13日開幕、代表決定バルセロナ470ワールド

  • 10
  • May

 ロンドン五輪日本代表選考も大詰めになりました。49er級、レーザー級、スター級が開催中。今週末からは、470級男女とラジアル級がはじまります。これほど世界選手権が密集する五輪イヤーも珍しく、バルクヘッドマガジンをはじめ、世界のセーリングメディアは、嵐のように押し寄せる情報でパンクしていることでしょう。わたくしのアタマも完全に飽和状態です。(BHM編集部)

 さて、バルクヘッドマガジンは、明日から取材遠征に出発します。目的地はバルセロナ。同地で開催される470級世界選手権を取材します。この470ワールドには、日本から女子2チーム、男子3チームが出場します。

 すでに昨年12月の世界選手権で国枠を取得している日本男子は、この大会が最終最後の「日本代表決定戦」です。また、代表に内定している470級女子は、条件を満たした場合に変更される入れ替え戦になります。

◎バルセロナ470ワールド出場日本チーム
男子
松永鉄也/今村公彦(スリーボンド)
原田龍之介/吉田雄悟(アビームコンサルティング)
前田弘樹/野呂英輔(エス・ピー・ネットワーク)

女子
近藤愛/田畑和歌子(アビームコンサルティング)
吉迫由香/大熊典子(ベネッセコポレーション)
※代表内定の近藤/田畑が、「国別8位以内、総合15位以内」の成績を収めず、吉迫/大熊が「総合3位以内」の成績を獲得した場合、五輪代表が変更されます。

 さて、閑話休題。

 編集部は、自分が書いた記事を読み返すことはあまりないのですが、北京五輪の代表選考のレポートを読み返してみました。レポートを読んでいると、当時の出来事があざやかに思い出されます。あれから4年も経ったんですね。

 北京五輪の日本代表を決める2008年メルボルン470級世界選手権を取材した4年前、自分は男子代表になったスリーボンドチームの小さな平屋のレンタルアパートに、一緒に寝泊まりしていました。

 北京五輪の最終選考は、ポイント制になっていて、選考前の数字だけを見れば、スリーボンドの目標はきびしい状況。しかし、大方の予想を裏切り、予選を通過してゴールドフリートに進んだのは松永/上野のみ。大会途中で、あっけなく日本代表が決定しました。本当に、本当にあっけなかった。

 代表が決定したその夜。記事を書き終え、アパートの外に出て夕涼みしていると、そこに松永選手が来て、しばらく話したことを思い出しました。彼はオリンピック本番の具体的なイメージを持てるはずもなく、いつものように冗談半分の話をしていた気がします。そんな時、ふと松永選手が「なんだか、こんなものなのかなぁ…」とつぶやいたのを覚えています。

 その言葉には、いろいろな意味があったと思います。日本代表の実感がわかないこと。これまで自分が活動してきたことを振り返って感じたこと。大学を卒業してサポートもなく始めた長い活動の日々。満足していない自身のセーリングの実力。大会途中で敗退したライバルのこと。

 いまとなっては、あの瞬間の本心は分かりませんが、いろんな感情が複雑に絡まっていたのでしょう。このエピソードに結論はないのですが、4年前の記事を振り返って、そんなことを思い出しました。

 オリンピックを目標にする選手のほとんどは敗退者になります。4年間で、目の細かいふるいに掛けられ、世界でもひとにぎりの選手だけが、次へ駒を進め、最後は五輪で金メダルを獲得した選手だけが勝者となります。

 きびしい世界ですが、それを選択したのは選手自身です。だれにも言い訳はできません。最終決戦の地、バルセロナが代表を決めるにふさわしい舞台になることを祈ります。


4年前、北京五輪代表選考の時、泊まっていたメルボルン郊外のアパート。外見はボロかったけど、住み心地よかったです。photo by Junichi Hirai

◎Barcelona 470 Worlds
http://worlds.470.org/eventsites/default_s1.asp?eventid=66686

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