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2016年リオ五輪セーリング種目決定

フォルムの美しさから一般ファンも多い男子キールボート種目のスター級。ロンドンを最後にオリンピックから姿を消すことになる。撮影:平井淳一

サンケイビジネスアイ・コラム(41)
2016年リオ五輪セーリング種目決定

5月7日、ロシア・サンクトペテルブルクで開催された国際セーリング連盟ミッドイヤーミーティングで、リオ五輪セーリング競技10種目が決定した。日本がこれまでオリンピックで2個のメダルを獲得した2人乗りの470級は、継続して採用されることになる。

男女混合種目になると提案されていた470級だったが、日本をはじめ10カ国から意見があがり、現状どおり男子、女子別種目となった。470級は、アトランタ五輪女子で、重由美子・木下アリーシア組が銀メダル、アテネ五輪男子で、関一人・轟賢二郎組が銅メダルを獲得した日本セーリングの強化種目。大学生や国体種目でも採用され、国内で最も普及するセーリング種目でもある。この種目が変更された場合、日本のセーリングに大きな影響を与えるとされていた。

また、今回の投票で男女キールボート種目が落選したのも大きなニュースだ。キールボートとは、固定された竜骨(キール)を備えたヨットで、男子のスター級は1932年から五輪で採用されてきた歴史ある種目。古い種目ながらもアメリカズカップなど大型クルーザーレースで活躍するプロ選手の出場も多く、その名の通り世界のスター選手が集まる種目として知られてきた。また、女子キールボートは1対1で戦うマッチレース種目で、こちらはロンドン大会1回だけで姿を消すことになる。

一方、新採用されたのは高速ボートのマルチハル種目と女子ハイパフォーマンス種目。リオ五輪セーリング競技は、よりスピーディーで激しいセーリング競技がおこなわれるだろう。また、ほかに艇種候補にあがっているカイトボード(西洋たこによるウインドサーフィン)も、オリンピックで不可欠と言えるテレビ放映向けの種目。国際セーリング連盟は、古きセーリングを捨てて新しい道を選択した。この結果が、セーリング競技を正しい方向へ導くものと信じたい。(2011.5 文/平井淳一)

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