山口・光で開催!3クラス合同レーザー級全日本選手権レポート

  • 09
  • Nov

 11月2〜5日、「2017 Laser All Japan Championships」が、山口県光市で開催され、全国から144艇(スタンダード級44艇、ラジアル級72艇、4.7級28艇)が集まりました。(レポート・写真提供/大会レース委員長 花田卓教、日本レーザークラス協会強化委員会)

DSC04277
光で開催されたレーザー全日本。大会期間中よい風に恵まれました。photo by Adamo Aono

レーザーセーラー12歳から70歳まで144艇が光に集合!

 今大会ではスタンダード級に韓国から4名、4.7級にシンガポールから8名の海外選手が参加しましたが、今大会では海外選手もオープン参加扱いとはせずに表彰対象であるため、優勝をかけてハイレベルな戦いが繰り広げられました。

 今大会には12歳から70歳まで非常に幅広い年齢層の選手が参加していて、オリンピッククラスでありながらも世代を超えた交流ができるのがこの大会の特長です。選手の多くはハーバーに隣接する山口県スポーツ交流村に宿泊し、リーズナブルな費用で参加できたのも好評でした。

 ラジアル級のみ参加艇数が突出して多く、通常のスタート・ラインだとリコール艇を読み切れない可能性が高いため、レース委員会は初日に帆走指示書の変更を行い、スタート・ラインの中央にマークボートを設置する2パート・スタート方式を採用しました。そのおかげでゼネリコは全18レース中3回に抑えることができ、円滑なスタートを実現できました

image001
開催地は光市の山口県スポーツ交流村。ハーバーはレーザーで埋め尽くされました。photo by Adamo Aono

image003
2パート・スタート・ライン。真ん中のスタート・ボートと手前ピン・エンドのバウとスタンに200mのアンカーラインをセットし、スタート・ラインの高さを調節します。ピン・エンドのオレンジ旗から本部船のオレンジ旗まで一直線に揃っています

 レース初日は、260度を軸とした8〜12ノットの風が安定して入り、各クラスとも予定通り2レースを実施。この日は、抗議が1件あり、調停で終了しました。

 レース2日目は、予報通りの北西の風、15〜25ノットの強風シリーズとなりました。選手の疲労を考慮し、午前中に2本のレースを実施して全クラス一旦ハーバーバック。

 午後のスタンダード出艇時に25ノットが続いていたので、ラジアルと4.7は待機させソーセージコースで1クラスのみ海上に出してレースを行うこととしましたが、スタンダード出艇後、風が少し落ち着いたので、全クラス出艇、トラぺゾイドでレースを行いました。

 しかし、この遅れが日没時間がに近づいてしまい、スタンダードは午後2レース、ラジアルと4.7は1レースのみの実施となりました。なおこの日は抗議4件、救済要求4件でプロテスト委員会と記録係は遅くまで仕事をすることになりました。

 レース2日目終了後、スポーツ交流村のレストランでレセプションパーティーが開かれ、選手・コーチ・運営スタッフ合わせて200名を超える参加者で大盛況でした。

image009
盛り上がったレセプションパーティー

クラス別年間ランキング表彰

 パーティーも半ばになった頃、2015年度から始まったレーザークラス別年間ランキングの表彰が盛大に行われました。

 レーザークラス協会では普及・育成を重視し、多くの地域選手権への参加を促す取り組みのひとつとして「クラス別年間ランキングシステム」を導入しています。

 これはクラス協会が指定した26大会のうちベスト5大会の成績からランキングされるもので、各クラスのチャンピオンにはその栄誉を讃え、セールやジャケット等の豪華賞品とともに賞賛しました。

 主要大会のみならず地域選手権での成績獲得が勝利のポイントになります。対象大会に10回以上参加した選手は4名いましたが、その中でも最多の11回参加した神谷さんには特別賞が授与されました。

2016-2017クラス別年間ランキング チャンピオン
スタンダード総合:南里 研二(2年連続2回目)
スタンダード・マスターズ:都 茂樹
ラジアル総合:冨部 柚三子
ラジアル・レディース:冨部 柚三子
ラジアル・ユース:水田 隆文
ラジアル・マスターズ:大西 裕(2年連続2回目)
4.7総合:桐井 航汰 
4.7・レディース:三浦 凪砂
特別賞(最多参加賞):神谷 博昭 (11回参加)

ワールド3位土居愛実が最大エントリーのラジアル級を制する

 3日目は終日風が弱い予報でしたが、朝は6〜8ノット吹いていて、6レース目が実施できていないラジアル級、4.7級の順に出艇しました。風軸70°設定でラジアル級は1回ゼネリコの後スタートし、続いて4.7級もスタートしました。

 今大会初めての70度方向からの風ですが、振れ幅が40〜110度と非常に大きく、強弱もかなりあったため、荒れ模様のレース展開となりました。

 結果的にアウターループのラジアル級は2回目の2マークで短縮フィニッシュ、インナーループの4.7級も2マークを若干ショート目に変更し短縮フィニッシュとなりました。

 スタンダード級については途中で完全に風が落ちてしまったこともあり、3マーク付近でノーレースとなりました。その後全クラスともに風待ちとなりましたが、最終スタート予告の13時に間に合わず、1レースを残してAP-Aが上がりレース終了となりました。

image011
APAでレース終了です。photo by Adamo Aono

 最終日は、これぞ光の風というコンディションで予定通りレースを実施できなかったのは残念でした。でも、全日程を通して晴れ間が続いたことや、レース初日及び2日目は振れ幅は大きいものの、微風から強風までバリエーションのある良い風に恵まれたこと。

 また、カットレースの入る5レース目まで順調に実施できたこともあり、昨年の江の島に続き、真の全日本チャンピオンを決めるにふさわしいコンディションとなりました。

 山口県及び広島県を中心とした西日本運営チームは海上陸上スタッフともにモチベーションも高く、良いレースをしようと皆真剣に取り組んでいました。

 また、陸上では、高校ヨット部の生徒がビーチボーイ、ビーチガールとしてレース艇の船台の整理、高校ヨット部の保護者がホスピタリティー班として大会をサポートしてくれました。

image013
出艇に備え待機するビーチボーイ・ビーチガール

image015
OPセーラーもD旗掲揚のお手伝い。photo by Adamo Aono

image017
温かい汁物とお菓子を振る舞うホスピタリティー班

image023
本部船は大島商船高専の「すばる」、レース2日目はダウン寸前でしたが、高校生ががんばりました。photo by Adamo Aono

表彰
 スタンダード級は、韓国のJung Bo選手と昨年のチャンピオンである瀬川和正(大阪北港)の一騎打ちの様相を呈していましたが、どちらも1位3回、2位1回、3位1回、4位1回ずつ(カットレースは4位)と全く同じ得点となり、2日目の最終第6レースを制したJung Bo選手が初優勝となりました。

 ラジアル級は、今年のラジアル女子世界選手権3位の土居愛実(江の島)が4回のトップフィニッシュで、圧倒的な力の差を見せつけ、昨年に引き続き優勝。

 4.7級はシンガポールのLee Wonn Kye選手が安定したスコアで優勝しました。4.7級については上位6名中5名がシンガポールとなり、層の厚さを見せつけられました。

DSC04358
ラジアル級優勝の土居愛実。photo by Adamo Aono

2017 Laser All Japan Championships入賞者一覧
スタンダード級
1位 Jung Bo KOREA
2位 瀬川 和正 境港
3位 南里 研二 津
4位 樋口 碧 江ノ島
5位 北村 勇一朗 江ノ島
———————————–
U-21 西尾 勇輝 和歌浦
Masters  粟野 秀昭 逗葉

ラジアル級
1位 土居 愛実 江ノ島
2位 鈴木 義弘 光
3位 冨部 柚三子 江ノ島
4位 檜皮 昇太 広島
5位 桐井 航汰 江ノ島
———————————–
Youth 鈴木 義弘 光
Masters  桂 潮 広島
GM・GGM 秋山 紀夫 柳が崎

4.7級
1位 Lee Wonn Kye SINGAPORE
2位 Finian Lee SINGAPORE
3位 前田 海陽 広島
———————————–
U-16 Lee Wonn Kye SINGAPORE

image027
入賞者全員。photo by Adamo Aono

2018年レーザークラス代表選考
 本大会は、JSAFのナショナルチームのクオリファイ指定大会の一部で、JSAFオリンピック強化委員会より以下の2名が認定され、2018年の世界選手権への参加権利を獲得しました。

 2018年のレーザー級スタンダード及びラジアル級女子の世界選手権はILCA主催ではなくワールドセーリングが主催するオリンピッククラス合同の世界選手権(Sailing World Championships)となり、通常の世界選手権に比べて各国の参加枠がかなり制限されることになります。各国に枠が追加付与された段階で追加の代表認定が行われる予定です。

JSAFナショナルチーム
スタンダード級男子 瀬川和正
ラジアル級女子 土居愛実

 また、ユースについては、2018年1月のオーストラリア・ユースチャンピオンシップの選考があり、以下の選手が権利を獲得しました。また、2018年の各世界選手権の代表選考ランキング大会の初戦となっており、これから約半年間の厳しい戦いが始まりました。

2018年オーストラリア・ユース・チャンピオンシップ代表候補
ラジアル級ユース男子 鈴木義弘、桐井航汰
ラジアル級ユース女子 三浦凪砂、増田 美悠
4.7級ユース男子 前田海陽
4.7級ユース女子 須田英実子

 来年のAll Japan Championshipsは、鳥取県境港で開催予定です。また、2019年には再びレーザーミッドウィンターを光で開催予定です。


レース海面の様子

rad
2017レーザー全日本選手権・ラジアル級成績

std
スタンダード級成績

47
4.7級成績

大会ホームページ(オンラインエントリ―サイト)
http://sail.jpn.com/modules/docs/index.php?content_id=100
山口県セーリング連盟ホームページ
http://ysailing.org/
大会FACEBOOK
https://www.facebook.com/2017-Laser-All-Japan-Championships-%E5%B1%B1%E5%8F%A3-332534477220434/

レーザー全日本選手権・フォトギャラリー(撮影:青野さん)
2017-11-03-Laser 全日本第1日
https://photos.app.goo.gl/942nAJv9k5gA4sHt2
2017-11-04-Laser 全日本第2日
https://photos.app.goo.gl/bD6LF4G8mlZXGh2K3
2017-11-05-Laser 全日本第3日
https://photos.app.goo.gl/jU8hBfLX9QxGnJAk2

====================================
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
ジャストヨット運送
ファーストマリーン
日本レジャーチャンネル
ベイトリップ セーリング
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
SAILFAST
ウルマンセイルスジャパン
ノースセールジャパン
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
リビエラリゾート
Velocitek
コスモマリン
JIB
一点鐘
エイ・シー・ティー
ファクトリーゼロ