ハイスピード空中戦。Sail GPシドニー大会初日、日本チームが暫定首位へ!

  • 15
  • Feb

 2月15日、オーストラリア・シドニーで世界初となる「Sail GP」が開幕しました。大会初日は、10ノット前後のフォイリングコンディションで3レースおこなわれ、日本が1-2-2位の成績でトップに立ちました。(BHM編集部)


初日1位の日本チーム。レース初日は合計体重を考慮して笠谷勇希、高橋レオが乗艇しました。photo by Junichi Hirai

 第1レースの日本は第1マーク回航後にスピードをあげて逆転。そのまま首位に立つと後続に詰められることなく、貫禄のトップフィニッシュを飾りました。このレースを見て、世界中のファンは「やはり日本が優勝候補」だと確信したに違いありません。

 しかし、2レース目以降、オーストラリが挽回します。第2、第3レースで連続トップを決め、10ノット弱の風で34ノットを記録するハイスピードで勝利。オーストラリアは日本と1点差で2位につけています。

「日本チームはうまく走れたと思う。このチームでレースに出場するのは今回がはじめて。ミスもしたけれど、他のチームに比べて少なかった。大観衆が見守る中でよい戦いができました」(ネイサン・アウタリッジ)

 大会初日の日本艇には、笠谷勇希、高橋レオがグラインダーとして乗艇。チーム最年少の高橋は、緊張と興奮が入り混じりながらも大役を果たしました。

「スタートはよくなかったけれど、がんばって挽回できました。オーストラリアと比べるとジャイブ、タックが遅い。明日は改善して挑みたい」(高橋)

 レース2日目は、フリートレースが2レース予定され、終了時点の成績からトップ2チームだけが残って決勝マッチレースがおこなわれます。日本は優勝できるでしょうか? みなさん、注目しましょう!

Sail GP 初日成績 (3レース終了時点)
1位:日本チーム(1-2-2) 28点
2位:オーストラリアチーム(4-1-1) 27点
3位:イギリスチーム(3-4-4) 22点
4位:アメリカチーム(5-3-5) 20点
5位:中国チーム(6-5-3) 19点
6位:フランスチーム(2-6-6) 19点


スタートシーン。第2レースで日本は痛恨のリコール。最後尾から再スタートしてフィニッシュ2位まであがりました。photo by Junichi Hirai


上マーク回航直後、オーストラリア艇の豪快なノーズダイブ。photo by Junichi Hirai


オペラハウス前を激走する日本艇。photo by Junichi Hirai


シドニーでいちばん人気はトム・スリングスビー(AUS)です。愛犬家のスリングスビー(と犬)のボードを持って応援していました。photo by Junichi Hirai


日本のヘルムスマン、ネイサン・アウタリッジ。フォイルボートのハンドリングは間違いなく世界トップ。photo by Junichi Hirai


レース後、取材陣に囲まれる高橋レオ。photo by Junichi Hirai

世界初のグランプリヨットレース「Sail GP」を観戦して

 これほどまでにスピードのあるヨットレースを初めてみました。F50は(実践で)風速18ノットで艇速49ノットを出したモンスターボートです。怪物6艇によるフリートレースの迫力は、セーリングの世界を大きく変える可能性があります。

 誇張しすぎでは? と思われるかもしれませんが、モスからナクラ17、GC32ほか、国内外でフォイリングボートを数多く取材している編集長が目を丸くするのですから、大げさではありません。

 前回(第35回)アメリカズカップは、最初から最後までマッチレースでおこなわれました。ボートは同一規格のものでしたが、チームごとに開発する部分に重要箇所があり(水面下、デッキまわり等)、性能差が出て、それが勝敗を決める一因となりました。しかし、F50は全チームが完全なる同一艇を使っています。アメリカズカップと違って、選手の能力で勝敗が決まります。

 F50によるフリートレースを間近で見た感想は、大迫力のひとことです。特にスタートから第1マークまでのスピードダービー。上マークを回航してからフォイリングしてスピードアップする様子。観覧艇に接近するバウンダリー(境界線)間近のジャイブには恐怖すら感じました。

 また、シドニー湾に観覧艇、観戦艇、VIPボートがずらりと並んでヨットレースを観戦する光景は、日本ではなかなか見られないもので、「ショー」としてのヨットレースの未来を期待させるものがあります。

 しかし、スタート後に上位と下位で差が開いてしまうのがレースの現状です。現時点では、チームのレベル差、経験差を感じずにはいられません。スピードボートだけに差が開いてしまうと単調なレース展開になってしまいます。

 始まったばかりのSail GPは、回数を重ねるにつれてボート性能と選手の能力がマッチングして、完成度が高まっていくのではないかと楽しみにしています。

 Sail GPは、スポーツチャンネルのDAZN(ダゾーン・ライブ中継)、Sail GPアプリ(再放送)、Sail GPのフェイスブック(再放送)でも視聴できます。

◎Sail GP
https://sailgp.com/


コッカトゥ島でボートの下架の様子を撮影しました。17名の日本チーム全員で作業します。photo by Junichi Hirai


観覧艇から大勢の人がSail GPを観戦しています。photo by Junichi Hirai


初日で良い流れを掴んだ日本。明日はSail GP最終日です。photo by Junichi Hirai


高橋レオ、ネイサン・アウタリッジのレース後インタビュー。映像提供:Daily Sailing Japan


日本SailGPチーム公式 大会初日ハイライト映像

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