連載第6回 空飛ぶ日記「編集長、沼から地獄に流される」

  • 13
  • Apr

 みなさん、ガツガツ乗ってますか? 前回、肩の靭帯を痛めたことを書きました。先週行ったマヨルカ島の撮影がまずかったのか回復はみられず、痛みもそのまま。フラストレーションがたまって仕方ありません。痛い、乗りたい、痛い、痛い、乗りたい、痛い、乗りたい。が、頭のなかをグルグルぐるぐる……。わー! モヤモヤすんの嫌だ! というわけで、うららかな陽気の平日、編集長は鼻息荒くして葉山港へ向かったのでした。およそ2カ月ぶりのモスです。(BHM編集部)

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こんちくしょうめ、肩のひとつやふたつ、くれてやるわ! photo by Junichi Hirai

 久々にもかかわらず艤装を忘れていなくて良かったです。肩の痛みのせいでマストを立てるのに苦労しましたが、なんとか準備完了。平日のコソ練(コソコソ練習)ではありますが、本日はモスの大ベテランでもある荒木先輩が練習しています。先輩にアドバイスをもらいながら、風が南にまわったところで、さっそうと出艇しました(実際は、もたもた、のたのた)。

 「うひょー、いいかんじ!」。南風10ノット、吹き始めなので波もなく、最高のコンディションです。快調に空を飛びましたよ、編集長は。気持ちいい!

 でもハイトコントロール(水面からの高さを調節する)が定まっておらず、走りが不安定です。本来は、走りながら調整するコントロールラインをつけるのですが、〈バルクヘッド号〉はビギナー仕様でまだ装備されていないのです。このシステムを取り付けて、調整していったらもっと安定して走れそうです。

 飛んでいるのは気持ち良いのですが、フルハイクアウトしているので、腹筋、太もも、背中、ふくらはぎがピキピキしてきます。沈しなくても疲れるんですね、モスって(いままで沈ばかりしていたので知りませんでした)。

 そして、おどろくべき事件はこの後すぐ起こりました。自分にしては満足のフォイリングタイムを体験できたので、そろそろ帰ろうとしたその時。。。

 防波堤の無風スポットに、またしてもはまってしまったのです。連載3回目に書きましたが、波を防御する葉山港の防波堤は、南風が吹くと、風もブロックされます。モスでこの無風エリア(編集長は「沼」と呼んでいます)に入り込んでしまうと、まったく動きません。そのため、沼を避けるように大まわりしてアプローチするのですが、そのアンバイが分からず、どうもうまくいきません。

 なんども失敗し、時にはわざと飛び降りて、沼の中で船をひっぱって泳ぎ、再アプローチを繰り返しますが、失敗、失敗。そして、風なくて沈、沈、沈。疲労困憊。「よーし、ここでタックを決めないとヤバイぞ」という場面であえなくタック失敗。嗚呼、ここは無間地獄か? そのうち葉山港の横にある、ゴツゴツの岩場に流されてしまったのです。ぐわっ、本当の地獄に連れて行かれてしまった!

 ここで、陸上からみかねた荒木先輩が登場。岩場(地獄)まで来てくれて〈バルクヘッド号〉に乗り込み、着艇するまで助けてくれたのでした。無風の沼をギリギリでかわして走る先輩の華麗な姿を見て、「道は遠いな…」と肩を落としつつ、もっと乗り込まねば、と誓う編集長でした。

「飛ばない時代のモスでも乗るは大変だったからね。いまのモスは、もっと大変になっただけ。助けるのもお互いさまだよ、わはは」。か、か、かっこいい。すばらしい名言です。荒木先輩、本当にありがとうございました。

 よーし、次回はフォイルジャイブに挑戦するぜ!

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沼と地獄。photo by Junichi Hirai

連載 バルクヘッドマガジン編集長の空飛ぶ日記
第1回「編集長の空飛ぶ日記、はじまります」
第2回「神様ありがとう、編集長は空を飛んだよ」
第3回「海に出たいのに出られない」
第4回「ものすごいスピードでドカーンと飛ばされる」
第5回「肩の靭帯が切れて凹む」

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