフトをつかんだアビームは、風上マークを3位回航。対するスリーボンドもスタートの混戦からうまく抜けだして6位回航。日本男子の気迫が伝わってきます。(BHM編集部)


第1レースを3番手で回航する原田/吉田。photo by Junichi Hirai

 松永艇の調子が悪いわけではありません。ここは、この大舞台で最高のセーリングを見せた原田艇を讃えるべきでしょう。第1レースは次第に風が弱まりコース変更に。中盤以降は微風の戦いとなりましたが、原田艇は順位を落とすことなく3位フィニッシュ。松永艇に王手を掛けます。

 ところで、第2レースまでの待ち時間、偶然プレスボートに松永選手が接近しました。すれ違いさまに「たのしくやりますわ」と笑顔でひとこと。原田/吉田に得点差を広げられたことからくる言葉だったのか。それとも、現実を受け入れることで、気分転換しようと思ったのか。

 続く2レース目も日本男子は爆発します。松永/今村が3位で上マークを回航。しかし、原田/吉田も8位で回航。バルクヘッドマガジンは、日本チーム同士の勝ち負けもそうですが、世界選手権の舞台で2チームが気負うことなく、上位で戦っている姿に感動を覚えました。第2レースの順位は、松永艇6位、原田艇9位。日本男子最強決戦は、チームアビームの原田/吉田に軍配があがりました。

「まだ、代表になった実感はわきません。パース(昨年12月世界選手権)で負けてから本当にきつかった。今回もプレッシャーは感じていました。でも、パースのように自分を見失うようなことはなかった。スペイン(7位)、フランス(7位)遠征からバルセロナへ来て、ここの事前トレーニングでも練習量を落とすことなく、大会に臨んだのはいい流れでした。特にダウンウインドを強化できたのは収穫です。(帰着後)松永さんから「絶対メダルを取ってこい」と言葉をもらいました。ロンドンでメダルを取ってきます!」(原田龍之介)

「サポートしてくれている会社(アビームコンサルティング)の方々、家族、応援してくれている友人や仲間たちに感謝します。この大会にヨーロッパ遠征の流れのひとつとして、入れたのはよかった。きょうのレースプランは、相手(松永艇)を強く攻めるのではなく、ゆるく、いい位置関係で戦おうというものでした。パースで負けたことが、いまの成長につながったんだと思います。明日メダルレースが残っています。メダルレースもいいレースをしてきます」(吉田)

「いつもそうだけれど、こうした代表決定戦になると、負けていったライバルのことを考えてしまいます。誰かが上にあがると、誰かが落ちる厳しいものです。今回の選考は、潔い、いい試合でした。わたしは、選手で4回、監督で2回、コーチで1回、オリンピックに関係しました。ロンドンで8回目になります。いまは、代表になったことを喜ぶより、五輪までの残りの時間で、いかに弱点を克服するのかを考えています。夢はオリンピックのポールに日の丸を掲げること。それができたら、1994年から封印している禁酒を解いて祝杯をあげたい。見果てぬ夢になるのかわからないが、それまでがんばらないと!」(小松一憲監督)

 7月後半からはじまるロンドン五輪470級は、男女ともアビームチームが出場します。まずは、出場を決めた選手たち、おめでとう!

※470級世界選手権最終日のメダルレースには、男子に原田/吉田、女子に近藤/田畑が出場します。


ハーバーに戻った松永は「力が足りなかった」とひとこと。敗者は多くを語らず。photo by Junichi Hirai


後半戦で歯車の合わない近藤/田畑は8位に後退。明日は最後のメダルレースに出場します。photo by Junichi Hirai


第2レースを3位。ゴールドフリートに入って絶好調の吉迫/大熊。メダルレースは逃しましたが、13位まで上がりました。photo by Junichi Hirai


大会6日目ダイジェスト

◎470級男子・メダルレース進出
1. AUS Belcher / Page 20p
2. FRA Leboucher / Garos 39p
3. FIN Lindgren / Segelklubb 59p
4. CRO Fantela / Marenic 59p
5. ARG Calabrese / Fuente 68p
6. ISR Kliger / Sela 73p
7. ESP Barreiros / Sarmiento 75p
8. GRE Kampouridis / Papadopoulos 79p
9. JPN Harada / Yoshida 81p
10. GRE Mantis / Kagialis 92p

ゴールドフリート
12. JPN Matsunaga / Imamura 100p
シルバーフリート
33. JPN Maeda / Noro 105p

◎470級女子・メダルレース進出
1. GBR Mills / Clark 59p
2. NED Westerhof / Berkhout 59p
3. NZL Aleh / Powrie 60p
4. FRA Lecointre / Geron 63p
5. FRA Petitjean / Douroux 78p
6. BRA Grael / Swan 91p
7. ISR Cohen / Bouskila 92p
8. JPN Kondo / Tabata 92p
9. DEN Koch / Sommer 93p
10. BRA Oliveira / Barbachan 95p

ゴールドフリート
13. JPN Yoshisako / Okuma 111p

◎Barcelona 470 Worlds
http://worlds.470.org/eventsites/default_s1.asp?eventid=66686

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