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ヨットレース繁盛記・こんな日もありますよ

 夏のお祭りレースも一段落。これからの季節は、ちょっぴりピリッとしたマジレースが全国で開催されます。さて、葉山を拠点に活動するクラブレーサー、ホビーホーク軍団は、ゆるんだ気持ちを切り替えてレーシングモードへ。しかし、そう簡単にはいかないようで…。(BHM編集部)


9月8日、葉山沖で開催されたHMYCクラブレース「ヘリーハンセンカップ」に31艇がエントリーしました。photo by CAVOK

連載ヨットレース繁盛記
第3回ヘリーハンセンカップ

 9月になりました! 約1カ月ぶりのレース「第3回ヘリーハンセンカップ」に参戦しました。しばらくの間、レジャーモード全開のお祭りイベントやショートディスタンスが続いたので、上下のインショアレースはなんと6月以来。これはイカン。なまりきったカラダに喝を入れて、レースモードにスイッチ切り替えです。(文/石丸寿美子)

 朝から南西のイイ風が吹いています。予報では昼頃にもう少し上がってくるようです。今年はいつにも増して微風レースが多いような気がするので、こういう夏らしい順風レースは久々です。参加艇は31艇と賑やかです。うち外来艇が三崎や江の島などから計7艇。相模湾の秋のシリーズレース「逗子レガッタ」を翌週にひかえ、皆さん気合十分です。

スタボー銀座ドーン!スピンべろーん!

 第1レース。スタートは位置取りは良かったけれど、若干スピードが足りず。でもこれはゼネリコでした。続くI旗ルールでのスタートはオールフェア。なんだか左海面に惹かれます。甘い匂いがします。そして、思惑通りのシフトをもらい、いざ、ポートで大型艇が連なるスタボー銀座へ突撃です! なんていい景色なんだー。

 でもですね、コースエンドは危険がいっぱいです。長いポートアプローチの間にややマイナスアングルを走る場面もあったりで、1上マークはまあ順当なところに落ち着きました。銀座が混んでるので、気持ち高さに余裕を持ってレイラインに乗せます。

 ん? なんか遅い。なんで?と思っていたら、下にセットしたスピンバッグから、スピンが流れていました。しかも、かなり激しく。びろーんと。あっという間に半分以上流れて行ってしまい、2人がかりで地引網漁が始まってしまいました。

 上りレグで地引網とは、なかなかレアです。ヒールはきついし、ものすごい抵抗で急ブレーキみたいになり、フネのヘディングがエライことになってしまいました。そしてそのまま横に流れて行きマークタッチ。ダサい。

 結局、その後の下りレグはスピン回収と、ペナルティー解消と、ややこしくなったスピンシートの関係修復に手間取り、ジブ帆で終わってしまいました。ダサい。

 気を取り直して2上レグ、もう一度ポートアプローチを試みて、再びスタボー銀座へ! …と思ったけど、1上では賑やかだったスタボー銀座が、いつの間にかシャッター商店街になっていました。後ろがほとんど居なーい。ガーン! このレース、なんと31艇中28位。うわー、われながらすごいモノを頂きました。

こうなったら笑って吹き飛ばそう!

 第2レース。風が少しあがってきました。今日は人数も少なくてウエイトもアンダーなので、ガストで17ノットが見えたところでヘッドセールをNo.3にチェンジ。一番好きな風域です。なのに、スタートダメでした。31艇厳しいです。トホホ。ほんとごめんなさい。

 その後も手が足りず、ジャイブではスピンがツイストドーナツみたいにぐるぐる巻きになったりと珍プレー続出。ミッドデッキは千手観音みたいになって駆けずり回ってくれました

 。このレースは修正17位と真ん中落ち。あー、いけません。でも、人数もウエイトも足りない中、何とか船も壊さず、怪我もなく2レース終了。

 総合成績は31艇中23位という、なんとも、もう笑うしかない大たたきをやってしまいました。でも、シリーズレースの前にイイ風でレースをやっておいてよかったです。笑って吹き飛ばすしかありません! 逗子レガッタに向けて、ダメ出し完了!! 絞り出しました。もう、ダメ汁一滴も残っていませんー。


優勝は春からの新メンバー〈カボック〉(First35)。同型艇2艇を振り切って初優勝です。賞品としてチーム全員分のジャケットをゲット。いーなー。おめでとうございます!photo by CAVOK


おれたち地引網漁師。Photo by HobbyHawk


ヘリーハンセンカップ成績表

◎ヨットレース繁盛記
(19)「トウキョウズカップ」大島が大好きです!
(18)パールレース・後編
(17)パールレース・前編
(16)ティンバーランドレガッタ・熱海レース
(15)初島ダブルハンドヨットレース・後編
(14)初島ダブルハンドヨットレース・前編
(13)「小田切杯」ガテン系セーリング?
(12)「SHUGYOKU CUP」毛根から脂汗が噴出
(11)大島レース・後編
(10)大島レース・前編
(9)「京急カップ」春の珍事なのです
(8)「テーザースプリングレガッタ」春テーザーに久々参戦
(7)「SportsCode CUP」ブローチング祭りだ!
(6)「MUSTO CUP」春っていいよね!
(5)「HMYC会長杯」春の嵐で退散です
(4)「SAILRACING CUP」クラブレースで悲鳴
(3)「Sailors for the Sea Cup Clean Regatta」心臓が剛毛で覆われる
(2)「新春烏帽子岩レガッタ」烏帽子岩へゆく!
(1)新連載「ヨットレース繁盛記」スタート!

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