連載第18回 空飛ぶ日記「考えるな、感じろ!フォイリング試乗会やったよ」

  • 12
  • Oct

 みなさん、元気にノーズダイブしてますか? このところ連日のモス練で編集長の身体はボロボロです。しかし、空を飛んでしまえば最高に気分よく、やめるにやめられない。この先にあるのは天国か? 地獄か? フォイリング中毒者を作りあげてしまう恐ろしい効果を身をもって体験しています。(BHM編集部)

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大学生のモスの体験試乗会。感染力の高いフォイリングウィルスをばらまいてきたよ。全員初挑戦でしたが器用に飛んでいました。photo by Junichi Hirai

 編集長のフォイリングジャイブ奮闘記はひと休みです。本日は中毒患者を増やすべく、関東インカレを終えたばかりの大学生3名を連れ、バルクヘッド号でフォイリング体験試乗会を催してきました。

 フォイリングしてみたい、というセーラーは多いことでしょう。モスに乗れば、水面から浮いて空を飛べちゃう異空間セーリングを体験できるのですから、バルクヘッドマガジンの読者なら興味ないわけありません(よね?)。そこで、インカレを終えたばかりで、大学ヨット部を引退する4年生に声をかけて海に出てきました。

 一応、陸上で船が浮き上がるメカニズム、フォイリングの動作をレクチャーしましたが、理解はむずかしかったと思います。だれでもそうですが、モスに乗るときは、これまでに習ったセーリングの概念を取り外さなければなりません。

 いや、セーリングの基本は同じなのですが、470やスナイプ等で身についた感覚を捨て去った方がうまく乗れます。カンフーの達人、ブルース・リー先生もこうおっしゃっています。Don’t think, Feel(考えるな、感じろ)。モスには、この言葉がぴったり当てはまります。


ブルース・リー先生

「よーし、おめーら。まずはアビームで走り出して、パワーを感じたらアンヒールさせて、大きくメインセールをあおる。ちょこっとだけベアすると浮き上がるから、メインシートを引き込みながらスピードアップだよ」

 と編集長が言ったところで、そう簡単に飛べるものではありません。モスをフォイリングさせるにはオーバーヒールは厳禁。常にアンヒールを心がけ、メインシートとトランポリンから伝わる「得体の知れないパワー」を感じなければなりません。

 Don’t think, Feelの名言は、この部分に当てはまり、セーリング中に「あ、オーバーヒールするな」と思ってから対応していては、すでに遅い。言葉で伝えるのは難しいのですが、ボートから伝わる「フンッ…」という感覚と同時に身体が動いてないといけません。

 軽風の森戸海岸沖でドッタンバッタン繰り返しながら、学生たちはフォイリングに奮闘しています。ああ、編集長も最初はこんな感じでした。どうして自分だけ飛ばないのか不思議でしたが、外から見ているとよくわかります。アンヒールの掛け方が弱かったり、ティラーが不必要に動いて抵抗を作っていたり、乗る位置が後ろ過ぎたり。。。

 しかし、失敗しても体力が尽ることなく、何度でもチャレンジできるのは若者の特権です。彼らは次第に飛ばすタイミングを掴んで、軽々とフォイリングしはじめました。まじで? しばらく飛ぶと派手に撃沈しましたが、試乗初日にしては素晴らしいデキです。

 学生たちは海上で交代しながらバルクヘッド号に乗り込み、全員見事にフォイリングを達成。海から上がった彼らは、『速かった! すごかった! 怖かった! もっと乗りたい!』を連発。こんなに喜んでもらえてうれしいです。編集長が丸1日つきあった甲斐がありました。

 機会があれば、またバルクヘッド号でフォイリング試乗会をやってみたいと思います。編集長がモスで学んだフォイリングのルールは「風さえあれば、だれでも飛べる」ということ。みんな、死んじゃう前に一度は飛んでみよう!

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「モスに乗りてー!」と試乗会に参加した専修大ヨット部4年生(右から吉田、德永、古市)。編集長の後輩たちです。ヨット部のボス、金子先輩(写真後方)もサポートボートで応援してくれました。photo by kouki Tanaka

連載 バルクヘッドマガジン編集長の空飛ぶ日記
第1回「編集長の空飛ぶ日記、はじまります」
第2回「神様ありがとう、編集長は空を飛んだよ」
第3回「海に出たいのに出られない」
第4回「ものすごいスピードでドカーンと飛ばされる」
第5回「肩の靭帯が切れて凹む」
第6回「編集長、沼から地獄に流される」
第7回「海外のモス野郎にパーツを奪われる」
第8回「ペットボトルがつかめない」
第9回「飛べばハッピー。フォイリング幸福論」
第10回「スターボードタックで飛び続けたら江の島に着いた」
第11回「モスに乗り始めて1年が経ちました」
第12回「ジュニアヨットからヒントを得た、かもしれない」
第13回「ノーズダイブを繰り返した後、天国への扉をノックする」
第14回「この風、飛べるの? 飛べないの?」
第15回「ネイサンのポートアプローチに漢気をみた」
第16回「海でひとり遭難したらマジどうする?」
第17回「コロッケを食べ、ジャイブ成功を祈願する」

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【ジャパン・フォイリングニュース】江の島ヨットハーバーに日本では珍しいAクラスカタマランが登場したよ。オランダのDNA社によるフルカーボンの最新艇で、ナクラ17級で東京五輪を目指す川田選手がこれでトレーニングするとのこと。乗ってみたーい!photo by Junichi Hirai

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