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プレイバック・リオ五輪(1)アナリースのリベンジ「銀」

 編集長の現場で感じたリオ五輪レポートはまだ続きます。オリンピック期間中は、日本選手の活躍を中心に紹介しましたが、リオ五輪ではいくつもの名勝負が生まれました。編集長が見たリオ五輪のエピソードを紹介します。(BHM編集部)

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レーザーラジアル級で銀メダルを獲得したアナリース・マーフィー(IRL)。モス乗りでもあります。photo by Junichi Hirai

アナリース・マーフィーが逆転銀メダルを獲得

 2012年ロンドン五輪のレーザーラジアル級は激戦になりました。最終日のメダルレースでは、中国、オランダ、ベルギー、アイルランドの4カ国によるメダル争奪戦がおこなわれ、結果はアイルランドが4位。同国代表のアナリース・マーフィーだけがメダルを取れず、くやし涙を流しました。

 リオ五輪のマーフィーは、前評判でトップ10に入るものの、編集長はメダル獲得には至らないと考えていました。それは彼女がロンドン五輪で見せた強風4連続トップの印象が強かったからかもしれません。また、軽風主体だった4月メキシコ世界選手権でシルバーフリート(予選)落ちしていたのも理由です。

 リオ五輪ラジアル級の初日。マーフィーは大きく風が振れるなかで第1レースをトップフィニッシュを手始めに、コンスタントに上位成績を重ねました。軽風で崩さず、吹き上がったレースで確実に成績を残す、という良い流れをつかみました。

 メダルレースでは、トップのオランダが2位のデンマークをがっちりと抑えこむのをよそに、アイルランドは5位フィニッシュ。デンマークを抜いて銀メダルを獲得。アナリース・マーフィーのかみしめた笑顔が印象的でした。

 ラジアル級は大会初日からプロテストが相次ぐ、死闘が演じられました。中国の3度の失格(DSQ)をはじめ、「抗議〜失格」の攻防はヨットレースのゲーム性のひとつになっていますが、オリンピックの舞台でも重要な意味を持っています。

 今回のリオ五輪ではグアナバラ湾内のレースは軽風が多く、湾外では強風が多かった。特に軽風レースでは、プロテストによる攻防が繰り広げられていたことは、成績と公開されているプロテスト事例を見れば明らかです。

 アナリース・マーフィーのリベンジ銀メダルは、失格もなく良い流れを掴んだ理想的な獲得例といえるでしょう。

The Rio 2016 Olympic Sailing Competition
ラジアル級のメダリスト。左からアナリース・マーフィー、マリット・ボウミスタ(NED)、アンネマリー・リンドン(DEN)。photo by Sailing Energy

◎バルクヘッドマガジン・フォトギャラリー
http://junhirai.photoshelter.com
◎World Sailing Rio 2016
http://www.sailing.org/olympics/rio2016

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