一般観客約660名が海上観戦。モスワールドに見た日本らしい世界選手権

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  • Jun

 ヤンマー・モスワールドが終わりました。公式フォトグラファーとして参加していたバルクヘッドマガジン編集長は、毎日遅くまで作業に追われ、決して楽な仕事だったといえませんが、終わってみれば、さわやかな充実感が残ります。いまはワールドの喧騒が嘘のようで、ちょっと寂しい気分です。この世界選手権は「お祭り」だったんだなぁ、とあらためて気付かされました。(BHM編集部)

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5月21日の全日本選手権から29日まで9日日間、葉山港で開催されたヤンマー・モスワールド。photo by Junichi Hirai

 ボランティアのみなさん、レース運営チーム、陸上海上のサポート部隊、葉山港スタッフのみなさん、日本モス協会のみなさん、大会に関わったみなさま、本当におつかれさまでした。編集長は、運営の内側から大会が作りあげられていく様子を見てきたので、実行委員会の大変さがよく分かりました。

 今回のメディアチームは、メディアオフィサーを務めた西 朝子さんと、映像担当のボー・アウタリッジ(AUS)、それにスチール担当の編集長の合計3名。必要最小限の人数でしたが、3人とも国際大会のメディア作業の経験が豊富なので、ストレスのないチームワークで、滞りなく世界へ情報配信できたと思います。

 話題性には事欠かないフォイリングモスですが、このボートが世界で普及しているのか、と言われると、決してそうではありません。浮いて走るモスは日本で3、40艇、世界でも数百艇程度と思われます。モス協会の登録会員数は日本で60人。英・豪がそれぞれ100人程。世界の登録会員数は500〜750人程度だそう。

 モスをきっかけに、世界中から注目を集めるようになったフォイリングの世界は、アメリカズカップ、ユースアメリカズカップ、エクストリーム・セーリングシリーズ、レッドブル・フォイリングジェネレーションへと広がっています。また、江の島で開催される2020年東京五輪では、ナクラ17級がフォイリングすると言われています。

 こうした船が話題にあがるたびに「未来のヨットはフォイルボートになるのか?」といった質問を受けますが、現時点では、そうはならないように思えます。安全性、操船性、コストを考えた時、いずれも普及を目的に登場したボートではなく、ハードルが高すぎるのが現状です。

 しかし、モスやフォイリングの世界が注目を集めるのは、視覚的なインパクトがあり、かつスピード、エキサイティング、セーリングしたことのない人でも、真剣な面持ちで走っている選手を見て「これは、たぶん危険な乗り物なんだ…」というムードが伝わり、人を引き付けるのでしょう。

 今回、葉山で開催されたモスワールドで最大の収穫となったのは、セーリングを知らない一般の方、約660名(観覧・観戦艇に乗った人の数)が見に来てくれたことです。観覧艇の無料乗船は大会前に予約で埋まってしまい、レース観戦を目的とする観戦艇は、朝10時30分からの乗船受付にも関わらず、朝9時前に受付待ちの行列ができていました。

 選手が上マークを回航すると観覧・観戦艇から「がんばれー!」の声(観戦していた子どもたち)。レース海面に響き渡る声には、編集長も驚かされました。また、モスワールドの噂を聞きつけた相模湾のヨットやボートが集合して、レースを観戦している様子を見て、編集長は少なからず感激してしまいました。こんな世界選手権を見たことない。

 これまで数えきれないほどの世界選手権を取材してきた編集長ですが、モスワールドほどアットホームで激しいヨットレースを見たことがありません。これって「スゴイこと!」なんです。葉山モスワールドは、日本らしい世界選手権になったと思います。

 これから国内で多くの世界選手権、国際大会の開催が予定されています。このモスワールドで、良かったこと、もう少しこうしたら良かった等、いろんな意見を出し合って、これから日本で開催されるヨットレースを盛り上げていきたいですね!

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モスワールド・メディアチーム集合写真。西さんは編集長の大先輩で、ボーとはマヨルカ、イエールで一緒。来週のワールドカップ・ウェイマスでも一緒。楽しい仕事場でした。写真背景の日本国旗は編集長が海外遠征で持ち歩いているもので、今回も使用できず。いつ、だれが表彰台で使ってくれるんだ?

◎バルクヘッドマガジン・フォトギャラリー
http://junhirai.photoshelter.com/index
◎モスワールド・フォトギャラリー
http://junhirai.photoshelter.com/gallery-collection/2016-YANMAR-Moth-World-Championship/C000069ACC7nIU7k

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