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全日本学生女子ヨット選手権 結果と総括 (1)

 9月23日まで開催された全日本女子学生女子ヨット選手権。全8レースが消化され、両クラスとも終ってみれば戦前に名前があがった有力選手が上位に名前を連ねる形でおわった。総合はスナイプの最終レースのマーク毎に優勝校が入れ替わる「関関早・三つ巴」の大激戦であった。それでは、両クラスのレース経過を振り返り、今大会を総括する。(文/外道無量院)

470クラス
 初日の3レースを終えた時点で、トップに立ったのは1-2-4(3着艇が海上計測〜審問の結果、DPIがつき3点)着の6点で日大・若林艇だった。大きく差はなく、早稲田・山口が9点、同志社・豊田が11.3点(後述)、関大・濱田が12点、関学・松下が15点と続いた。一方、大方の方が本命視した日経・波多江艇は苦手の微・軽風に苦しみ、27点/9位と調子がでない。

 2日目に入り、朝から北系5〜6mほどの良い風が吹く中、O旗があがった第4、第5レース(第3マークでR旗掲揚)では、日経・波多江艇が息を吹き返して連続のトップフィニッシュで追い上げるも、風が落ちた第6、第7レースは6、10着と午前中のようには行かず、初日の出遅れを挽回しての首位争いまでには至らず。

 一方、初日に首位に立った日大・若林艇も、第4レースを5着とまとめてここまでは首位を守ったもが、続く第5レースのピンエンドスタート直後にアウターボートのアンカーラインに引っ掛かって痛恨の沈! なんとか再帆走したものの、漂流中にアウターボートと接触し、そのペナルティー未解消であったために運営艇からプロテストが出て、審問の結果、DSQで優勝争いから完全に脱落した。

 同志社・豊田艇は、前日の第3レースのDPI(フィニッシュ後の海上計測で、「アンカーロープの太さが0.5mm足りない」、というプロテストをレース委員会から受け、夜遅くまで審問に係わった)の影響なのか、タリー忘れ(PTP)に加え、二桁着順3本と全く冴えずにこちらも脱落。

 一方、早稲田・山口は第4レースで12着と崩れかけたが、残る第5、第6、第7レースを2-1-2着とほぼ完璧に走って首位に。昨年の女王、関学・松下艇も譲らずにこの日の4本を2-3-2-4着とまとめて首位とは1点差の2位につけた。関大・濱田も、オールシングルでまとめて3位につけ、首位とは5点差と可能性を残す。

 1本が残った最終日は、あいにくの雨模様。北系の風3〜5メートルで、風速も方向振幅が大きく、50度ほども振れまわる難しい条件での最終決戦となった。首位に立つ早稲田・山口艇は第1マークからトップにたって、余裕のビクトリーラン。

 一方、1点差で追う関学・松下艇は第1マークを大きく出遅れて13、4番手回航と苦しい展開に。首位を5点差で追う関大・濱田艇は、第4マーク手前で2番手をいく日経・波多江艇が42条違反の笛を吹かれてペナルティーを解消中にとらえ、2番手にまで這い上がるが、先頭を行く山口を捉えるには至らずにフィニッシュした。

 先行された早稲田や関大とは「総合」優勝争いも掛かる関学・松下艇も、自身のクラス優勝は絶望的な状況の中、懸命に追い上げるが9着どまり。結局、前日の2位と3位がひっくり返って、首位は変らず。早稲田・山口/谷口の優勝が確定した。


470級優勝の山口/谷口。photo by なまちゃん

 それと同時に、続くスナイプには、クラス優勝争いとともに、「総合優勝」争いについても、前日には2位・関大に14点、3位・早稲田に15点差で首位に立っていた関学を関大、早稲田がともに7点差という「射程圏」にとらえ、余談を許さぬ状況となった。

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