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オーストラリアユース選手権最終日

1月10日、オーストラリアユース選手権最終日。クラブハウスに着くと、昨12月パースで開催されたISAFワールドで、ロンドン五輪出場権を獲得したオーストラリア代表選手らが、大会参加選手に紹介されるセレモニーがおこなわれました。ステージでは代表選手らが、それぞれ力強いあいさつをしました。オーストラリアのビッグスター、レーザー級世界チャンピオンのトム・スリングスビー選手(プレ五輪、ISAFワールド優勝)を目の前にして選手たちは興奮していました。(レポート・写真/藤谷 匠・帯同コーチ)


レーザーラジアル級のスタート

日本チームは今日も1番出艇し、スピードチェック、海面チェックを行いました。当たり前のことですが、今回の遠征ではしっかりとしたルーティンを確立して、それを毎日実行しました。その結果、レースまでに帆走の修正、海面の状況把握、また、メンタル的にも落ち着いてレースに臨むことができました。今後もこのルーティンワークを続けて、実践していくことが大事だと思います。

今日は風向110度、風速8m。最後まで良い風が吹きました。選手たちはハードなハイクアウト(頭をより外に出す)を意識し、また、ミス、ロスをしないことを目標にレースに臨みました。

ラジアルでは川村が最終レース良いスタートをはたし、その後もトップ集団には遅れをとるものの得意のダウンウィンドで順位を上げ、目標だった15位以内をクリアしました。

4.7級では、樋口が1マークをシングルで回航しましたが、海外選手に比べるとフリーの帆走で波に乗せ切ることができず、順位を落としてしまいました。しかし、最終総合成績はトップ10入りを果たすことができ、初めての海外大会でしたが、よくがんばりました。


レーザー級世界チャンピオン、トム選手と日本選手

◎重 由美子コーチのコメント
はじめに、今回の遠征は過去に世界選手権を共にした選手たちが、先輩として陸上での日常生活などをはじめチーム全体をよくまとめ、リードしてくれました。こうした上級生の成長していく姿が見られ、後輩もそれを範に上級生にアドバイスをもらいながら、より以上に日々成長していき、ユース日本チーム全体の取り組んできた成果が見られたのは、とてもよかったと思います。

もちろんまだまだ、成績には直接結びついていませんが、こうしたことを地道に続けていけば、10年先くらいには、日本チームの誰が行っても、必ず上位に顔を出すようになるのではないかと強く感じました。

今回420級で優勝したシンガポールは、オーストラリアにコンテナを置き、船を維持して、ユース選手のオーストラリア遠征を続けること15年。いまや、初期の目的を達成し、常に優勝するようになり、今回にてコンテナを撤収し、さらなる強化方法を再構築すると聞きました。それに比べると、日本の育成強化は始まったばかりで、かなり遅れをとっていますが、選手たちの海外選手から学ぼうとする貪欲さを見ていると、それに追いつくスピードも早まるのではないかと確信しました。

選手たちは、今回で成長した部分、課題として残った部分、海外選手との違いを各々が分析・検証して、次のワールドへつなげることを堅く決意して帰国します。このホットな気持をけして忘れず、寒い日本で地道に練習して、その思いを達成して欲しいと願っています。

最後に、関係者のみなさま。今回、選手たちに貴重な機会を与えていただきありがとうございました。貴重な経験が今後に活かされるようこれからも努力してまいります。

◎総合成績
レーザーラジアル級 (全44艇:男子35艇、女子9艇)
20位 川村 岳 19-7-8-(21)-20-19-(30)-17-19-15 124p
23位 平川竜也 18-9-18-25-(26)-21-19-19-(23)-23 150p
31位 村山仁美 23‐45(BFD)-6-(37)-36-34-32-33-19-15 227p ※女子6位

レーザー4.7級 (全44艇:男子32艇、女子12艇)
10位 樋口 碧 (32)-6-10-15-11-17-5-11-12-(16) 86p
20位 遠藤紅葉 20-24-9-19-(27)-15-11-(40)-27-24 149p ※女子7位

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