Loading

川の流れと風のシフトを攻略せよ。アルゼンチン470級世界選手権2日目

 2月23日、アルゼンチン470級世界選手権2日目。風が弱い予報からスケジュールを午後2時スタートに変更されましたが、ブエノスアイレスに風は吹かず。約1時間の陸上風待ちの後、出艇したものの、そこにも風はなし。通常ならキャンセルされてもおかしくないコンディションですが、レース委員会はねばりに粘り、夕方になって入ってきた南東の弱い風でレース開始。スタート時刻は5時30分を過ぎていました。(BHM編集部)

16.02.23_313A2377
第3レースで6位を取った吉田/吉岡。大会は3レースを終え最も悪い1レース分の成績がカットされて現在13位。photo by Junichi Hirai

 470男子の土居一斗/今村公彦(チームアビーム)は、風下ピンエンドから攻めるスタートを見せますが、コース戦略の歯車があわず1上マークから順位を崩して29位に。女子の山口祥世/畑山絵里(ノエビア)は、前日の失敗から大胆なコースをとって11位。終盤、順位を落としたことは悔やまれますが、軽風を得意とするチームなので、さらに上の結果を残したいところです。

 女子の吉田 愛/吉岡美帆(ベネッセ)は、スタートで失敗するも風のシフトをうまくつかんで挽回し1上マークを10位前後で回航。さらに4艇を抜いて6位フィニッシュしました。

「大会前に予想していたよりも風が弱かったので、きょうの結果から自分の流れをつかめたら良いと思います。(にごった川の色で)ブローは見えにくいですが、わずかな風のシフトがあって、うまく風を取れたのがよかったです」(吉田 愛)

 強風セーリングを得意とする吉田/吉岡のリオ五輪対策は「軽風」の走り。吉田/吉岡だけの課題ではありませんが、昨年の青島、アブダビワールドカップ、1月の広島合宿など、風が弱いと言われる大会や場所を選んでトレーニングを積んでいます。いまのところアルゼンチン世界選手権の風は、リオよりも弱い内容ですが、苦戦しながらも確実に上位に入るあたりはベテランのなせる技といえるでしょう。

 大会は明日3日目へ。アルゼンチンに、風を!

アルゼンチン470級世界選手権 2日目成績
男子 参加42艇
1. NZL Paul Snow-Hansen / Daniel Willcox 1-1-(BFD) 2p
2. SWE Anton Dahlberg / Fredrik Bergstrom (11)-4-2 6p
3. RSA Asenathi Jim / Roger Hudson 3-(16)-6 9p
24. 土居一斗/今村公彦 (32)-7-29 36p

女子 参加39艇
1. NED Afrodite Zegers-Kyranakou / Anneloes Van Veen 4-(10)-
1 5p
2. USA Sydney Bolger / Carly Shevitz 1-(11)-4 5p
3. USA Anne Haeger / Briana Provancha 3-2-(16) 5p
13. 吉田 愛/吉岡美帆 14-(15)-6 20p
24. 山口祥世/畑山絵里 30-(33)-11 41p

◎ARGENTINA 470 Championships
http://2016worlds.470.org/

16.02.23_7Z7A9992
選手たちはヨットクラブのある狭い川から出艇。すぐにえい航準備をして約40分かけてレース海面へ向かいます。photo by Junichi Hirai

16.02.23_7Z7A0019
スウェーデンチームは、選手のユニホームだけでなく、サポートボートも国旗と同じカラーです。photo by Junichi Hirai

16.02.23_313A1565
上流から大量に流れてくる植物。このなかでレースするには選手も運営もむずかしい、photo by Junichi Hirai

16.02.23_313A1800
選手は頻繁にラダーを上げて絡んだウイードを取り除きます。すぐにラダーをあげられるようにアップ用ロープを取り付けている選手もいます。photo by Junichi Hirai

16.02.23_313A1548
ブエノスアイレスの町に飛行機が飛びます。photo by Junichi Hirai

16.02.23_7Z7A0082
本部船に集まる運営艇、ジュリー、コーチボート。photo by Junichi Hirai

16.02.23_313A2438
この冬は体力強化に努めてきた山口/畑山。得意風域だけに駆け上がるタイミングを掴みたいところです。photo by Junichi Hirai

313A2491
アメリカは本大会がリオ五輪代表選考です。写真は現在2位のSydney Bolger / Carly Shevitz。photo by Junichi Hirai

313A2577
3位もアメリカ(Anne Haeger / Briana Provancha)で大激戦が繰り広げられています。photo by Junichi Hirai

16.02.23_313A1897
総合24位に順位を下げた土居一斗/今村公彦。photo by Junichi Hirai

16.02.23_7Z7A0365
帰着は午後7時。フラストレーションの貯まるレースコンディションが続きます。photo by Junichi Hirai


大会2日目ダイジェスト映像。制作:デイリーセーリング

====================================
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
ジャストヨット運送
日本レジャーチャンネル
ベイトリップ セーリング
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
SAILFAST
ウルマンセイルスジャパン
ノースセールジャパン
フッドセイルメイカースジャパン
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
関東ミドルボートオーナーズクラブ
リビエラリゾート
Velocitek
コスモマリン
Gill Japan/フォーチュン
JIB
一点鐘
エイ・シー・ティー
ファクトリーゼロ

CATEGORY:  DINGHYINSHORENEWSSPECIAL