宮城・閖上の海に白い帆が帰ってきました。北日本オープンヨット選手権レポート

  • 30
  • May

 東日本大震災から7年。2018年5月、閖上の海に白い帆が帰ってきました。2016年から始まった復旧工事により、2018年5月までにスロープとポンツーンが完成。今大会では仮設プレハブと仮設バースを用いて、「北日本オープンヨット選手権」(2018 North-Japan Open Sailing Championship Supported by HELLYHANSEN)を実施しました。(文/大会事務局長 伊藤大貴 東北大学4年)


5/26、27、宮城県名取市閖上(ゆりあげ)で北日本オープンヨット選手権が開催されました。新規オープンした閖上ヨットハーバーでおこなわれるはじめてのヨットレースです。photo by Junichi Hirai

 北は北海道から南は関東まで、「North-Japan」という冠にふさわしく北日本各地から国際470級28艇、国際スナイプ級が15艇、計43艇、約120名の選手が閖上の地に集まりました。

 大会期間中は夏を思わせるかのような快晴で、風にも恵まれ、第3回大会にして初めて、予定された全6レースがコース短縮することなく実施できました。

 7年ぶりに閖上で開催されるヨットレースということで、様々な面で不安を抱えておりましたが、大会が進んでいくなかで、すこしずつ解消されていきました。

 今大会はご存知の方も多いかと思いますが、計画から実施まで大学生が中心となって行う「セーリング・イベント」になります。

 今大会も東北学生ヨット連盟委員長である鈴木李奈を中心に、東北大学学友会ヨット部、東北大学医学部ヨット部、東北学院大学ヨット部の現役部員がコアメンバーとして、大会の準備や大会期間中に実施した様々なイベント企画立案や実施するための準備を行いました。

 第2回大会までと異なり、ハーバー復旧後、大会開催まで閖上ヨットハーバーをホームポートとして使用していたチームはおらず、特に大会会場の設営といった部分で、これまでの大会では経験しなかった苦労がありました。


会場には継続して大会を応援してくれているヘリーハンセン、レッドブルのテントが並びます。photo by Junichi Hirai


「あらたなチャレンジ」もこの大会の特長です。コースは五輪と同様にゲートマークが用意され、スタートはニューメリック方式(数字旗)でおこなわれました。photo by Junichi Hirai


招待選手の大井/酒井は学生選手と戦う中でも手を抜くことなく、セーリングの手本を披露しました。大学生セーラーにはよい思い出になったことでしょう。photo by Junichi Hirai

 本大会では、第1回大会からオフィシャル・サポーターとして大会を支えていただいていたヘリーハンセンにメインスポンサーとしてご協力を頂き、ヘリーハンセンのサポート選手である、辻堂加工株式会社の大井さんと酒井さんに参加していただきました。

 また大会会場には、ヘリーハンセンのポップアップストアをはじめ、地元のゆりあげ港朝市やさいかい市場様にご協力を頂いて実施した「フィンガーフード」の提供を行いました。

 またセーリングを身近に思っていただけるように、ハーケン・ジャパンの「スマホでヨット」や富士通株式会社に技術協力を頂いた、「ドローンの映像配信」などを導入し、ヨットを始めたばかりの各チームの1年生や会場に足を運んでくださった方に見せることを実施しました。

 復興途中の閖上ヨットハーバーで本大会が開催できたのも、ヘリーハンセンをはじめとするオフィシャル・サポーターの皆様のご協力によるものです。この場を借りて御礼を申し上げます。ありがとうございました。

 東北・北海道という地域柄ゆえに、大会への参加艇は決して多くありませんが、この大会を通して、東北・北海道でセーリングをする若手セーラーのみならず、大会関係者、周辺地域の皆様にセーリングの楽しさや面白さを少しでも広げられるようなイベントとなっていきますよう、これからもがんばります。

 その際には皆様からの応援をいただけければと思います。閖上ヨットハーバーがフルスケールで復活した際には、ぜひ皆さん、愛艇とともに足を運び、一緒に閖上の海を楽しみましょう!


2017年度東医体を制した東北大学医学部。東北大学医学部は閖上にメインバースを移動して、今後練習に取り組んでいくとのこと。photo by Junichi Hirai


閖上港周辺は津波で建物や木々がすべて流されてしまいました。写真中央の小山が日和山で、その左には東日本大震災慰霊碑が立っています。道路も以前と変わっていてカーナビはあてになりません。町はまさに「あたらしい町」を作る復興工事のまっ最中という雰囲気。ハーバーも今秋には建物や施設が整う予定です。photo by Junichi Hirai


ヨットレースイベントではおなじみのGPSを使った「スマホでヨット」が大会を盛り上げました。トラッキングデータはこちら(https://yachtrace.jp/)で閲覧できます。photo by Junichi Hirai


PWAウインドサーフィンW杯横須賀大会で好評だった富士通のヴァーチャル観戦システムも大会を盛り上げてくれました。リアルタイムのドローン映像やアニメーションでみせるレース中継は迫力満点です。photo by Junichi Hirai


地元のサポートもたくさんあり、笹かまぼこをはじめ、パーティーや帰着後の炊き出し(やきそば)など多くの食材を提供していただきました。photo by Junichi Hirai


今年は風に恵まれ、最高のヨットレースができました。みなさん、また閖上ヨットハーバーで会いましょう!

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◎北日本オープンヨット選手権2018
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