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【欧州】日本代表選考、FX級は山崎/高野が日本最高順位を獲得

 5月18日、英ウェイマスでおこなわれている「49er、FX、ナクラ17ヨーロッパ選手権」6日目の成績です。最終日を明日に控え、日本FXは規定のレース数をこなし大会を終了。49er、ナクラ17は19日にフリートレースがおこなわれます。(BHM編集部)


FX級で日本最高順位となった山崎アンナ/高野芹奈。photo by Junichi Hirai

 朝から長時間の風待ちとなった大会6日目は、弱い風のなかでゴールドフリートを優先して実施。最終日となったFXでは山崎アンナ/高野芹奈が微風レースで逆転1位を取るなどで成績をあげました。

五輪出場国数ボーダーラインでおこりうる代表選考の妙

 また、波多江慶/板倉広佳は、選考のポイント差を考慮して大会6日目の出場を辞退。これでFX級は国枠順位を獲得した山崎/高野が1ポイントを獲得することになります(大会6日目21時時点の成績より。正確な得点は大会終了後に日本セーリング連盟から発表されます)。

 国枠順位とそれに応じて与えられる選考ポイント制は、複雑に関係しています。例えば21カ国の五輪出場権利のあるFXの場合、今回山崎/高野が21カ国目に入ることになり、与えられる得点は1点です。

 後から追う形になった波多江/板倉が、もし22カ国目よりも先に入った場合、波多江/板倉が起点(1点)となり、山崎/高野は両間に入ったチーム数が得点となり、1点以上の差が生まれる可能性があります。

 例えば、前日までの成績でいうと、38位に山崎/高野、39位にスペイン、40位イギリス、41位オーストリア、42位ベルギー、43位波多江/板倉。

 出場国枠の22カ国目がベルギーなので、もし波多江/板倉がベルギーを越えてしまうと、彼女たちが1点、山崎/高野は5点を獲得することになり、得点差が広がってしまいます。

 残りレース数、合計得点、次回選考での戦い方、などを十分に考慮しなければ、仇となる可能性もありました。これは選考ならではの考え方ですが、シンプルなヨットレースではなく「選考のポイントを考慮した戦い」がおこなわれるているわけです。

 第二次選考を踏まえたFXの得点は下記のとおりです(プリンセスソフィア杯+ヨーロッパ選手権)。

山崎/高野 22+1点
波多江/板倉 9点+0点
原田/永松 0点+0点
松苗/齊藤 0点+0点

 FXの日本代表最終選考は、今年12月のニュージーランド世界選手権です。各チームは獲得したポイントを持って大会に挑み、合計得点を競うことになります。

 ただし、21カ国以内に入る国枠相当の成績を取れなかった場合、獲得ポイントは全員0ポイントとなり、2月オーストラリアで開催される世界選手権での一発勝負となります。

49er、FX、ナクラ17ヨーロッパ選手権 5日目成績
49er 参加98艇
1. Peter BURLING / Blair TUKE 63.0p
2. Dylan FLETCHER / Stuart BITHELL 80.0p
3. Diego BOTIN le CHEVER / Iago LÓPEZ MARRA 81.0p
28. 高橋レオ/小泉維吹 159p
39. 古谷信玄/八山慎司 212p

49erFX 17R実施 参加57艇
1. BRA Martine GRAEL / Kahena KUNZE 56.0p
2. NED Annemiek BEKKERING / Annette DUETZ 47.0p
3. SWE Vilma BOBECK / Malin TENGSTRÖM 81.0p
37. 山崎アンナ/高野芹奈 204p
48. 波多江慶/板倉広佳 258p
50. 松苗 幸希/齊藤 由莉 262p
57. 原田小夜子/永松瀬羅 443p

ナクラ17 参加55艇
1. ITA Ruggero TITA / Caterina BANTI 55.0p
2. GBR Ben SAXTON / Nicola BONIFACE 59.0p
3. John GIMSON / Anna BURNET 61.0p
32. 梶本和歌子/川田貴章 170p
34. 飯束潮吹/畑山絵里 177p
54. 深沢瑛理/田中航輝 347p

◎49er&FX&Nacra17 European championships
https://49er.org/event/2019-european-championship/

◎バルクヘッドマガジン・フォトギャラリー
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