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大激突470全日本、スリーボンドが首位へ!

 11月22日、福岡470全日本選手権4日目。戦いは決勝シリーズへ移り、全日本選手権はさらに熱をおびてきました。上位グループのゴールドフリートは予選上位38艇が進出。6レース予定されている決勝シリーズではハイレベルな戦いが期待されます。(BHM編集部)


午前中は曇天、午後からは雲が流れ快晴となった470全日本選手権。博多湾は連日いい風が吹いています。photo by Junichi Hirai

 厚い雲に覆われた博多湾。風は15ノット前後でしたが、場所場所で局地的なブロー(パッチ)が入り、さらに大きなシフトも入る一発逆転もあるコンディションです。スタート後の艇団は左右に広がり、コースの端まで伸ばしてシフトをつかむパターンが多く見られました。

 注目の第1レースの第1上マークでトップで回航したのは、宮川/内野(シエスタ)。彼らは第3レースでもトップ回航するベストコースをつかみました。予選では15位に甘んじていましたが、決勝初日の好調で8位までジャンプアップ。ほかに、吉田/吉岡(予選9位から3位)、河合/小川(予選13位から7位)らも上位にあがってきました。

 注目のトップ争いは加熱し、本日は波乱が起こりました。土居/今村と松永/吉田が第2レースのスタート時に上(土居艇)下(松永艇)で接触。松永艇からプロテストが出され、土居艇が失格に。土居/今村の失格(39点)はカットレースとなるため暫定2位につけていますが、今後のレース次第では重荷となる失点であり、松永/吉田は精神的にも優位となりました。

 また、本大会を前に急成長してきた飯束/八山ですが、第3レースのフィニッシュ間際で(ちょうど風が落ちて第4マークでパンピングフラッグが降下されたばかりでした)、パンピングによるRRS42条ペナルティー。しかし、720度回転ペナルティー解消の回転不足により失格になってしまいました。パンピングがなければ暫定トップに立っていただけに悔やまれます。

 それにしても本大会はいい風が吹いています。それにあわせてレース運営がシビアかつ完璧におこなわれているので、全日本選手権にふさわしい舞台となっています。艇長会議で岡村レース委員長が「上マークまでの距離は1500〜2000m、風が上がれば2300mまで伸ばすことを考えています」と発表した通り、マーク距離が短すぎることもなく、レース委員会は選手の実力が発揮される舞台を作り上げています。

 明日23日以降、風は徐々に弱くなっていく予報です。明日は決勝3レースがおこなわれ、明後日25日には上位10艇によるメダルレースが予定されています。


大会4日目ゴールドフリート成績表


大会4日目シルバーフリート成績表


ゴールドフリートのスタート。選手の鼓動が聞こえてきそうな激しい攻防が繰り広げられています。photo by Junichi Hirai


2度の上マークトップ回航。総合成績を7位まであげた宮川/内野。photo by Junichi Hirai


トップに立った松永/吉田。上マークは中位で回航しますが、ダウンウインドと2上アップウインドで必ず上位に上がってきます。photo by Junichi Hirai


大会4日目ダイジェスト。飯束/八山、吉田/吉岡のインタビューがあります。movie create by Kazushige Nakajima / Dailysailing.com


女子リーダーであり、男子同等の走りを見せる吉田/吉岡。第3レースでは2位を数百メートル引き離してダントツのトップフィニッシュを飾りました。総合3位へ。photo by Junichi Hirai


ペナルティー解消ミスが悔やまれる飯束/八山。現在5位。photo by Junichi Hirai


スリーボンドvsチームアビーム。松永/吉田から出されたプロテストにより、土居/今村は第2レース失格となりました。photo by Junichi Hirai


本大会は2014年470ジュニア世界選手権の選考を兼ねていて、こちらの戦いも白熱しています。写真は出場権利を狙う早稲田大の小泉/大堀。photo by Junichi Hirai

◎470全日本選手権(速報、成績、写真集、動画集)
http://www.fsaf.net/470

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