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アナポリスセーリング短期留学体験記

 今年の夏休み、気仙沼高校女子ヨット部員の伊藤依里さんが、ヨット関係者の支援でアメリカ・メリーランド州にある、アナポリスへ短期ヨット留学を経験しました。今回の短期ヨット留学を応援してくれたのは、キールボートで活躍されている方です。これまで気仙沼高校ヨット部に新艇の420も寄付して頂きました。しかし、ヨットを与える物的支援だけでなく、ドリーム(夢)が大事と言います。今年だけでなく、長期的な視野で支援継続を考えてくださっています。(レポート/レーザー仙台フリート 東勝男)

 震災後、半年を過ぎた頃に相談を受けましたが、その後連絡がなかったのでダメになったのかと思っていたら、今年の6月に急展開。伊藤さんもアナポリス行を希望したので、プロジェクトは加速しました。

 アナポリスでの受け入れは、アメリカJ/24フリートの第一人者、マーク・ヒルマンさんです(編集部注:J/24の世界で知らない人はいないでしょう。有名なセーラーです)。彼の会社は、J/24東海岸選手権の冠スポンサーを長年やっています。今回のアナポリス短期ヨット留学も、彼が個人の負担で総て行ってくれたそうです。

 伊藤さんは海外経験ははじめて。成田空港にすら行ったことありませんでした。しかも高校2年生の女子高校生ひとり旅です。不安だらけだったはずです。それでも彼女は、自分の扉をこじ開け、一歩前進しました。そこには新しい世界(ドリーム)がありました。

 今回の経験が今後の人生の生きる力(ちから)になることでしょう。東北のヨット環境は、多くのヨット仲間に支えられて、一歩一歩ずつですが前進しています。

気仙沼高校ヨット部 伊藤依里レポート
 8月6日の夜に無事に気仙沼に帰ってきました。3日間420でセーリング、3日間の観光を体験しました。マークさんご一家はとても親切な方々で、娘さんのマリーちゃんとも仲良くなり、リラックスして生活できました。お寿司屋さんに連れて行ってもらったり、本当に優しくしてもらいました。

 セーリングが盛んなアナポリスのヨットハーバーは、夢の中にいるみたいでした。英語がなかなか通じず、改めて英語をしっかり勉強しなければいけないと痛感しました。たくさん失敗もしましたが、アメリカに行ってよかったと心から思っています。このような貴重な経験ができる機会を作ってくださり、本当にありがとうございました。

 今、自分にできることは、練習をして上手くなることぐらいです。だからこそ、そのことに一生懸命になります。今のヨット部にいるからこそ経験できる全てのことを大事にして行きたいと思います。


アナポリスヨットクラブでホームステイ先のお嬢さんのマリーさん(写真右側:12歳)とアメリカ独特のクラブ420(スピン・トラピーズなし。ひたすらフィーリングとボートハンドリングを磨くシンプルボート)で練習しました。スロープがなくて、なんとポンツーンから直接フネを下したのでびっくりしました(伊藤)


ポンツーンから出艇。アナポリスでセーリングを体験してきました

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