Loading

総勢59艇が参加!福島で開催、猪苗代湖志田浜オープンヨットレース・レポート

 8月24、25日の2日間、恒例の「第9回猪苗代湖志田浜オープンヨットレース」がテーザー級ミッドサマーレガッタとの共催で行われました。(レポート/藤井義久、写真/二瓶誠志)


猪苗代湖で開催された志田浜オープンヨットレース。写真は混戦で上マークへ向かうシングルハンド艇

 本大会は東日本大震災が発生した2011年。震災発生のため従来実施されていた猪苗代町との共催であった猪苗代国際オープンヨットレースが実施されなかったことから、猪苗代、そして東日本を元気にしなければならないとの思いから、郡山ヨットクラブと福島ヨットクラブが協力して始まりました。

 第1回大会は17艇の参加でしたが、今回は9回目を迎え、エントリー数59艇の立派な大会に成長しました。今回も北は青森、西は兵庫県と広範囲からの参加となりました。

 初日は、朝から北西の良い風が湖面を吹き渡り、午後からはさらに風速が上がる予報。北西5m/sのすでに秋の風の中、第1レースがスタートしました。

 スタートから飛び出したのはWETAの2艇、青木選手と今回初参加の校條選手です。この日の風は5~10分周期で5m/sぐらいから8m/sまで変化する状況。8m/sぐらいになると苦労する他艇を尻目にカッ飛んでいます。Int.14はスタートが遅れ、1下マークで追いつくのがやっと。


INT14とアクアミューズが同時にレースします


強風下のWETAの走り。手前青木選手、奥は校條選手

 Int.14の2艇に続いて1上を回ったのはテーザーの黒臺・石川組、シングルではレーザーの佐藤正志選手が続きます。高校生では、山形加茂水産の久保翼選手がシニアの中でも前の方でレースを進めました。

 第1レース終了の頃、一時強風となり、長い待ち時間の間に私の艇(Int.14)はメインセールトラブルで浜に戻りました。帰りに17ノットのスピードを記録しましたので10m/sは軽く越えていたのでしょう。

 第2レースは平均すると第1レースと同じようなコンディションで行われ、2艇のWETAのスピードが光りました。そんな中、佐藤正志選手は着実に修正2位、4位とまとめ、2艇のWATAにピタリと付いています。第2レースの終盤から再び風が強くなり第3レースは翌日に延期となりました。

 夕方からは、恒例のウエルカムパーティーがホテル磐光で開催されました。今回は生ビール飲み放題で、食べ物もたっぷり。パーティーでは恒例のフリート、クラスごとにスピーチ、今回はバースデーケーキイベント、そして締めはこの日2レース共トップの青木選手によるギターの弾き語りショーが行われ大変盛り上がりました!


テーザーミッドサマー優勝の黒臺・石川組

 2日目は、予報通り風が落ちてスタート時間の9時には北西4m/s程度。前日から延期された第3レースはスタとよく飛び出したテーザー級の黒臺・石川組が1上マークをトップ回航しました。

 その後、WETA青木選手がフリートをリードするも、エクステンションのゴムが切れて大きく遅れてしまいました。このレースの1位は地元のレーザー佐藤正志選手。一気に総合トップに躍り出ました。

 第4レースはようやくまともなスタートが切れたInt.14藤井・石田組が一人旅で、修正でもトップとなりました。コースが短いのでスタートが大きなウエイトを占めますね。このレース修正2位は福島県連の齋藤道明選手が修正2位。上位争いに食い込んできました。 

 最終レースは、4~6m/sの周期的に風がアップダウンするコンディション。上位陣は大体顔ぶれが決まっていますが、今回は材木座のシーホッパー齋藤選手がトップとなりました。

 第3レースが2日目に延期にはなったものの無事に5レースが行われ、総合では、常にトップ争いに食い込んでいた佐藤正志選手が優勝となりました。第4、第5レースで連続2位に食い込んだ齋藤道明選手が逆転で2位へ。


優勝の佐藤正志選手

 WETA校條選手は軽量を活かして2日目は青木選手を上回りましたが、第4レースのOCSが響いて総合3位となりました。初日トップの青木選手は艇のトラブルが響いて2位に1点差の4位となりました。

 高校生の部では、初日の強風で連続シングルに入った加茂水産高校の久保翼選手が優勝。総合でも13位となり大人顔負けの走りを見せました。レース後にInt14に試乗した時にはそのスピードに驚いていましたが、まだ2年生の将来有望セーラーです。ジュニアの部では420の磐城ジュニア所属の松岡・渡辺組が優勝となりました。

 今回はアクアミューズが13艇参加し、最大フリートとなりました。このうちの12艇が中禅寺湖で活動するメンバーです。初日の強風の影響もあって全レース完走したのがクラス1位となった細岡選手とクラス2位の小出選手で常にトップ争いを繰り広げていました。


アクアミューズ3位の千葉選手(手前)と優勝の細岡選手

 唯一江の島から参加の千葉選手は、レギュラーセールよりもわずかに大きいテスト用メインセールに加え、自作のジェネカーを備え、ついに第3レースでトップフィニッシュ! レギュレーションは異なりますが創意工夫賞ということでクラス3位に輝きました。長い道のりでした(笑)

 今年も最終レースが終わった後は地元のヨットクラブの奥様方が準備してくれた麻婆丼に舌鼓を打ったのち、表彰式が行われ商品には地元福島の名産の桃が贈られました。そして、最後に全員で集合写真を撮って大会を終えました。

 来年は8月の最終週末の開催がすでに決定しています。きっと第10回ということで盛大に行われるのではないかと期待しております。郡山ヨットクラブ、福島ヨットクラブの皆様、今回も大変お世話になりました。来年もよろしくお願いします!


ジュニア優勝の松岡・渡辺組


高校生の部優勝の久保選手


全員集合。さあ、来年は第10回目の記念大会です!


2019年猪苗代湖志田浜オープンヨットレース成績(オープンクラス)


アクアミューズクラス成績

====================================
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
ベストウインド
ファーストマリーン
ベイトリップ セーリング
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
SAILFAST
ウルマンセイルスジャパン
ノースセールジャパン
セイル・オン
エス・ピー・ネットワーク
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
SMAG
リビエラリゾート
コスモマリン
JIB
一点鐘
エイ・シー・ティー
ファクトリーゼロ

CATEGORY:  DINGHYINSHORENEWS