危険と隣り合わせ、GC32マルチェージネカップ。「フォリングウィーク」レポート4

  • 09
  • Jul

 7月8日、イタリア・マルチェージネで開催されている「フォイリングウィーク」。毎日良い風に恵まれているガルダ湖は、文句のないフォイリング天国。午後になり定期的に上がってくる最大18ノットほどの風と波のない平水面は、飛ぶのに最高のロケーションといえます。(BHM編集部)

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GCマルチェージネカップ2日目。午後から安定して吹く風のなかスリリングに走るGC32。photo by Junichi Hirai

 レース2日目を迎えたGC32が白熱してきました。レース2日目は4レースを実施。第9レース目のダウンウインドバトル中に〈Real team〉と〈Team ENGIE〉が接触する事故があり、双方リタイアとなりました。しかし、さらに深刻だったのは最終レースのクラッシュです。

 モナコの王室関係であり若きスキッパー、ピエール・カシラギがヘルムスマンを務める、〈Malizia – Yacht Club de Monaco〉が、ダウンウインド中に観戦艇と衝突してキャプサイズ。クルーが湖面に投げ出される緊迫の場面となりました。クルーは安全に救助されましたが、レースはキャンセルされることになり、〈Malizia〉は完沈(裏返し状態)のまま2時間近くかかってハーバーへ戻りました。

 GC32だけでなくフォイリングボートのスピードを考えた場合、事故に遭遇する可能性はかなり高いといえます。前回GC32レーシングシリーズ・リバ大会でもキャプサイズしたので想定内の出来事といえますが、GC32のような大型フォイルボートの沈は、リカバリーにあまりにも時間が掛かってしまいます。

 GC32は、エミレーツ・チームニュージーランドのグレン・アシュビー(Aクラスのワールドチャンピオンです)が乗り込む〈Team Tilt〉(SUI)が〈NORAUTO〉を逆転首位へ。〈Team Tilt〉はユースアメリカズカップをも目標にしたチーム編成で、通常はSEBASTIEN SCHNEITER(20歳)がドライブを担当しています。しかし、今回は49er級の五輪活動のためにヘルムスマンをArnaud Psarofaghis(ユースACのコーチ)が務めています。

 さて、本日もあたらしいフォイリングボートを見つけたので写真で紹介します。

GC32 Malcesine Cup 2日目(第9レースまで)
1. Team Tilt 1-3-5-1-2-1-1-2-2 18p
2. NORAUTO 3-1-1-3-1-2-2-5-1 19p
3. Gunvor Sailing 2-2-4-5-7-3-4-1-4 32p
4. Argo 6-4-2-2-4-5-7-4-6 40p
5. Malizia – Yacht Club de Monaco 4-5-7-4-3-9-6-3-5 46p
6. ARMIN STROM Sailing Team 5-7-6-10-10-8-3-8-3 60p
7. Mamma Aiuto! 10-8-3-7-7-7-8-6-8 64p
8. Team ENGIE 9-9-9-6-5-4-5-7-DNF 65p
9. Real team 8-6-10-9-9-6-10-9-DNF 78p
10. Orange Racing 7-10-8-8-10-10-9-10-7 79p

◎GC32レーシングツアー
http://www.gc32racing.com/

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Team Tilt photo by Junichi Hirai

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NORAUTO photo by Junichi Hirai

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Mamma Aiuto! photo by Junichi Hirai

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ARMIN STROM Sailing Team photo by Junichi Hirai

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衝突後、陸上で修理作業のため釣り上げられるReal team。photo by Junichi Hirai

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横転したままハーバーへ戻ったMalizia – Yacht Club de Monaco. photo by Junichi Hirai


GC32マルチェージネカップ2日目ダイジェスト映像

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モスフリート。46艇がエントリーしています。photo by Junichi Hirai

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レースが終わり、さん橋へ戻ったGC23フリート。photo by Junichi Hirai

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パタンと外側からフォイルを水中に入れてから走り出すプロトタイプ。photo by Junichi Hirai

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イギリス生まれのフォイリングウィスパー。資料によれば、全長5.4m、横幅、2.3m、重量78Kg(フォイル除く)、メインセール、ジブ、ジェネカーがつきます。photo by Junichi Hirai

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スキフタイプを改造して作られたプロトタイプ・フォイリングボート。ハルからトラピーズ用の延長バーが伸びています。photo by Junichi Hirai

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フォイリング・レーザー。他艇よりもフォイリングの風域が高く(7m以上)、実際に安定して走らせるのが難しそうでした。しかし、既存のレーザーにキットを取り付けて乗れる大きなメリットがあります。photo by Junichi Hirai

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ひとり乗りで走るトライフォイラー。軽やかに爆走する様子をハーバー前でアピールしていました。photo by Junichi Hirai

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先端から伸びるセンサーが両舷にあり、この2つがフォイルをコントロールします。photo by Junichi Hirai

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フォイリング・ウインドサーフィン。ニュールプライド社もRS:X新タイプとして発表しました。photo by Junichi Hirai

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プロトタイプのA+E。photo by Junichi Hirai

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やっと飛んだ姿を見れました。ブームにORCAと描かれたフォイリングボート。確かにデザインはオルカ(シャチ)です。セールはモスと同様のもので下部だけハードウイングセール。モスに比べて重量があるせいか、走りは不安定でした。photo by Junichi Hirai

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コントロールロープはウイングの内部にリードされています。photo by Junichi Hirai

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バウから見ると右舷についたウォンドのボックスの大きさが分かります。photo by Junichi Hirai

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デッキ中央にはセールクリュー部分からリードされるメインシートのみ。photo by Junichi Hirai

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