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関東実業団ヨット選手権・470級

 2012年関東実業団ヨット選手権(470級、スナイプ級)が、6月16、17日に神奈川県江の島沖で開催されました。初日は雨でしたが、2日目は薄曇りから晴れ間も見える天候となりました。(レポート提供/関東実業団ヨット選手権実行委員会)

◎470級レポート
 6月16、17日、梅雨空の中、関東実業団ヨット選手権470級が昨年の参加艇より多い6艇の参加で行われました。その中でも、リオ五輪を目指す飯束/八山組(SPN)、昨年優勝艇の大橋/中沢(日立製作所)の走りに注目が集まります。

 2年前から毎年この大会は関東470選手権予選大会と同時開催されています。そのため、予選大会参加艇を合わせると91艇の大フリートとなり、470級ならではの白熱したレースが展開されました。

初日
 初日、梅雨の冷たい雨の中吹き出しが遅く、昼前にようやく南東の風が入りました。参加艇数が多いためレースは4ディビジョンに分け、2ディビジョン毎にレースが行われます。風向150度のコース設定で風速は3日〜6m、風上からくる潮に押されて艇がスタートラインに対して下がり気味でスタートしました。

 最初のスタート(赤青ディヴィジョン)は、1マークからトップ回航した村田/片山(KOS.com)がそのまま後続を押さえてトップフィニッシュ。2位は植木/清原(日本大)。3位市川/谷口(早稲田大)。関東学連の実力チームが入りました。実業団選手の中では倉橋/岡村組(住友商事/アラビア石油)が巧みなレース展開で7位に入ります。

 続いての黄緑ディヴィジョンでは、コース選択にセンスを感じる大橋/中沢組(日立製作所)がトップフィニッシュ。2位は若林/本吉(日本大)。3位飯束/八山(SPN)が続きます。この後、2レース目が行われましたが、風が落ちたため、途中でノーレースとなり初日は1レースのみで終了しました。

2日目
 夜中に前線通過で南風が吹き荒れた2日目は、朝になると風は落ちて雨予報なのに曇りから晴れになりました。海面は沖合いから南方向からの大きなうねりが残っているのに風は北東寄りから吹き、風とうねりが反対方向。クローズを走るとセールが後ろからのうねりに叩かれ、のぼり角度を安定させるのが難しく、またフリーでは前からくるうねりでスピンが潰れるという、非常に走りづらいコンディションになりました。

 2レース目、東寄りの微風でレースが始まりました。葉山から江の島方向に流れる潮がちょうど風上からくるので、スタートライン上で艇を止めていても前に出て行きません。この潮のため4分経過してもスタートができない艇が続出しました。

 赤青ディヴィジョンはいつも積極的なスタートをする牟田口/福田(法政大)、黄緑ディヴィジョンは飯束/八山(SPN)が貫禄のトップフィニッシュ。ここで飯束/八山組が一気にトップへ躍り出ます。赤青、黄緑の両ディヴィジョンとも潮と微風に翻弄され10艇しかフィニッシュできない波乱のレースの中、大橋/中沢組(日立製作所)が5位、萩原/吉田組(KOS.com)も手堅く8位でフィニッシュします。

 3レース目は風待ちのあと、13時過ぎにレースが始まりました。このレースも風が弱く潮が強いため、クローズでは前に進むのが遅く、選手たちは風を探しながら走ります。赤黄ディヴィジョンは2レース目に続き圧倒的な大差で飯束/八山組が、青緑ディヴィジョンは大橋/中沢組が1レース目に続き2回目のトップフィニッシュを果たしました。安定して走るのが難しく、風弱く潮が強いコンディションの中でも上位にくる選手の顔触れは変わりません。レースは3レースで終了しました。

 これにより、関東実業団優勝は飯束/八山、2位大橋/中沢、3位萩原/吉田(KOS.com)という結果になりました。今回の関東実業団では、微風の神経戦で胃が痛い思いをしながらのレースでした。9月の全日本実業団選手権大会では、グッドコンディションを期待しましょう。


関東実業団470級成績(関東470予選、関東470マスターズ兼)

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