東日本の医学生が鎬を削る東医体。千葉大学が6年ぶりに優勝!

  • 20
  • Aug

 今年で第61回を迎える「東日本医科学生総合体育大会」(通称:東医体)のヨット競技が、今年も江の島で開催されました。東医体は8月1〜5日の5日間(本戦は3日間)で実施。各大学3艇が出場し、団体戦と個人戦が同時に行われます。OBも多くいらっしゃり、一年に一度の医学生の大会として今年も盛り上がりを見せました。(レポート/遠藤雄二 レース委員長、写真提供/東医体)


第61回東医体は千葉大が6年ぶりに優勝を決めました

 大会初日は、朝から靄がかかる軽風のコンディションです。第1レース、東北大学からルーキーの高橋・竹中組が飛び出しました。東北大学は昨年度優勝校であり、今年も大会前の合同練習でまとまって走っていた優勝候補です。順天堂、慶應、東邦、千葉と続き、団体戦は混戦模様となりました。

 続く第2レースは、順天堂大学が魅せました。1上マーク1、2位と圧倒的な走りを見せ、フリートを引っ張ります。しかし、2上で千葉大学の林・塙組が2位をまくり、続く2下で1位の澤地・若山組をあと少しのところまで追い詰めます。辛くも3マークを1位で回った澤地・若山組がそのまま順位を守りきりトップフィニッシュ。団体戦では順天堂大学が首位に立ちました。

 第3レースは、風が落ちていく中で行われました。1上マークを横浜市立大学の小沢・星野組がトップで回航。続いて筑波大学の岡林・鈴木組が回航し、激しいトップ争いが繰り広げましたが、最終的には小沢・星野組がトップフィニッシュを決めました。

 団体では千葉大学がリザルトをまとめましたが、帰港後の審問で失格艇が出てしまい、団体戦初日は順天堂大学が首位となりました。


毎年夏に江の島で開催される東医体。今年も盛り上がりました

順天堂大 千葉大、慶應大が団体首位争い

 大会2日目は、各大学OBも多くいらっしゃり、大会はより一層の盛り上がりを見せました。

 風を待って行われた第4レースでは、日本医科大学の竹山・岸田組がトップで1上を回航します。今年は各大学スピードが揃っており、1上マークは大混戦です。

 しかし、続くリーチングレグで、千葉大学の林・塙組が首位に。千葉大学の林は軽風を得意とし1日目から追い上げる展開で、そのままトップでフィニッシュを決めました。団体戦スコアは林・塙組に続き2、3位でまとめた順天堂が点差を広げることとなりました。

 続く第5レース、またしても順天堂の澤地・若山組が1上マークでトップ回航します。今年の順天堂大学は、3艇しっかりと前を走っていて、特に澤地選手は4年生でありながら安定して上位に食い込んできます。

 しかし、このレース怒涛の追い上げを見せたのが千葉大学でした。千葉大学も順天堂同様しっかりと仕上げ、1上マークをシングルで抑えて回ってからの、ボートスピードとマーク回航時の勝負強さで着実に順位を上げていきます。2下レグ3上レグでそれぞれまくり、フィニッシュでは千葉大学が圧巻の1、2フィニッシュを決めました。

 第6レースではスタートの混戦の中、再び竹山・岸田組が1上マークをトップ回航したものの、慶應大学の横山・吉田組がサイドマークで竹山・岸田組をかわし首位に立ちました。

 横山・吉田組はトップを守りきり、続く2番艇も5ポイントにまとめた慶應が団体戦で大きく躍進しました。千葉大学も1上マークの順位から着々と上げ、スコアをまとめました。順天堂大学はこのレースで崩してしまい首位転落となってしまいます。

最終日は強風シーブリーズ。沈艇も続出

 そして迎えた東医体最終日は、レガッタを締めくくるにふさわしいシーブリーズが吹きました。

 風も波も上がったコンディションの中、第7レースは強風域を得意とする東北大学の頓所・松前組が1上マークをトップで回航。しかし上サイドレグでまさかの沈。

 トップを奪ったのは千葉大学の凌・逢坂・小関組です。彼らは頓所・松前組同様に強風域を得意としますが、今レガッタでは軽風域もしっかり成績をまとめています。

 しかし、続く2上で凌・逢坂・小関組を抜き、順天堂大学の澤地・若山組が僅差で首位を取り返します。さらに2位で追っていた凌・逢坂・小関組が2下レグでまたも沈。レースも相当ハードなコンディションになってきました。

 澤地・若山組はそのままトップフィニッシュを決め、続く順天堂の中原・福島組も6位でフィニッシュしスコアをまとめます。

 また慶應大学の井出・金組、横山・吉田組も3位、4位とまとめ、団体戦で大きく躍進します。沈艇がでた千葉大学も続く2艇が粘り強く追い上げ、2位、13位で食らいつきます。この時点で団体戦1位の千葉大学と2位の順天堂大学の差は5ポイント。優勝の行方は、最終第8レースに委ねられました。


3日間で8レース実施。激しく順位が入れ替わり、最終レースで決着がつきました

千葉大が6年ぶりの優勝!

風があがり、波も相当ラフになってきたサバイバルコンディションで、レース続行の判断に難渋しましたが、レスキュー体制を強化し、最終レースを行うこととしました。

 最終第8レースは、11時50分にオールクリアでスタートしました。1上マークをトップで回航したのは、順天堂大学の中原・福島組。そして凌・逢坂・小関組(千葉大)、横山・吉田組(慶應大)と続きます。

 1下レグ、2上レグでの熾烈なトップ争いの末、2上マークで横山・吉田組がトップを取りますが、またしても2下レグで沈。こうも首位を走る艇が沈すると最終レースのコンディションの厳しさが伝わってきて、いよいよ勝負の行方も分からなくなってきます。

 そんな中首位を取り返したのは千葉大学の凌・逢坂・小関組でした。前レースでの沈を乗り越え、そのままトップホーンを鳴らし、最終第8レースをもって全3日間の東医体ヨット競技が終了しました。

 団体戦では千葉大学が6年ぶりの優勝。どの船もしっかりと前を走り、またレグの中で粘り強く順位を上げてくる走りはまさに圧巻と言えました。

 続く準優勝は順天堂大学です。1上レグで前に出てそのままフリートをリードする形でスコアをまとめました。団体戦3位は慶應大学。強風の走りなど随所に見せ場を作りメダルを勝ち取りました。

 今大会に採用されているデュエット制ではその性質から上位陣による攻防にスポットが当たりがちですが、誰かが走れない時も他のチームメンバーでそれをカバーする、というチーム力が結果に表れたと言えます。

個人戦は林・塙組が優勝!

 個人戦ではどの風域も安定したスコアでまとめた千葉大学の林・塙組が優勝。同じく安定したボートスピードでまとめた順天堂の澤地・若山組が準優勝となりました。3位争いは軽風でスコアをまとめ、得意の強風でしっかり走った千葉大学の凌・逢坂・小関組が制しました。

 今レガッタは様々な風域の中、各大学見せ場があり非常にレベルが高かったと思います。暑さも厳しいタフなコンディションの中、全8レース走りきった選手の皆様本当にお疲れ様でした。

 また大会開催にあたり、多くのお力添えいただいた神奈川県セーリング連盟、JSAFの皆様、レース運営をしてくれた各大学6年生や応援に来てくださったOBのみなさま、そして最高の戦いを見せてくれた選手のみんなに、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

 平成最後の東医体、本当に熱いレースの数々が目に焼き付いています。また、来年も変わらぬ熱き戦いが見られることを楽しみにしています。


個人戦優勝の林・塙組(千葉大)


第61回東医体総合成績

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