Loading

江の島、真夏の祭典! 関東470選手権

 7月28、29日の2日間、真夏のシーブリーズコンディションで、2013関東470選手権 兼 2013関東女子470選手権が開催されました。(文/武田朋美、写真/関東470協会)

 初日の1レース目は高橋雅之メモリアルレースです。高橋雅之氏は、JSAFオリンピック強化委員会の中村健次氏と470級でコンビを組み、クルーとしてソウルオリンピック12位、世界選手権3位を2回、全日本優勝2回、数々の国内外大会で活躍され、2002年40歳の若さで永眠されたセーラーです。関東470選手権1レース目は、高橋雅之氏を偲んで、高橋雅之メモリアルレースとしておこなわれています。


82艇が出場した関東470選手権スタート!

 このレースは、レガッタの中で唯一の全艇同時スタート。トライアングルコースでメモリアルカップ(ベストクルー賞)をかけて戦います。高橋雅之氏は大学時代はスナイプ級の選手。社会人になってから470クルーのポジションを大変な努力をして覚えました。メモリアルカップベストクルー賞は、470クルーにとってとても名誉のあるタイトルです。

 初日、午前中は風が弱く、陸上待機となりました。昼前から風がそよそよと入り始め、レース海面に到着する頃には、170度方向から3メートル程度のシーブリーズが入り、誰もが走りやすいコンディションでスタートしました。

 第1マーク、後続を大きく引き離し、断トツトップ回航したのは、関西水域からオープン参加した市野/外園(和歌山県セーリングクラブ/JR九州)全日本470タイトルホルダーと全日本インカレで活躍した日本経済大学OBが組んで、オリンピックキャンペーンをスタート。マークを回る毎に後続艇との差を広げトップフィニッシュしました(そのあおりを受けて、DNFになった艇が44艇も出てしまいました)。これでクルーの外園選手がベストクルー賞を獲得。2位は飯束/八山(エス・ピー・ネットワーク)、3位は玉山/本吉(日本大学)でした。


関東学生女子リーダーの山口/谷口

社会人トップセーラー vs 学生セーラー

 2レース目以降はフリート全体をできる限り同数になるように4つのディビジョンに分け、2つのディビジョン毎にレースをおこないます。170度の風向が安定しているなかでスタートし、少し風が上がって4m〜5m前後となりました。

 アウターグループのトップは、河合/小川(三井住友海上)、インナーグループのトップは宮川/内野(Siesta)、1レース目トップの市野/外園は1上を7位で回る苦しい展開で、追い上げたものの、600mの短めコースと安定した南のシーブリーズでは限界があり、4位に留まりました。

 初日は社会人トップセーラーが上位を走る中、学生では、早稲田大学の小泉/槌谷が3位。1年生スキッパーの玉山/本吉(日本大学)4位。続いて学習院大学の田寺/森林が女子スキッパーとして気を吐いています。田寺選手は、元ナショナルチームで全日本タイトルホルダー、山田真氏が昨年の全日本470でクルーとして乗り込み、直接指導を受け急成長しました。

 1レース目でアウター近くの下集団がスタートでラインを切れず、混乱した状況下で市川/大矢(月光/和歌山県立桐蔭高校)と、渡邊/野呂(エス・ピー・ネットワーク)がケースをおこし、審問の結果、両艇が失格になるという波乱も起きました。

 初日のレース終了後は、恒例のレセプションパーティーです。沢山の商品がスポンサードされていますが、ビンゴ大会の目玉はノースセール製ジブセール。通常の1列そろえばビンゴではなく、N文字(縦、斜め、縦、計3列)になってビンゴ、さらに一発芸を披露すればジブセール獲得になります。

 Nビンゴ獲得した塩島選手(東大)が独自の芸風を出して、会場にいる皆さんの拍手を受けて無事にゲット。最後の商品、折りたたみ自転車は、じゃんけん大会で明海大学の学生が勝ち取りました。


Nビンゴでジブを獲得した塩島選手


気持も新たに新チームで活動を開始した市野/外園

関東470優勝は市野/外園

 2日目も1日目に続き陸上待機に。しばらくして弱いシーブリーズが入り始めました。1レース目は、2mの微風、2レース目は少し風速が上がって4mで実施され、優勝圏内はここまでのレースを1-4-1-2とまとめた市野/外園、8-1-1-1と猛追する河合/小川組、17-1-3-1と最終レースの成績次第で逆転の可能性がある宮川/内野、2-2-2-5と上位陣が崩れた場合のチャンスを狙える飯束/八山に絞られました。

 最終レースは、アウターグループは1回でスタートしましたが、インナーグループは気合いが入りすぎてゼネリコを繰り返し、14時45分のリミットタイムが近づきます。5回目のブラックフラッグで14時45分ギリギリでスタート、ブラックフラッグスタート3回合計12艇がBFDとなってしまいました。

 優勝は、最終レースをトップで飾った市野/外園。準優勝が別フリートで最終レーストップの宮川/内野。3位が河合/小川組でした。関東470の優勝杯が他水域に出てしまったのは史上初。女子優勝は早稲田大学の山口/谷口、2位は明海大学の又村/又村、3位は法政大学の加瀬澤/安部、こちらは学生チームが初優勝となりました。

 閉会式では優勝の総合と女子チームには、3億円のスーパージャンボ宝くじセットが進呈されました。当たっても外れても関東470協会に報告してください!


関東470入賞選手


成績表


関東470女子入賞選手。おめでとう!

======================================
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
SAILFAST
ウルマンセイルスジャパン
丸玉運送
ノースセールジャパン
フッドセイルメイカースジャパン
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
コスモマリン
Gill Japan/フォーチュン
JIB
一点鐘
エイ・シー・ティー
ハーケンジャパン
ファクトリーゼロ
CATEGORY:  COLLEGEDINGHYINSHORENEWS