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沈艇続出、強風吹き荒れる!470全日本初日

 11月20日、福岡小戸で「第42回全日本470選手権」が開幕しました。朝から北西の風がビュンビュン吹いている博多湾。しかし、選手たちに話を聞くと「昨日、一昨日は、もっと吹いていたし、雨も降っていた」とのこと。そのせいもあってか、10メートル前後の風でも前日よりもだいぶ風が落ちたという印象のようで、選手たちもレース運営もやる気十分。全日本選手権にふさわしい舞台が整いました。(BHM編集部)


福岡小戸で開幕した470全日本。強風&ラフな海面は王者を決めるにふさわしい舞台です。photo by Junichi Hirai

 大会初日は午前11時から艇長会議がおこなわれた後に出港。海上に出ると、風の強さだけでなく、波も悪く、スタート前から沈艇が続出します。海面を見渡すと、必ずどこかに沈艇がいるというような状況です。

 第1レースは午後1時半過ぎにスタートしましたが、DNC、リタイアによるレース棄権が5艇、そしてDNFが26艇。DNFが多い理由は、リオ五輪を目指すトップグループが強風を難なく走りきり、早々とフィニッシュしてしまうため、トップ艇からのフィニッシュ制限時間(15分)に間に合わないためです。

 トップグループを形成するのは、ナショナルチーム+リオ五輪を目指す社会人チーム+学生トップチームです。そして、このトップグループに混じって爆発したのは、アテネ五輪銅メダルの関一人/轟賢二郎(トヨタ自動車東日本)です。初日を終えて暫定2位につけました。

 彼らは、もちろん五輪キャンペーンをはじめたわけではなく、過去の全日本優勝者に与えられる特別出場権利で出場しています。練習はしていませんが、いまだその腕、衰えず。「見ててくれました? 見せ場、作ったでしょう。予選のうちに走っておかないと」と帰着後の関選手。さすがのひとことです。

 また、本日の文句なしMVPは土居一斗/今村公彦(チームアビーム)。本日おこなわれた強風2レースを軽快に走りきり、2レースともトップフィニッシュ。暫定1位に立ちました。

 成績は下記のとおりです。本大会は予選と決勝、そして最終日に上位10艇だけで競われるメダルレースに分かれています。予選は2日間おこなわれ、予選の順位がポイントとして決勝へ引き継がれます。これは、世界選手権と同様のポイント方式であり、メダルレースの採用だけでなく、さまざまな運営の部分でも国際レースと同様の方式や考え方が用いられています。興味のある方は、レース公示、帆走指示書をお読みください。

 明日の博多湾もいい風が吹きそうです。

◎470級全日本選手権2013
http://470alljpn2013.jimdo.com/
◎470全日本選手権(成績、速報等)
http://www.fsaf.net/470/index.html


470全日本大会初日成績表


初日1-1位でトップに立つ土居/今村。「スピードのあるクローズで前に出られるからコースが取りやすい」と今村。スキッパーの土居は日本経済大4年生。今年からチームアビームとして五輪活動を開始し、多くの海外遠征で修行しました。photo by Junichi Hirai


この470全日本に韓国から2チームが出場しています。写真は大接近で上マークへ向かう飯束/八山(左)とchang-ju kim/Ji-hoon kim。photo by Junichi Hirai


強風レースで暫定2位につけた関/轟。スキッパーは良しとしても、しっかりカラダが動いているクルーの轟が立派です。近頃の轟選手はカイトボードにハマってます。photo by Junichi Hirai


琵琶湖スナイプ全日本に出たばかりの渡辺哲雄は470全日本にも出場。スリーボンドチームも琵琶湖から連戦です。photo by Junichi Hirai


6位につけた日本大の中村/清原(学連艇では1位)。来年の全日本インカレが福岡小戸で開催されるため大学生も多く参加しています。photo by Junichi Hirai


第2レースが終わる頃には風も弱まり、厚い雲の間から光がさす幻想的な海になりました。photo by Junichi Hirai

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