2016年バルクヘッド・セーラーオブザイヤー

  • 31
  • Dec

 12月31日、大晦日恒例、バルクヘッドマガジン・セーラーオブザイヤー(ヨット馬鹿オブザイヤー)の発表です。今年も編集長の手帳には、たくさんの候補者の名前が並びました。2016年は例年に比べてヨット馬鹿が多く、最終決定は非常にむずかしく、選考に時間が掛かりました。(BHM編集部)

 セーラーオブザイヤーは、編集部が取材するなかで「すごい!」と感じたことを基準にしています。レースの成績や結果だけではなく、いままで誰も達成できなかったことや、日本初の壁を乗り越えたセーラーが対象になります。

 このバルクヘッドマガジン・セーラーオブザイヤーにトロフィーはありません。2016年は彼/彼女がヨット馬鹿大賞を受賞した、という事実だけが残ります。賞品や賞金はありませんが、選ばれたという名誉は永久に残ると信じています。

 編集長の希望を言われせもらえるならば、受賞するセーラーは全国のジュニア、ユースセーラーへ刺激を与える存在、あこがれの存在であってほしいと考えています。まったく身勝手な賞ではありますが、広い心で受け取ってもらえたらうれしく思います。

 さあ、2016年バルクヘッドマガジン・セーラーオブザイヤーの発表です。

16-12-31_ybgp2016
2016年バルクヘッドマガジン・セーラーオブザイヤーは、白石康次郎に決定します!

 世界で最も過酷といわれる世界一周レース「ヴァンデ・グローブ」に日本人ではじめて参戦した白石選手については、みなさんご存知だと思います。

 ヴァンデ・グローブが他のヨットレースと異なる点は、「たったひとりで、どこの港にも寄らず、だれからの援助を受けずに走る」こと。この単純なルールでおこなわれる地球一周レースは、現在ヴァンデ・グローブ以外にありません。

 白石さんは、30年来の夢を叶えてヴァンデ・グローブ出場を果たしました。編集長は、白石さんが20代のころ(編集長も20代でした)からヴァンデ・グローブの話をしていて、いろんな場所で会う度にヴァンデ出場に向けた近況を尋ねていたのを思い出します。

 しかし、話していたことは「夢のヴァンデ・グローブ」であり、現実的な計画ではなかったように思います。今回、出場を決めた時(具体的には、出場艇であるIMOCA60を購入して整備1カ月で大西洋往復に挑戦した時)、正直に言うと驚きました。こういう大急ぎの流れで大丈夫なのかな? という気持ちがあったからです。

 でも、それから何度も取材を重ねるうち「編集長の考え方は、それだけでいいのか?」と思えてきました。世界一過酷なヴァンデ・グローブに挑戦するには、海でも陸でも、常識を逸脱した考え方をしないと前に進めないと想像します。言葉は悪いかもしれませんが、出場する選手は、少なからず頭のネジがぶっ飛んでいるわけです。

 白石さんのヴァンデ・グローブ挑戦は「常識を逸脱した考え方」があったから出場までこぎつけられました。チャンスは何度も訪れるものではありません。その貴重なチャンスをカタチにしたことは、バルクヘッドマガジンのヨット馬鹿大賞に相応しいと考えます。

 12月初旬、白石さんは、南氷洋レグの途中でディスマストによりリタイアしました。本人もコメントしていますが、準備不足が招いたリタイアです。完走という目標のひとつは次回へ持ち越しとなりました。

 2016年バルクヘッドマガジン・セーラーオブザイヤーは白石康次郎に決定します。頭のネジがぶっ飛んでいる白石選手の次なる挑戦を楽しみにしたいと思います。

ch6i5398
白石康次郎。1967年5月8日生まれ。高校卒業後、外洋セーラーの多田雄幸に師事。93年単独無寄港世界一周(当時世界最年少)、03年アラウンドアローン世界一周、06年5オーシャンズ世界一周出場。2016年11月、アジア初のセーラーとしてヴァンデ・グローブ出場を果たす。photo by Junichi Hirai

※「ヨット馬鹿」のエンブレムは、今年も大坪明ヨット馬鹿デザイン事務所に制作していただきました。大坪さん、今年もありがとうございます!

====================================
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
セイコー
ジャストヨット運送
日本レジャーチャンネル
ベイトリップ セーリング
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
SAILFAST
ウルマンセイルスジャパン
ノースセールジャパン
フッドセイルメイカースジャパン
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
リビエラリゾート
Velocitek
コスモマリン
Gill Japan/フォーチュン
JIB
一点鐘
エイ・シー・ティー
ファクトリーゼロ